【環境デザイン研究所】チラボン
〜よりよいライフスタイル、知恵の一助になれれば幸いです〜
よりよく生きる

人生を変える〜習慣の科学〜_04[運動の力]

『運動の絶大な力を知っていますか?』

『動いているとき、あなたの人生は燃え始める』

運動はとても重要な影響を脳に与えるーということがわかってきました。

そして運動は脳だけではなく、体、精神(心)、全てにおいて好影響を及ぼし→教育、医療、精神科の分野でも「この本で救われる人がどれほどいるでしょう」というのが編集者の言葉です。

(人類誕生から200万年の狩猟時代、たった1万年前から農耕が始まった。だから『人間は動くようにできている』)

 

この記事では、どんな人へ

1、「自己成長や自己実現を望む方」(「自分の能力や可能性を最大に発揮したい」)

2、ただ何となく「自信が持てず、不安やモヤモヤを抱えていたり、

また、心の病に悩んでいる方、またその近く・家族の方」(不安障害、パニック障害、うつ、注意欠陥障害、依存症)

3、「教育に携わっていて、子供の能力向上を思う方」に読んでいただきたいです。いえ、全ての方の人生にプラスになるのではないかと思います。

 

どのようにメリット

『あなたも運動を生活に取り入れくなることは間違いありません

理論的、メカニズムを知ることで運動を「義務的」でなく、進んでやりたくなってしまいます。

『人生が変わるかもしれません』

 

私が本書を手にとった理由:

・メンタリストDaiGoさんが人生を変えた本として勧め紹介されていたことがきっかけでした。

・今ではジムなども増え、運動の素晴らしさ・効果を多くの人によって語られわかってきました。→それをより具体的に知りたい、納得したいと思いました。私も運動によって前向きになり、集中できるようになり、活動的になれ、まだまだ磨きをかけていきたいと思っています。

読み終わった後「高校生の自分に教えてあげたかったなー」というのが感想でした。

本の要約:

『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティー著 2008年出版

 

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脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

 

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手に取り、取り組んでみてください。

本書は専門用語も目につき、医学博士だけに、なかなか硬派な内容ですが

「ここで語ることは概念ではない。実験室のラットで計測し、人間で確認した具体的な変化なのだ」というように臨床医として長年患者を見てきた経験とまた実例の調査から導き出された、具体的で実践的な内容です。

 

私が受けたこの本の主題は:

本題には「脳を鍛える」ということにフォーカスしていますが、それ以外にも運動には、心(精神)を健康(前向き)にし、体も(病気に対して)健康にするというのが私が受けたこの本の主題です。

 

この本を読まずして、もうこれからの体育を語ることはできないといっても過言ではないほど、近年の脳科学が明らかにした運動の効能は衝撃的なものでした。

運動による心の病気(不安障害やパニック障害)の改善例、鍛錬:具体的実践方法が書かれています。

2年に渡って気力を維持し、協力者の励ましと愛情の中で作られた本書。

 

(原題:「脳をスパーク(発火)させてスパーク(正気)を取り戻そう」)

著者の紹介:

医学博士。ハーバード大学医学部臨床精神医学准教授。マサチューセッツ州ケンブリッジで開業医としても活躍。(マサチューセッツ精神衛生センターでは10年以上にわたって研修医やハーバード大医学生を教える。またハーバード大学生涯教育プログラムの常勤講師として精神科医達を教えている。)

 

「私が目指すのは、運動と脳をつなぐ驚きに満ちた科学をわかりやすい言葉で語り、運動が認知能力と心の健康に強い影響を持ち、運動はほとんどの精神の問題にとって最良の治療法であることを、示すこと。」

私はそれを患者や友人達に見てきたし、ネーパーヴィル(学校)のプログラムでの劇的な改善に触れたい。

この記事のコンテンツです→今回は重要で長くなりますので前半・後半に分けたいと思います。

前半

1、イントロダクション

2、ネーパーヴィル高校の運動プログラムでの快挙

3、脳細胞を育てる

4、ストレスについて

後半

1、運動による、不安・パニック障害・うつ・注意欠陥障害の改善

2、依存症・ホルモン・加齢の改善

3、鍛錬:具体的実践方法

4、まとめ

それでは参ります。

人生を変える〜習慣の科学〜_04[運動の力]ー前編

イントロダクション

結論からお伝えします。

運動のメリット

あなたも運動によって自身の体と脳と心の彫刻家になろう

この本ではありませんが、レイティ氏のインタビューがありましたので運動の効果について著者の言葉より抜選します。

”成功した起業家に共通していたこと「彼らは皆、朝に運動をしていた」1日を運動から始めるのです。

運動は「自分のキャリアを押し上げるもの」と捉えられています。

あなたをよりよく、賢くし、バランスを整え、即座に決断ができるようにするのを助けます。

運動によって私たちはより「エネルギッシュ」になり「やる気もより出てきて」さらに「私はできる」「乗り越えられる」といった自分への自信(前向きな気持ち)を生むのも助け、ストレスを軽減するのにも助けます。言い換えれば社交的にもなれます。

運動は健康にも良い影響を与えます。例えば血圧を下げ、心臓、筋肉、骨を好調に保ったり、血糖値を適切な値に保ったりします。脳にたくさんのいい影響を与えているのと同様に。そしてさらに気分を改善するのも助けます。

「遊び」(柔道や格闘技)の要素の重要性:体の触れ合いがオキシトシンの分泌を促している(平和な気持ち)そして「遊ぶ」ことの効能・重要性「ワクワク」から切り離されれば脳は小さくなり、I Qは下がる。社会性が失われ、感情表現も少なくなる。「遊び」は哺乳類が成長する過程で自然にすることで大切なこと”  抜選以上

(「柔道の先生、体育の先生は、未来を創る最も重要な人々だ」)

(スカーター博士:オキシトシン研究の第一人者:人類にとって最も重要なホルモン:絆と愛のホルモン:オキシトシンの母))

昔から日本では「文武両道」などと言われています。

運動で爽快な気分になるのは、心臓から血液がさかんに送り出され、脳がベストな状態になるから

人間は動くように生まれついている。しかし、現代は私たちが動物だということを忘れがちだ。動くことの少ない現代の生活は人間本来の性質を壊している。動かない生活は実際に脳は縮んでいく。

著者:心と体の結びつきについて:体を治療して心の状態を変える方法をずっと探し求めてきた。最近の研究でも体と脳と心の結びつきを示す、驚くような絵が浮かび上がってきた。と

脳を最高の状態に保つためには、体を精一杯はたらかせなければならない。

本書では体の活動(運動)が精神(考え方や感じ方)にとって、なぜ、またいかに、大切なのかを科学の面から説明していこう。

脳の神経細胞(ニューロン):脳は筋肉と同じ。使えば育つし、使わなければ萎縮してしまう。また、運動することで脳の機能が根本から強化されることがわかってきた。

運動をするとセロトニン(抑うつ)・ノルアドレナリン・ドーパミン=思考や感情に関わる重要な神経伝達物質)が増える→気分が改善

しかし強すぎるストレスを受けると脳の何億というニューロンの結合が蝕まれ、うつの状態が長引くと脳の一部が萎縮してしまう。

運動をして脳の準備を整えてから、机に向かって何か新しいことを覚えようとすると、脳に入ってくる刺激がニューロンの結合を強めていく。そうしてできた脳の回路は、情報が何度も通ることでさらに強くなる。

運動が脳の働きをどれほど向上させるのかを知れば、義務ではなく、進んで生活に取り入れたくなる。運動をしたいと心から思うようになれば、あなたは違う未来へ向かう道→それは生き残るための道ではなく、成長するための道

「ニューヨークタイムズ紙」はデューク大学の研究者の、うつ病の治療には薬より運動の方が効果があることを証明したと報じた。が小さく搭載されただけだった。

うつ病に少しの効果しかない副作用のある高価な薬が使われている現状。(自分の考察→製薬会社の利権構造(薬を投与することで儲かる仕組み)の問題ありと考えます。)

 

本の紹介:『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティー著

 

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1章、革命へようこそ(ネーパーヴィル高校の運動プログラムでの快挙)

シカゴ西部ネーパーセントラル高校の教育実験による最新の取り組「0時限、体育」という→「学習準備のための体育」プログラム

結果:全国1位の健康と成績の目覚ましい向上

近年の研究で、運動が生物学的変化と脳のニューロンを結び付けることがわかっていました。そこで成績の向上を期待しての実験だった。

特に有酸素運動は「適応」に劇的な効果を及ぼす。「適応」とは心身のシステムバランスを整え、その能力を最大限にしようとする機能=自分の可能性を切り開いていこうとする人にとって、欠くことのできないメカニズム

では、どのような内容だったのでしょうか?

心拍計で心拍数を185以上に上げる(大人の場合、最大心拍数は220から自分の年齢を引いた値)

最大心拍数の80〜90%の間で運動するように言われている。

スポーツとしてではなく、健康のこと、より良いライフスタイルを教え、幅広い選択肢を与えています。実施17年間経ち、世界的に見た成績でも上位に入っています。

体育教師ローラの取組「能力よりも努力で評価される」仕組みを作りました→心拍数で頑張りが数値化され成績が付けられる→(能力だけで判断されるのとは違い)それは運動嫌いにならない

心拍計を使うことで生徒それぞれの値や努力量「頑張り」が測れる。サッカー、バスケ、バレーなんでも良い選択の自由。それぞれが夢中になるスポーツを。

体育の授業を減らして他の教科の時間を増やしても成績は上がらないという研究もあり。健康状態の良さ=試験成績の良さにという調査結果

脳を運動で管理する方法を学んだ」ジェシーの紹介

著者も学生時代は体育なんかどうでもいいと思いながら育った。不得意な子は運動嫌いの要因となることは残酷な皮肉だ

ジェンタルスキ体育教師は鬼軍曹から(体育教師は)体と脳と心の彫刻家へと変身したのだった。

スクエアダンスを必須科目に→それはダンス習得よりむしろ(難しい年頃の生徒)社会性を身につけさせるため。

保護者の声「やる気を起こさせるプログラム。自信を持っている。はじめはそうでなかった。」

このプログラムの恩恵にあえば皆、より健康で、幸せで、賢くなるだろう。それこそが「生活のための体育」の究極の目的だ。

他の中学校でも行ったところ、全体の成績が上がり、殴り合いが一度も起こらなくなった。スラム街での学校、問題行動の67%減少

「私の望みは、体と脳をもう一度結びつけることだ」著者

9000人の子供のうち太り過ぎはわずかに3%、健康体ゆえに優秀でもあった。成績の向上と生活態度の改善。アメリカ人は食べすぎて身を滅ぼし、脳さえ破壊しつつあるのは確かだが、事態は変わろうとしている。

2、脳細胞を育てようー学習

研究の革新的進歩により、運動は細胞レベルで学習に直接影響し、新しい情報を記憶し分析する脳の機能を高めていることがわかってきた。学習とは、情報を伝達するために神経細胞(ニューロン)どうしを新しく結びつけることを意味する。

この章では、自分の脳の電気技師になる方法をお教えしよう

メッセンジャー役の物質たち

 

この章では、自分の脳の電気技師になる方法をお教えしよう

神経伝達物質がそれを科学信号に変えて次のニューロンに伝える。信号伝達の80%を担うのはグルタミン酸(脳の馬車馬)とガンマアミノ酪酸

神経伝達物質=セロトニン、(気分、衝動性、怒り、攻撃性)

ノルアドレナリン、(気分、注意、知覚、意欲、覚醒)

ドーパミン、(学習、報酬・満足、注意力、運動)など情報の流れを調整

ドーパミンが増えれば気持ちを落ち着け、注意欠陥・多動性障害(ADHD)を緩和する。

学ぶことは成長すること

BDNF(脳由来神経栄養因子)脳を育てる(科学)肥料のようなもの→海馬→記憶と学習に関わる。情報を取り込み、処理し、結びつけ、つながりを持たせるのに必要な道具をシナプスに与える。

繰り返すこと

最初のひらめき

運動が学習のメカニズムを細胞レベルで強化することを証明する道が開かれた。

環境要因と脳

BDNFはシナプス近くの貯蔵庫に蓄えられ、血流が盛んになると放出される。

もとはといえば、学習能力が必要なのは、食物を探し、手に入れ、蓄えるため。脳にしてみれば、体が動かないのであれば、学習する必要は全くないのだ。

こんな運動をしよう

運動が3つのレベルで学習を助けている

1、気持ちが良くなり、頭がすっきりし、注意力が高まり、やる気が出てくる。、

2、新しい情報を記録する細胞レベルでの基盤としてニューロン同士の結びつけを準備し、促進する。

3、海馬の幹細胞から新しいニューロンが成長するのを促す。

脳のキレを保つために

心血菅系(心肺機能=有酸素運動)と脳を同時に酷使するスポーツが良い。例:テニス、10分の有酸素運動とロッククライミング、ダンス

有酸素運動=神経伝達物質を増やし、成長因子を送り込む新しい血管を作り、新しい細胞を生み出す。+脳を使う複雑な動きはシナプスの繋がりはより複雑に。その広がりは他の分野でも活用できる

空手はある型を習得すると、より複雑な動きにそれを組み入れられるようになる。柔道・格闘技など体の触れ合うものもいい、団体スポーツ、チームワークの必要なものもいい。

やはり、自分の好みにあったものが良い‼︎

 

 

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3、最大の障害?ーストレス

定義:

ストレスとは体の均衡を脅かすもの→新しいことをするのもある種のストレス。→運動そのものもストレスの一種

ストレスのコントロールが鍵

運動は心と体にかかるストレスを巧みにコントロールし、細胞レベルにも働きかける。

ストレス免疫をつけよう

脳のニューロンは筋肉と同じように、いったん壊れて、より丈夫に作り直される。→ストレスによって鍛えられ、回復能力を増していくのだ。

ストレスと回復、それは生態の基本的パラダイム。ストレスは、免疫系にワクチンがもたらす効果と同じような効果を脳に及ぼしている。

人間は困難があればこそ努力し、成長し、学ぶ。細胞レベルでもそれと同じで、ストレスは脳の成長に拍車をかける。(過酷なものでなければ)ストレスは必要不可欠なものです。

警告システム

しかし過剰なストレスは「闘争・逃走反応」と呼ばれる急激な反応を生じさせる。(脳の非常ボタンである扁桃体が使われ)

もともと備わっているストレス反応 1危険に集中する 2反応を起こす 3将来のためにその経験を記録する(それが知恵)

人間特有なのは想像するだけでもストレス反応は起きる。

ストレスに対処するために運動するのは、人類が過去数百万年かけて進化する過程で行ってきたことだ。

燃料を燃やす仕組み

警告が発せられると、今すぐ働けと、アドレナリンがどっと分泌されると、体の集中力が高まり、心拍数と血圧が上がり、気管支が広がってより多くの酸素を筋肉に送れるようになる。アドレナリンは筋紡錘(キンボウスイ)に結合するので、筋肉の静止張力が上昇し、瞬時に動ける状態になる。皮膚の血管は収縮し、傷つけられても出血しにくくなる。併せてエンドルフィンが分泌され、痛みを感じにくくなる。消化系は遮断され、唾液も止まる。(大勢の前でスピーチをするときなども、)体はすごい反応してくれている。→火事場の馬鹿力はある(多すぎると→記憶障害、判断ミス)

これが続きすぎると慢性ストレス状態になり、コルチゾールの活動によって余分な燃料が脂肪の形でお腹周りに蓄えられる。使わないエネルギーを溜め込もうとするのだ。

脳はグルコース(ブドウ糖)の大量消費者で重さは体重の3%しかないのに、全身が使う燃料の20%を消費する。きちんと働き続けるには(ストレスホルモンである)コルチゾールがグルコースを安定供給しなければならない

知恵

ストレスを強く感じたことを記憶しておく能力(コルチゾール)

人類が今日まで生きられたのは、そうした経験の記録を共有してきたからである。「記憶を刻むために、海馬に十分なコルチゾール受容体がないと、学習効果が落ちる」

これも多ければ、良いというものではなく多すぎると害を及ぼす。記憶に障害。パニック

本能と戦う

解消と発散は?

人類誕生から200万年、たった1万年前から農耕が始まった。ですのでほぼ狩猟採集に頼った生活。

現代人のエネルギー消費量・運動量は祖先に比べ37%も少ない。のにカロリー摂取量は増している

旧石器時代の祖先は、1日8〜16キロ歩いていた。

つまり現代のライフスタイル(ここ数百年)と私たちの遺伝子が釣り合っていないのがわかるだろう。現代のライフスタイルはストレスだらけ、しかも動かない人たちだらけ、太って当たり前。ストレス→太る→心臓発作(につながることは明かに関係している)

ストレスを感じると、脂肪を蓄積させるために、元気が出そうなものを食べたくなる。(体はグルコースを欲している。)

孤独=ストレスになる。それは生存を脅かすから。運動は社交的になる実験結果(自信、やる気)

運動が、元気が出そうで手軽な脂肪や糖分(ジャンクフード)やアルコール、ドラッグ、の代わりとなり得る→脳の欲求を満たしてくれるからです(+幸せな気分、爽快な気分)(運動は代謝に影響し、シナプスの機能、思考や感情に影響を与える強力な手段となる)

筋肉を増強するにはいったんそれを壊してから休ませる必要がある。同じことがニューロンについても言える。ニューロンにはもともと修復・回復のメカニズムが備わっていて、それは軽度のストレスで作用する。運動の凄いところは、筋肉の回復プロセスだけでなくニューロンの回復プロセスのスイッチも入れるところ

つまり、運動すれば、心身ともに強く柔軟になり、難題をうまく処理し、決断力が高まり、うまく周囲に適応できるようになるのだ。

定期的に有酸素運動をすると体のコンディションが安定するので、ストレスを受けても、急激に心拍数が上がったり、ストレスホルモンが過剰に出たりしなくなる。さらに運動はニューロンのストレス耐性の闘値も上げる。

(自分の意見:ということは人前でのスピーチでドキドキしてしまう人は運動によって緊張が緩和できる)

脳のストレス耐性を強める手段として運動が望ましいのは、それがどんな刺激より遥かに多く成長因子を増やすからだ。」

体にいいとされる野菜や果物は昆虫に食べられないようにするための毒を含んでいるから。私たちの体では適度なストレス反応がおこっている。

運動は全身を流れる血液とグルコースの量を増やす。多くなった血流はより多くの酸素を運び、細胞はその酸素を使ってグルコースをATPに変換し栄養源にする。

運動することでインスリン受容体が増え、血糖がよりうまく利用される。

慢性(強すぎる)ストレスは、脳にも、また体にも、死にいたる極めて恐ろしい病気のいくつかと直結している。パイルズは一年先見込めない→マラソンを続けた→「運動が私の人生を救ってくれました、本来人間は心身一体であるべきなのです」(運動によって免疫機能が大幅に改善できることを証明)

企業の運動への推進(会社内ジム設備など)→ストレスを減らし、生産性を上げることが示されてきたから。疲労感感じなくなったり、病欠少なくなったり、保険請求減少の結果。が現れた。

運動はストレスがもたらす深刻な病気も撃退するという説も裏付けている。ストレスと運動不足という現代の2大特徴自己免疫疾患に深く関与している

免疫機能を高める上でも、ストレスやうつをはねのける上でも運動は有効。

ストレスの多い現代社会では脳をスムースに活動させるには体を動かす必要がある(私見:子供を見ていたら愉快だ。常に落ち着きなく動き回って体を動かして、学んでいるのだ。子供は直感的にそれを知っている。と思った。)

今回はここまで、

[中編]

1、運動による、不安・パニック障害・うつ・注意欠陥障害の改善

2、依存症・ホルモン・加齢の改善

注目:3、鍛錬:具体的実践方法

4、まとめ

ぜひ、続きの動画もご覧ください。

それではまた。ありがとうございました。(前半の台本完成)

 

 

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脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

 

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手に取り、取り組んでみてください。

 

 

こんにちわ、環境デザイン研究所です。

人生を変える〜習慣の科学〜_04[運動の力]ー中編

著者ジョン・J・レイティー氏

『脳を鍛えるには運動しかない』より解説させていただきます。

中編の今回は

4、運動による、不安・パニック障害・うつ・注意欠陥障害(ADHD)・依存症の改善

5、運動による、女性のホルモンバランスの改善・そして加齢の改善について

について解説していきます。

前回の前編の動画では『運動』の総合的なメリットをお伝えしました。

 

約2400年前の古代ギリシャ、ソクラテスの弟子であるプラトン

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『人生において成功するために、神は2つの手段を与えた。

「教育」と「運動」である。

しかし、前者によって魂を鍛え、後者によって体を鍛えよ、ということではない。その両方で、魂と体の両方を鍛えよ、というのが神の教えだ。

このふたつの手段によって、人は完璧な存在となる』

相互は別々ではなく、関係しあっているということを行っているのですね。2400年前のこの時代からもうプラトンは言ってのか・・・私見:「すごいですねローマ時代、単なる肉体美の追求ではなかったのですね」。

ゆうだけあって、確かにいい体していますねーーー。

それでは参ります。

 

4、不安に対して ーパニックを避けるー

『ストレスや学習障害といった文明病に効く100%健康で副作用もなくタダで誰でも手に入れられる解決法がついに見つかった』バーバラ・フリーシー

(不安も消える)

不安というストレス反応:緊張、震え、呼吸困難、鼓動の高まり、発汗、胃がキリキリ痛む。感情面では恐怖が現れる。

イチロー選手も打席に立つときそのような体の反応が出たことがあったと漏らしている。→不安があるから懸命になれるのかもしれない。

アメリカでは全人口の18%が不安からくる、全般性不安障害、パニック障害、特定恐怖症、社会不安症害などを抱えている。

エイミーの例:不安、抗うつ剤(プロザック)より運動の効果があった。

有酸素運動をすれば不安はたちまち解消されるという数多くの研究。(心拍数を上げる激しい運動がより効果が出た)

不安とは恐れ。危険の記憶

社会不安症状、自分が見世物になっているように感じる。

女性は男性の2倍,不安障害やうつ病になりやすい。

薬には副作用(口の渇き、多汗、めまい、震え、勃起不全、吐き気)。妊娠中の服用は保証されないものがほとんど。

心臓専門医の手紙「運動によって不安障害の症状の50%以上が改善することがわかっています」→(女性が子育て時に精神が不安になってしまうのも、一日中部屋に閉じこもりっているからとうなずける)

ピポクラテスの時代、感情は心臓から生まれるもの、精神の治療は心臓からはじめるべきだ

運動が優れているのは、日常で感じる不安に対しても病的な不安に対しても、体と脳の両方に効果があることだ

運動の効果:不安から気をそらす、筋肉の緊張をほぐすと不安も和らぐ、脳の資源を作る(セロトニン、ノルアドレナリンの増加)、コントロールでき良い結果があることを覚える、ただ受け身ではなくなる、コントロールを運動から学べる、行動を起こし自由に。

筆者は運動か薬かどちらか1つを選ぶべきだとは考えていないそうで、パニック障害の患者に対しては投薬治療からはじめる、しかし薬は永続的な改善を約束するものではない。

心拍数を上げる激しい運動だけが→不安による肉体的な興奮に対する感受性を和らげてくれることがわかっている。

困難や否定的な感情には自然な波があり、その波に乗ることが大切

5、うつに対して ー気分をよくするー

現代から未来にかけて”うつ”の人が増えると予想されている。

精神科の治療の現場において「薬に頼る風潮はなかなかやみそうもない。精神科医たちは運動のような心身一体的な戦略を治療とは認めようとしない」(私見:製薬会社、医療利権、金儲け、の背景がある)

運動で自分に対しても他人に対しても、前ほど批判的でなくなり、不平や不満が減った。そして人生に対しての情熱。想像的に考えたり、書いたり、新たな活力が生まれる。

包括的な研究が行われた結果:運動は深刻なうつから、軽いうつまで全てに効くのだ。

現在イギリス(ノルウェイでも)では、医師はうつ病の治療の第一歩として、患者にまず運動を勧めるが、アメリカでは運動がその治療に用いられることはほとんどない。現在うつはアメリカ、カナダにおいて重篤な障害をもたらす病気のトップとなっている。

うつが克服されにくいのは、その症状があまりにも多様であるから。

抗うつ剤は偶然から生まれた。結核の試験薬であった→「幸せな気分にする」ことがわかった。(気分の高揚)→ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニンという神経伝達物質の働きを強める。

ランナーの血液にはモルヒネのようなエンドルフィン(体の痛みを和らげ、幸福感をもたらす)の値の上昇が見られた。これが運動中の気持ちよさ、陶酔感「ランナーズハイ」です。

エンドルフィン:ストレスの一種、体が限界を超えていても、痛みを忘れさせ、目標を達成させるのだ。

この日課を定着させるだけで、自分はきっと大丈夫で、信頼できると思えるようになる(自己肯定感)気分は大きく改善する。「うつ・怒り・イライラ・ストレス・ひねくれたものの見方」がきわめて少なくなる。

抗うつ剤プロザック:SSRI 副作用、性の問題、自殺願望、自殺行為リスクを高めるという注意書きがあります。エフェクサーには依存性

運動はエンドルフィンを増やすだけではなく、抗うつ剤のターゲットになっている神経伝達物質を全て調節する

運動はノルアドレナリンを増やす:それは脳が目覚めてはたらき出し、うつのせいで失いかけていた自尊心を回復することができる。

運動はドーパミンを放出させる:気持ちを前向きにし、幸福感を高め、注意システムを活性化させる。やる気と集中力を総括しているのだ。習慣的に運動するようになると、脳のドーパミン貯蔵量が増えるだけでなく、脳の受容体そのものが多くなる。→ことで何かを成し遂げたときより強い達成感を得られるようになるのだ。

セロトニン:自尊心を保つためになくてはならないもので、気分や衝動を調整している。(コルチゾールを中和してストレスを抑えるとともに、学習に重要な前頭前野と海馬のつながりを細胞レベルで整えている。)

デューク大学での研究論文;運動には薬と同じくらいの効果があると結論した。

メモ:一回の運動でも気分は改善できるが、日々の気分を根本から変えるには時間がかかることを肝に銘じておこう。

しかし精神医学会は運動を治療として取り入れることは二の足を踏んでいる。

うつ、ストレスホルモンのコルチゾールが多いと、海馬のニューロンは死んでしまう。

うつの悪い循環→むなしく感じられる、何もできない気がする、希望が持てなくなる→学習、集中力、エネルギー、やる気の減少。→影響は体にも現れ、睡眠、食事、性の遮断。これは一種の冬眠だ。脳は萎縮し、神経は可逆性を失い、新たなニューロンは生まれない。コミュニケーションの断絶。

BDNF(脳由来神経栄養因子)がコルチゾールの攻撃からニューロンを守っていることが明らかになった(ストレス耐性)→運動をするとBDNFは増える。(自殺したうつ病の人を検視したところBDNFが目立って少なかった)

運動をすれば、自分が主導権を握って物事に立ち向かえる。自分がムシャクシャするとき運動をして気分を変えるなど、自分で自分の面倒を見られるようになる。

運動はセロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンを増加させるだけではなく、断定はできないが、それらすべてを、進化によって最適化されたレベルに調整するのだ。運動は間違いなく抗うつ剤だと言えるいやそれ以上のものなのだ。

うつ病(気分がふさぎがちな人にも)に対してこんな取り組みをしようと提案してくれている。↓

ほぼ毎日、中程度の有酸素運動を30分続けることを進めている。(週に3時間)毎日の運動がいかに自分を安定させるか、そして生活リズムも保たれるようになる。(気分がふさぎがちな人にも)

うつの初期症状は睡眠障害(なかなか眠れない、起きれない、昼間の眠気など)があります。深刻なうつ病にはオメガ3脂肪酸のサプリメント、その成分は抗うつ効果が実証されている。

体が動き始めたら脳も動かざるをえなくなる。うつとは本質的には、何に対しても動こうとしない状態だ。

 

『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティー著 2008年出版

 

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6、注意散漫から抜け出すー注意欠陥障害(ADHD)に対して

(集中も高まる)

突飛な行動、注意欠陥・多動性障害ADHDは[脳の注意システム]がうまくはたらかない結果。このシステムは、覚醒、やる気、報酬中枢、遂行機能、そして動作をつかさどる部位がニューロンとつながってできている。(やる気はドーパミン・ニューロン(動機)

子供の時ADHDであった、サムをシャンとさせたのは大学で入った運動部の厳格なシステムと激しい運動、そして故郷の人々に、自分はバカではないことを示したいという思いであった。(バカにされるというのは良い経験)今ではやり手のベンチャーキャピタリスト。

極端な集中力はADHDによく見られる性質。欠陥ではなく注意変動障害と呼ぶべき。

ADHDによく効く治療の一つは、極めて厳しい組織にはめ込むこと。(バレエ、フィギュアスケート、体操、武術。複雑で集中力が求められるスポーツが効果

スポーツ特有の型の決まった動きは過剰な集中をコントロールする部位を活性させる。

ADHDの人に共通する症状→睡眠パターンの異常

習慣的に運動すると、青斑核の調子がよくなる(やる気をつかさどる)過度の驚き、反応、イライラも減る。

ADHDの薬を飲んでいたが、運動によって改善され集中できるようになった例

私(著者)は患者の大半に、症状をコントロールするツールとして薬と運動の兼用を勧めている。

女性には、最大心拍数の65%〜75%。男子は激しい運動(75%を2、30分)が効果的だとしている。

私は朝一番にトレーニングするようにしている。ドーパミン、ノルアドレナリンの効果の出る約1〜1時間半は落ち着いて明瞭に考えられる。効果が出る仕組みがわかっていれば、おそらく最高の解決策を自分で見つけられるはずだ。

7、セルフコントロールの仕組みを再生するー依存症に対して

(自己のコントロールができるようになる)

依存症とは:健康と社会的生活に悪影響をもたらすにもかかわらず、断ち切ることのできない衝動を」意味する。

依存症的な性向の自覚がある方や、セルフコントロールが苦手な人全てに応用できる。ギャンブル、買い物依存症、過食、ニコチン、アルコール、カフェイン、セックス、炭水化物、テレビゲーム、無謀な生き方、も薬物依存と同じ。→報酬系のコントロールが効かなくなっている。(生まれつきの人も、そうなる人もいる)→側坐核の報酬中枢。依存症とは、断ち切ることのできない衝動→そして快感をえるために必要な量はどんどん増えていく。

オデッセイハウス(NYの薬物依存症者のリハビリ施設)の事例:20年におよぶ経験から理事のプロヴェットは「私は、運動は依存症の解毒剤であるとともに、予防注射にもなりえると強く信じています。」

依存のあるものは全て報酬系のドーパミンを急増させる。(セックスはドーパミンレベルが通常の1.5~2倍に上昇するが、コカインは3~8倍にもなる)→好きと欲しているはまた別物である。何かを好きというのは実際の快楽体験と結びつき。ドーパミンは「意欲」に関係しているが、好きには関係していない。手に入れようとするのはドーパミンによって、やめられないのは脳の構造に変化→慢性疾患。

いったん報酬が脳の注意を引くと、シナプスの結びつき、習慣が作られていく。依存は脳のあまりにも強烈な学び(他が色あせてしまうほどの)。前頭前野の選択判断が効かず、反射的な行動を止められなくなるのだ。(前頭前夜は20代半ばまで成長を続ける→十代ではまだ自制心が発達しきっていない)

ラスティー:コカイン依存→ダンス・ダンス・レボリューションゲームで薬物への渇望が薄れていったそうだ→大学に入り、サッカーサークル、ジム通いをしている。

運動は、多くの薬物依存者が抱えている絶望感や無力感を埋める方法のひとつだ。

10分の中強度の運動でもアルコールへの渇望を抑える力がある(ロンドンでの研究)

依存物を断つと体は生命の危機を感じる。(ドーパミンの栓を閉める状態)だが運動はひとつの解決策となる。(ニコチンを断つと集中力が低下する)運動には薬物の禁断症状を劇的に緩和する効果があることがわかった(扁桃体が落ち着きを取り戻し、ドーパミンが放出されるからだ。)

ゾーエの例:マリファナ依存の女性「薬物を吸っていた時は負け犬のような気分だっけど、運動するようになってからは勝者のような気分に慣れた」

運動の後、経験する爽快感は、薬物による恍惚(こうこつ)に代わる気持ちよさと言えるものだ。[ランナーズハイ]の時に放出されるエンドルフィンは脳内モルヒネ様物質で、エンドカンナビノイドはマリファナ様物質だ。どちらも体内で自然に作られ、麻薬と同じ効果があり、等しく痛みを緩和する。

筋力をつけるトレーニングと有酸素運動はどちらも、アルコールやタバコ(依存)を断とうとしている人が陥りがちなうつの症状(不安や絶望)を軽減する。人はみじめな気持ちになると衝動的になりやすいからだ。

学習と心の強さのつながり。脳が柔軟であれば、心がいっそう強くなり「自己効力感」が得られる。衝動買いを我慢できる様になり、以前より腹を立てなくなり、ものごとを先送りしなくなり、約束をきちんと守る様になった。自己規制能力の向上、これは筋肉の様に衰えもするが鍛え直すことができる力だと論した

こんな運動をしよう

依存を断ちたい=週に5日、30分のハードな有酸素運動というのが最低ラインだ。

運動中に生成されるドーパミンは、受容体に結びついて渇望を抑える。そして定期的に行えば報酬システムのバランスが回復される。

「やる気」とは脳の信号によって生まれるもの。それは確実な伝達物質と健全な神経回路による。

依存症はモラルの欠如によるものではなく、神経の機能不全によるもので治療できるもの。運動は依存症の悪循環を迂回して渇望を抑制するように脳の配線を作り直す唯一の方法だ。

 

『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティー著 2008年出版

 

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脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

 

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手に取り、取り組んでみてください

 

こんにちは、環境デザイン研究所です。

本書の言葉『運動は女性にとっていっそう重要となる。』

人生を変える〜習慣の科学〜_04[運動の力]ー中編

著者ジョン・J・レイティー氏

『脳を鍛えるには運動しかない』より解説させていただきます。今回は

8、特に女性のホルモンバランスの変化に対して ー女性の脳に及ぼす影響ー

男性の方も、女性特有のホルモンバランスの変化による、感情の変化を知ることで、よりよく女性をサポートできるのではないかと思います。

女性の方は運動をすることでホルモンの変化をコントロールできるかもしれません。

もともと女性は、男性の2倍、不安やうつになりやすい。

ホルモンは脳に多大な影響を及ぼし、一生を通じて私たちの行動や気分、性格を大きく左右する。

成人した後の男性のホルモンレベルはほぼ一定だが、女性の場合は規則正しく変動し続ける。(月経、約28日周期→3−7日間続く(人によって千差万別)運動は女性にとっていっそう重要となる。

全ての女性が一生を通じて経験するホルモンの変動に対して準備ができる。人生そのものの浮き沈みに対しても

概して運動は、ホルモンシステムのバランスを、月単位でも、妊娠閉経といった人生の節目においても、整えてくれる。

「短期、怒りっぽく、イライラ、ピリピリ、神経質に、臭い・音・光に敏感に」ホルモンに圧倒される時期の女性が感じるフラストレーション。月経前75%の人は体、心に何らかの不快。14%は重い症状

パティは月経前の重い症状PMS「運動をしないと、とても我慢できないから」と彼女は有酸素運動がPMS(月経前症候群)の症状を劇的に和らげてくれることを知っていた。「運動すると第一に気分の揺れが落ち着くんです。ホルモンの変化のせいで起きる攻撃的な性格が収まるの」多くの女性が運動で症状を軽くすると報告している。

(PMS,女性は月に一度、精神障害を患っているかのような誤解)PMSの原因はまだはっきり解明がホルモンレベルが鍵を握っている。

少し強めの有酸素運動をしたグループで抑うつ感、イライラ、集中力の低下が目立って軽減された、あまり悲観的な見方をしなくなり、世の中への関心が高まった。

科学の目で:運動をすると血流中のトリプトファンのレベルが上がり、それにともなって脳内のセロトニン濃度が上がる。また、運動はドーパミン、ノルアドレナリン、BDNFのようなシナプス伝達を調整する物質のバランスを整える効果もある。運動はホルモン変化がもたらす心身の反応をトークダウンさせているのだ。

(こんな運動を:PMSに悩む若い女性には、週に5日、有酸素運動を。そのうちの連続でない2日はスプリント(全力疾走)のような激しい運動を組み込むことだ)

 

妊娠中、動くべきか、動かざるべきか?

YES妊娠中にも運動を続けることが大切。→中程度の運動を毎日30分するのが望ましい。というのがアメリカ産婦人学会のガイドライン(もちろん産科医から許可をもらうことは必要)

そして産後2〜3週間のうちに運動の習慣を再開すべき。矛盾していると思われるかもしれないが、体を動かすと疲れが取れる。不安や抑うつ感も。体をスリムにする効果と心を強くし、鍛える効果もある。

お母さんへの影響:「妊娠中は運動を控えるべき」という教えは長く信じられてきた。それについて医師の見方が変わり始めたのはつい最近のこと。2002年以来、米国産婦人科学会は妊娠と産後に、中程度の有酸素運動を少なくとも日に30分することを進めている。

注意‼︎:運動をする前にかかりつけの医師に相談してね‼︎もちろん危険なものはダメね。ー母体と胎児の体と心の健康を増進するのだ。

陣痛の和らぎの報告。ストレスや不安、憂うつの緩和、気分と精神状態全般を向上させる。

赤ちゃんへの影響:母親の心の状態が胎児の成長に影響することも証明されている。ストレス、不安、憂うつは、妊娠に甚大な影響を及ぼし、ひどい場合は流産、出生異常、死産といった結果をもたらす。幸せでない母親から生まれた赤ん坊は神経質で、反応が鈍く、ぐずりやすく、睡眠パターンが安定しないなどの傾向を示す。

母体と胎児をつなぐ燃料供給ラインが強化され、胎児が必要とする栄養と酸素が確実に届くようになるのだ(脳細胞への栄養供給も)。明らかに脳の発達を促すと理論付けた調査結果。

ラットの研究では運動させた母親の子供は、BDNF濃度が高くニューロン新生が活発で、短期記憶も優れていた。

こうした変化は学習能力や記憶力を高め、心の状態全般をより良くする。妊娠中の運動が、赤ん坊の未来を左右するかもしれない。これは衝撃的だ。

アルコールを与えられた母ラットから生まれた子はBDNF量が少なく、ニューロンの新生率や可逆性のレベルも低かった。しかし子ラットが運動するようになるとそれは正常な状態に修復された。

 

産後のうつにも効果あり。

これは女性の多くが多少の差こそあれ、経験する。私は「有酸素運動はうつに対して、薬にも勝る効果を発揮することを力説した

ステイシーの例:29歳で出産するまで、快活そのものだったが、倦怠感と惨めな気持ち。自分の意見を口にしなくなり、あらゆることに興味を示せない。母親失格。葛藤や自責の念。

運動をするとまず、睡眠の質が変わり熟睡できるようになった。→日中も気持ちよくすごせる→精神状態も良くなってきた→運動で自分をコントロールできるとわかった。

➡️この事実、女性の心の変化を男性が理解することで、女性をより良くサポートできる

産後のうつを引き起こしている原因は「ホルモン(エストロゲン)の急激な減少」によるもの。急激なホルモンバランスの変化で脳内の信号が気分を混乱させる方向に増幅。

運動は産後の新米ママにとって、産後の減量、積極的な社会との関わり、母親としての自信、生活のペースを取り戻すのを助け、育児の大変さに挫けそうになってもそれを乗り越える気力を与えてくれる。

また、運動は自分の時間を持つ絶好の機会となる。うっぷんを晴らすためにとても大切だ。「運動と聞くと体の健康との関連を考えがちだが、心の問題を解決する手段としての運動でもある。

産後の母親たちは自分の体と脳を鍛える時間を持つために、夫たちのサポートを待ち望んでいる。

 

【閉経】を迎えた女性にも運動は素晴らしい効果をもたらす

(50歳位)ホルモン減少による不調(うつ、不安、体調不良)を整え、認知機能の低下を抑制する。そしてまた、自然なホルモンが失われつつあるこの時期に、心臓病や糖尿病、乳がん、脳卒中などの疾患を予防する。緊張しにくく、疲れにくく、幸福感や、生活満足度に多大な影響を及ぼしうるとの研究結論。

こんな運動をしよう

少なくとも週に4日1時間ほど、戸外に出て速足、ジョギング、テニスをしたり。あるいはなんであれ、心拍数を最大の60〜65%に上げる運動をすることをお勧めしたい。(少しずつ心拍数を上げていくのもいい)骨粗しょう症を予防するために、週に2日、筋力トレーニングを合わせてするともっといい。

PMSに悩む若い女性には、週に5日、上記のレベルでの有酸素運動を。そのうちの連続でない2日はスプリント(全力疾走)のような激しい運動を組み込むことだ

いくつかの調査結果では、負荷の高い運動が、イライラ、不安、うつ、情緒不安定といった症状に劇的な効果をもたらすことを示している。

はい、今回は以上です。

それではまた、次回は「運動でー賢く老いる」です。お楽しみに。最後まで見ていただきありがとうございました。

 

『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティー著 2008年出版

 

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脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

 

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手に取り、取り組んでみてください。

 

 

こんにちは、環境デザイン研究所です。

今回のテーマは『運動で賢く老いる。』です。

より良く生きる〜習慣の科学〜_04[運動の力]ー中編

著者ジョン・J・レイティー氏

『脳を鍛えるには運動しかない』より解説させていただきます。

他の動画でも運動の素晴らしさを解説していますので見てみてください。それでは参ります。

9、加齢に対して ー賢く老いるー

結局、健康な心は健康な体あってこそのものである。

1900年代のアメリカの平均寿命は47歳だった。現在76歳

ランニング脳卒中の予防に、ウエイトトレーニング骨粗しょう症を防ぎ脳も鍛えられる認知症予防オメガ3脂肪酸を摂っていると骨が強くなる。

オメガ3脂肪酸サプリ

老齢期に直面する精神の病気と体の病気は、心血菅系と代謝系を通じて結びついている。肥満の人が普通の人に比べて2倍認知症になりやすく、アルツハイマー病になる確率が非常に高いのも、頭と体のつながりが壊れた結果なのだ。運動が体だけではなく脳の老化も防ぐ。歳を取ることは避けられないが、惨めな衰えは避けることができる

シナプスの活動が減り、毛細血管の萎縮、逆のことも。細胞の死。脳は活発な成長をやめたとたん、死に向かい始める。孤立と運動不足は、細胞の死のスパイラルをさらに助長し、萎縮させる

6ヶ月の運動が海馬+前頭葉と側頭葉の皮質容積を増やすという「常識破りな」実験結果が出た。新たな血管、新たなニューロン、そして新たな回路ができるのではないか。

老後は往々にして喪失の連続となる、仕事、人とのつながり、可能性、目標、回復、勇気、活力、様々なものが失われていく。偏屈になるのは不思議ではないし、憂うつを見過ごせないのは認知症になる危険性を高めるからだ。

運動の良いところはドーパミンの量を回復させる。報酬と意欲。「運動はストレスを和らげてくれる。達成感」

認知症

とは脳の正常な機能が失われた状態であり。症状が進めば日常の生活さえできなくなる。脳のある領域が傷付いたり、働かなくなった結果

ブレーカーが落ちたときのように、家電は使えるが、寝室は真っ暗と言った具合に。回路が壊れた場所と原因によって、認知症には様々なタイプがある。

圧倒的に多いのがアルツハイマー病(脳の老廃物)、脳卒中(脳の毛細血管の破裂、つぶれ、つまり)、パーキンソン病(体に震え、大脳基底核にドーパミンが送られないことによる)=運動がパーキンソン病の治療法として定着してきた。遺伝子も最大の危険要因。いくつもの集団調査が、運動が認知症を予防することを証明している。

健康な心臓と肺が、病気の予防にどれだけ役立つかは知っている。ライフスタイル次第で、たんに長生きするのではなく、よりよく生きる人生が増えることを知ればもっと活動的になろうとするだろう。

運動がどれほどあなたの老後の健康を支えてくれるか。9つ

心血関係を強くする心臓と肺が強くなると、体と脳の血管の負担が減る。新たな血管を作り、拡張もし、血流を増やし、脳の動脈が硬くなるのを予防する。

燃料を調整する。→全身のインスリンの調整。脳のシナプスの可逆性が高まり、余剰のカロリーの消費、BDNFの供給。

肥満を防ぐ→体脂肪は心血菅系と代謝に重大な害となるばかりか、脳にも悪影響を及ぼす。様々な病気をひきおこす原因となる。→運動はカロリーを燃焼させ、食欲を抑えるのだ。

ストレスの闘値を上げる。→慢性的なストレスは心と体を蝕む。→運動すると有用なタンパク質が生まれて、細胞の傷を修復し、劣化を遅らせる。

気分を明るくする。→運動はより多くの神経伝達物質、神経栄養因子、より強いニューロンの結びつきが生まれ、うつや不安を予防。活動的な生活は、人との交流が保たれ、前向きで明るい気分を保つために重要

免疫系を強化する。→ストレスと老化は免疫を弱める。ほどほどの運動でも免疫系のリンパ球が活性化される。抗体は細菌やウイルスの感染と戦い、T細胞の数が多いほど、体はガンのような病気の進行にすばやく反応することができる。

集団研究によって分かったことだが、がんの最も明かな危険因子は、運動不足だった。例えばよく運動する人が結腸ガンにかかる確率は、そうでない人の50%以下だ。傷ついた組織を修復する細胞を活性化させるのも、免疫系の仕事だ。その働きが低下すると、傷が悪化し、炎症が慢性化する。

運動すると、免疫系のバランスが回復されて、炎症を抑え、病気を食い止めることができる。

骨を強くする。→骨粗しょう症は予防できる病気なのだ。特に女性は気を付けたい。60歳でピーク時の30%減少してしまう。骨粗しょう症でもろくなった股関節などを骨折してなくなる女性も多い。カルシウムとビタミンDは朝、太陽光を10分間浴びれば、ただで摂取できる。

そしてエクササイズや筋力トレーニングで骨は強化できる。そう、骨を強化しようと思ったらウォーキングだけでは足りない。ある研究では、わずか数ヶ月のウエイトトレーニングで女性の下股の骨の強さが2倍になった。

意欲を高める。→幸せな老後は希望を持つことから始まる。社会と関わり、活動的で生き生きと暮らしたいという欲求がなければ、孤独と死に向かって転落し始める。老いにともなう問題のひとつは、立ち向かうべき課題がなくなることだが、運動をしていると、いつまでも向上心を持って頑張り続けることができる。(ドーパミンの増加=意欲に)

ニューロンの可逆性を高める。→認知症(神経変異疾患)を予防する最良の方法は、強い脳を作ることだ。有酸素運動は脳を強くする。ニューロンのつながりを強め、より多くのシナプスを作って回路を拡張し、海馬のなかでニューロンの親となる肝細胞を続々と誕生させるからだ。

また、運動すると、ニューロンの可逆性や新生、つまり脳の成長に欠かせない、栄養因子がさかんに供給されるようになる。それらは体から脳へ送られ脳の成長を後押しする。こうした全ての構造上の変化は脳の能力を高め、学習、記憶、高度な思考、感情のコントロールがよりうまくできるようになる。

健康な生活を営むための3つの柱「食事・運動・知的活動」

食事軽く体に良いものを食べよう。食べ過ぎは寿命を縮める。害虫を寄せつけないための毒素(酸化防止剤):ブロッコリー、ニンニク、ほうれん草、ブルーベリー、緑茶、赤ワイン=人間には程よいストレス反応

それ以外では全粒粉の穀物(白米や白い小麦でないもの)、タンパク質、脂肪をバランスよく摂ろう。全粒粉の穀物は単純糖質のように急激に増減しない安定したエネルギー供給をもたらす。それらはトリプトファンのようなアミノ酸を脳に送るためにも欠かせない。

脳の50%以上は脂肪でできているので脂肪も重要だが、良質なものに限る。トランス脂肪酸、動物脂肪酸は有害だ。

一方、魚に含まれるオメガ3脂肪酸はとても体にいい。週に一度魚を食べる人は、1年間の認知力の衰えが10%も少ないことが分かった。週に3回、魚油を含む食品を食べていた人は認知症になる確率がそうでない人の半分だった。

サプリメントの形で毎日摂取することもできる。オメガ3脂肪酸血圧とコレステロール値を下げ、神経の炎症を予防し免疫力とBDNFレベルを上げる。オメガ3脂肪酸は、サケ、タラ、マグロのような遠洋魚に含まれる。

ビタミンDは骨を強くし、ガンやパーキンソン病予防にも効果

運動:規則正しく続けよう。60歳以上の人には例外なく、ほぼ毎日運動することを進めたい。週に6日が理想的だが、義務としてではなく、楽しんで運動しよう。

心拍計を使うといいだろう。自分の進歩を記録することは計り知れない価値がある。やる気も出るし、安心できる。運動のプランを立てる際は、4つの領域(有酸素運動、筋力強化、バランス、柔軟性)ををカバーできると理想的。

有酸素運動:週に4日、30分〜1時間、最大心拍数の60〜65%で運動する。そうすれば、体内の脂肪は燃焼し、これまでに述べてきた脳構造の変化に必要な成分を全て作り出すことができる。『長く楽しめるものにしよう』それに加えて、週に2日は少しペースをあげて(最大心拍数の70~75%)20〜30分運動しよう。とにかく楽しめ、継続できることが大事‼︎。ウォーキングだけでも十分。

筋力:筋力トレーニングは骨粗しょう症の予防に非常に有効だ。例えば、無理のない重さで10〜15回を1セットとして3セットする。(スクワット)そのほか筋力を使うスポーツでも◎

バランスと柔軟性:週に2回、バランスと柔軟性を意識した運動をしてみよう(ヨガ、ピラティス、ダンス、バランスボード(ボス)など

頭の体操:学び続ける。運動によってニューロンがつながれる環境は整えられ、そして知的刺激を‼︎→子供たちへの教育や読み聞かせ、ボランティア活動、他者との繋がり。いつまでも学び、考え、発信(おしゃべり)の知的な活動を。

 

『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティー著 2008年出版

 

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ご両親にも教えて                         あげてくださいね❤️

「役に立った。」と思った方、高評価、フォローしていただけると励みになります。

それではまた、次回は「後編ーいよいよ詳しい実践方法」についてです。お楽しみに。最後まで見ていただきありがとうございました。

 

こんにちは、環境デザイン研究所です。

今回は『実践方法も解説します。』

より良く生きる〜習慣の科学〜_04[運動の力]ー後編

著者ジョン・J・レイティー氏

『脳を鍛えるには運動しかない』より解説させていただきます。

それでは参ります。

 

約2400年前の古代ギリシャ、ソクラテスの弟子であるプラトン

『人生において成功するために、神は2つの手段を与えた。

「教育」と「運動」である。

しかし、前者によって魂を鍛え、後者によって体を鍛えよ、ということではない。その両方で、魂と体の両方を鍛えよ、というのが神の教えだ。

このふたつの手段によって、人は完璧な存在となる』

10、脳を作るー鍛錬(いよいよ具体的、実践方法)

楽しく汗を流せることならなんでもいい。夢中になれること。自分ー夫婦や家族で共通のスポーツの趣味を共有できるといいと思う。(例:テニス、ゴルフ、バレーでもなんでも)

運動は脳の機能を最善にする唯一にして最強の手段だということーー何百という論文に基づいており、その大半はこの10年以内に発表されたもの

脳のニューロンが新しく生まれるというのも(ニューロン新生)ここ10年内に科学的にわかったこと。

被験者に3ヶ月の運動をさせたのちMRIの脳の写真を撮れば、海馬の記憶領域における毛細血管の量が30%増えた。驚くべき結果。現代は医療機器の発達で脳を切り刻むことなくニューロン新生を見つけ出せるようになった。

体が健康になるほど、脳はたくましくなり、心もそれに従うだろう。

標準的な体重と心血菅系を強くすれば、脳は最大の力を発揮できる。

心血菅系を強くとは=有酸素運動で鍛えられる:心肺機能を改善する運動プログラム。ある程度、長い間継続可能な軽度〜中強度までの運動。例ウォーキング、ジョギング、ランニング、ダンス、水泳。体内の糖質、脂肪が酸素とともに燃焼される。<>100m走は無酸素運動。

(私見:私は毎日、現場で体を使う仕事をしていて体力には自信がありましたが、知人にフットサルを誘われ久しぶりのサッカーをやったところ、急激に動いたところ、心臓が苦しくなって、気分も悪くなり、ご飯も食べれなくなってしまうほどでした。今思うと、心肺機能が落ちていたのは確かで、長年の喫煙も相まって、毎日重労働はして体力には自信があったけど心肺機能はかなり低下していたのですね。実際、その時は全く本をほとんど読むこともできず途中で止めることがおおかったです。

脳のために何かをするということは、体を心臓病や糖尿病、がん、その他の病気から守ることになる。体と脳はつながっている。

生物学者ベルント・ハインリヒは人類を「持久力のある捕食者」と評している。今日の私たちの体を支配している遺伝子は10万年以上前に進化したものであり、その頃の人類は絶えず動き続けていた。

収縮の早いものと遅いものがバランスよく組み合わされた筋肉線維を持ち、私たちの遺伝子には狩猟採取の行動様式がしっかり組み込まれていて10万年以上にわたって調整されてきたデリケートな生物バランスがある。適度な運動と時には全力疾走を‼︎

「ではどのような運動をすればいいの?」「運動を取り入れたきなってきた方も多くいるのではないでしょうか?」いよいよ具体的実践方法に入って行きます。

運動の強度と時間

運動能力は人それぞれで異なります。そこでセントラル高校でも実践していた心拍計人それぞれにあった値が図れます。最近では心拍数を手軽に測れるスマートウォッチが便利。安価で手に入るようになってきました。したにリンクを貼っておきます。

強度

低強度:(ウォーキングなど)最大心拍数の55〜65%

中強度:(ジョギングなど)   ”    65〜75%

高強度:(ランニングなど)   ”    75〜90%

人それぞれの最大心拍数は年齢によって決まり、【220ー年齢】となる

例:(37歳の)私の場合:220−37=最大心拍数は『183』

高強度の運動は75〜90%なので『下限137〜上限164』これがトレーニング中に目指すべき心拍数の範囲。心拍計に上下の値を入力、そして時間を入力するだけ。好ましい範囲を超えるとピーと鳴りそれがあなたの体の声となる。

時間

「少しでも効果あり」まずは諦めないよう軽度からはじめましょう。

理想は、週に6日、なんらかの有酸素運動を45分〜1時間するのが理想的だろう。そのうち4日は中強度で長めにやり、あとの2日は高強度(回復の時間を入れるため2日続けてしないこと)で短めにする。

高強度の運動は、脳を作る重要な成長因子のいくつかが体から分泌されるのは確か。週のうち6時間は脳のために費やすことだ。

 

『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティー著 2008年出版

 

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それぞれの強度の運動の効果

低強度:(ウォーキング等)運動の効果(最大心拍数の55〜65%

心臓と肺を鍛えれば、より効率的に体と脳に酸素を送れるようになる。血流が増すと、連鎖的に化学反応が起こり、セロトニン、脳由来神経伝達栄養因子など生成される。ほんの少しの運動でもプラスのドミノ効果が起きる。脂肪を燃焼させ、気分を安定させるセロトニンの原料のトリプトファンを血中に送り込む。

低強度でもノルアドレナリンとドーパミンの配分は変化する(それは忍耐強さ、楽観性、集中力、やる気に関係する)。ウォーキングは周囲の世界とのつながり、さらに広い世界に踏み出したいと思うようになる。次第に中強度の運動へ。活力やエネルギーは増し悲観的な見方をしなくなり、自分をよりコントロールできているように思えてくる。

 

中強度:(ジョギング等)の効果 (最大心拍数の65〜75%

体は脂肪に加え、グルコースも燃やすようになり、筋肉組織はストレスによって微小断裂、損傷と修復を繰り返す。新しい毛細血管が作られ、ニューロン新生も創られる脳細胞では代謝系の掃除が行われ、炎症因子を始末、排泄される。有酸素運動によって細胞内に自家製の抗酸化剤を作り出せることはあまり知られていない。血中にアドレナリンが放出される。

適度な体へのストレス(コルチゾール)はストレスに無闇に反応しなくなり、免疫系も強化され、風邪からガンに至るまで、体を実際に攻撃してくるもの全てを撃退する準備が整う。鼓動を打つ心筋で合成されるANPは血液によって脳内に運ばれ、そこでストレス反応や不安を緩和し、雑音を減らす

中強度の有酸素運動をした後で爽快な気分になるのは、痛みを鈍らせるエンドルフィンや(エンドカンナビノイド)の他にANPが増えるから。ストレスが発散されるのは、これらの物質のはたらきによる。

あなたの体と脳では、破壊しては作り直してより強くするという作業が進んでいる。体と脳が回復できるよう、修復期間を作ることが必要だ。

高強度:(ランニング等)の効果 (週2回程 最大心拍数の75〜90%

体は完全に緊急態勢に入り、かなり強く反応する。この強度の上限90%あたりで、代謝は有酸素から無酸素へと切り替わり、筋肉は血流から十分な酸素を引き出せないため、低酸素状態に陥る。そうなると筋肉に蓄えていたクレアチン(アミノ酸の1種)とグリコーゲンを乱暴なやり方で燃やし始め、筋肉には乳酸が蓄積する。

この代謝(有酸素から無酸素へ)の切り替わりの目安は最新の研究から被験者が「かなり苦しくなってきた」と報告するときだとしている。有酸素運動は「やや苦しい」が30分〜1時間つずけることができるもの。中強度に短時間の高強度をいれるインターバルトレーニングも良い。脂肪、炭水化物を燃焼する代謝が高くなる。

無酸素の域に達すると(中と高強度の重要な違いのひとつ):下垂体からヒト成長ホルモン(HGH)が放出される。これは不老を研究する人が不老の泉と呼ぶもの。血中に自然に分泌されるHGHの量は加齢と共に減少し、中年になると子供の1/10にまで減る。座ってばかりの生活をしていると、この減退に拍車がかかる。HGHは腹部の脂肪を燃焼させ、筋肉線維の層を作り、脳の容量を増やしている。加齢による脳の減少も逆行させる。スポーツ選手には自然なドーピングのようなもの

(自分の経験:中学までサッカーに励んでいましたが引退し高校へ行ってもスポーツはやらなかった。今思い返すと、結果的に、生き生きしていたものが、自信もなくなり、いろんな活動全てにおいて、活気のないものにどんどん変わっていってしまっていたことに気付く、高校生の自分に教えてあげたかった。少し激し目のトレーニングを取り入れなさい(ボクシング)と。)

通常HGHは数分間しかとどまらないが、全力疾走を含むトレーニングをすれば、上昇した状態を最長で4時間、維持できる。そしてあらゆる成長因子の生産性を増やす。最も影響を受けるのがIGFー1らしい。遺伝子のスイッチを入れて、ニューロン成長のメカニズムを始動させる

パイルズ「自分に立ち向かうという境地」心が浄化されたような。強い幸福感。痛みを押して走り、獲物をとらえられるように。高強度の運動は、肉体的にも精神的にも人を強くする。英国バース大学の研究ではエアロバイク・トレーニングに30秒の全力疾走を足しただけでHGHは6倍に増加した(ピークは全力疾走の2時間後)。40分のランニング+3分間の全力疾走を2回を実施→学習能力が向上した

注意喚起

いいことずくめのように思えるかもしれないが、インターバルトレーニングは思いついてすぐできるものではない。激しい運動に慣れていない心臓に、過度の負担をかけるのは賢明とは言いがたい。健康状態にもよるが、インターバルトレーニングを組み込むのは、週に6日の有酸素運動を少なくとも6ヶ月続けた後にすべきだろう。医師に相談もしてください。とあります。

筋力トレーニングの影響を明らかに受けるのはHGHだ。スクワットをしているときのHGH濃度は、30分間、高強度トレーニングしているときの2倍だった

非酸素運動はあまり研究されていないが、ヨガの呼吸法はストレスと不安を軽減する。(リラックス効果。太極拳。週2回のダンベル上げを6ヶ月、老人は壮健に、遺伝子レベルで老化を逆行させられる。

やり通すこと

統計によると、運動を習慣にしようとした人の約半分は、半年から一年以内に諦めてしまうようだ。>最大の理由はいきなり高強度の運動を始めてしまうところにある。不快になるなら激しい運動は取り入れない(低強度でも続けることの方が大事)

運動好きかどうかは、62%が遺伝に由来することがわかっている。しかし誰でも行動を起こすことによって脳の配線をつなぎ直すことはできる。コットマンは「毎日できればベストだが、休み休みでも運動すれば脅威的な効果がある」と結論した。

大勢でやればなお良い:(孤立や、コルチゾールが過多な状況が続くと海馬のセロトニン受容体は減少する。)運動+コミュニケーション(繋がり)も大事

座って過ごすことの多い現代の生活は、私たちの遺伝子と矛盾しているのだ。だからこそ、かつて食料を得るためにやっていた活動の代わりに有酸素運動をするべきなのだ。:

心・気持ちにも柔軟性を→著者本人のトレーニングも。週に2日は短い全力疾走を挟む、その追加の努力はするだけの価値はあった。運動をやり損なう日はあるが2日続けて休んだことはない、愛犬の散歩をするなり何らかのことを柔軟にしている。

まとめ

学校での革命「体育で変わろうとしている」。医学分野での革命『運動は薬である』=同様に精神医学の分野でも。神経科学の成果も出ている。

あなたは遺伝子も感情も、体も脳もすべて、活動的な生活を渇望している。

私たちは動くように生まれついているのだ。

動いているとき、                                     あなたの人生は燃え始める

 

『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティー著 2008年出版

 

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脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

 

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手に取り、取り組んでみてください。

それではまた、次回は「瞑想」についてです。お楽しみに。最後まで見ていただきありがとうございました。