日本の学校では教えてくれない「一生使えるお金の基本」
『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』

著者:アンドリュー・O・スミス
出版社:SB Creative 2019年、11月
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アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書p390ページ程あるそこそこの分量のある本です
学校では教えてくれないお金の授業
3章、就職、転職、起業の基本
ビジネスは至る所で存在する。ほとんど全てがビジネスから生まれている。ビジネスとは製品やサービスを提供する組織のこと。
政府や公共機関のサービス(警察、消防、教育、道路整備)には税金という形で料金を払っている。
NGOとは非政府組織のことで、基金、調査事業など政府の仕事の補完になるようなサービスを提供している。
個人事業主(自営業、職人、庭師、フリーランス)とはビジネスを「所有」するのが、ひとりだけということ。単純明快さ、これしか利点がない。個人とビジネスのお金を分けない(財務上の区別がない)ことには、法律上の利点もなければ、財務上の利点もない。住宅ローンなどの個人ローンを組むのもきわめて難しくなる。『無限責任』
「ゼネラルパートナーシップ」(2人以上の共同経営)ビジネスの借金は、参加者全員の借金。(借金返済のためには個人の資産を差し出さなければならない)『無限責任』
個人の責任とビジネスの責任を区別しない形式を「無限責任」という。これでは個人の責任が大きすぎるという問題があるために、「有限責任」という形式が生まれた。有限責任の場合は、たとえビジネスが破錠しても、事業主や株主の個人的な資産は守られる。→「法人」
「リミテッド・パートナーシップ(LP)」は最低1人のパートナーが無限責任を負い、他の人はビジネスに投資した額だけ責任を負うという形。(不動産業、映画製作委員会、大規模な建設プロジェクトなどの多くがLPを採用するようになった)
代表的な有限責任の組織は、いわゆる「会社」だろう。会社を設立するには数々の正式な手続きが必要だ。そして登録された会社は法律上「法人」となり、人間のような存在として扱われる。法人という人格が、契約を結んだり、お金を借りたり、出資金を集めたり、裁判を起こしたり、起こされたりする。
法人によるこれらの行動は、株主や経営者に直接的な影響を及ぼさない。会社が行うビジネスにおいては、オーナーである株主は有限責任を負うことになる。つまり、個人の資産から会社の借金を返す必要はないということだ。
「有限責任会社(LLC)」は最近生まれた形式であり、人気が高まっている。税金の扱いも違い、個人事業主の形態で働こうと思っているなら、LLCを設立した方が多くの面で有利になる。
決算書の読み方
読み書きは必須の能力(有意義な人生にとって)+計算の能力もとても大切
個人のお金の管理に関して、何よりも大切なのは会計の基本的な知識だ。ぜひ学んでもらいたい。会計の知識は、一生を通じてあなたの貴重な財産になってくるはずだ。
会計の専門用語「GAAP」と呼ばれる規則に従って行われる。その書類は「帳簿」と呼ばれる。
ビジネスのために購入したものはすべて「資産」(パソコン、土地)誰かに払わなければいけないお金はすべて「負債」だ。(借りた運転資金、未払いの電気代)
すべての資産からすべての負債を引いた額が、その会社や個人の『純資産』だ。そして、資産、負債、純資産を記録した表を「バランスシート」と呼ぶ。
「複式簿記」1、お金の出所。2、お金の払った先を記入する。例えばパソコン一台買った。資産の欄「借方」に「パソコン代OOO円」、「貸型」の方に「預金口座OOO円」(引き落とし)と記入する。→資産などが増えた方が「借方」で、お金などが減った方が「貸型」だ。
「バランスシート」はその瞬間のビジネスの状態を切り取ったスナップショットのようなもの。
お客が払う代金はあなたにとっての「収入」。ビジネスを行うために払うお金は「経費」。すべての収入からすべての経費を引いた額が、そのビジネスの「利益」(=損益計算書)だ。(それがマイナスの場合には「損失」)
「損益計算書」はある一定の期間でどれだけ稼いだかということがわかるようになっている。すべての収入とすべての経費は損益計算書に記入され、一般的には1ヶ月ごとにすべてまとめてお金の流れを確認する。株式を公開している企業は、損益計算書を3ヶ月に1回(四半期に1回)公開する義務がある
「財務諸表」株式を公開しているすべての企業は、1年に1回、作成する。損益計算書でも、「借方」(=経費の支出)、「貸方」(=収入の伸び)という用語を使って記録する。
お店での買い物・現金払いは「現金主義会計」といい。
ビジネスの場合たいてい、商品サービスの提供と支払いが同時に起こらない取引を記録するときには、「発生主義会計」という手法が用いられる。取引が記録されるのは、お金を払った日付ではなく、取引が発生した日付だ。そして、取引より遅く入ってくる収入は「売掛金」、取引より遅く支払う支出は「買掛金」と呼ばれる。➡️️️️️️️収支の発生時期が記録できるので、財務状況をより正確に把握することができる。
「キャッシュフロー計算書」;そのビジネスにどれくらい現金があるかわかる書類。経営者にとっても株主にとっても大切な情報だ。
「事業計画」に必要なポイントはこれだけ
企業;新しいビジネスの大部分は失敗する。
自分のビジネスを30秒ほどで簡潔に説明する「エレベータースピーチ」を用意しておくことも役立つだろう。
企業で1番大切なのは、何といっても「ビジネスプラン」だ
これを「事業計画書」ともいう。例えば20ページくらいのパワーポイント資料でビジネス内容を説明したもの。将来の顧客、従業員といったすべての利害関係者にこのビジネスプランを見せて、自分のビジネスを理解してもらう。融資や出資の交渉や、経営方針の確認にも使うことができる。
ビジネスプランに盛り込む主な要素
製品とサービス;そのビジネスが提供する製品、またはサービスについての説明。どこに独自性があるか、どのように市場のギャップを埋めるのか、必要性、成功する理由、考えられるリスクやチャンスも分析
マーケティング;そのターゲット顧客は誰なのか、購入者の動機、どのようなニーズ、知ってもらうために、ターゲットの顧客を本物の顧客にするには、価格・特徴・広告・プロモーションはどうするか、何を(ウェブサイトとツイッターだけでは不十分?)
競合相手;や存在、影響を与えるかもしれない新しいテクノロジーなどを分析する。市場勢力図、どう差別化するか、他者と比較した長所、短所、私たちが参入したら、既存の企業はどう反応するか。
製品・サービスをどうやって届けるか;それらをどのように生み出し、どのように消費者に届けるか。原材料、製造、自社で、委託、誰がどのように提供、そのために必要なものは何か、会計、人材、テクノロジー、事務、外部のサポートを活用するか?_
サプライヤーと鍵となるインプット;そのビジネスで絶対に必要なもの、欠かせないものはどうやって手に入れるか?(サプライチェーンパートナー)
物流とロジスティクス;それらを顧客に届けるまでの道筋を明確にする。顧客に直接、企業間。バイラルマーケティング戦略を用いる、インターネットを活用する、社内に営業部隊を、エージェントを雇う、物流会社と契約・・・。
資金調達;出資者、友人、家族からの出資、カードローンなどで集めた資金はいくらになるのか?自分のビジネスに投資してくれるエンジェル投資家、ベンチャーキャピタル、金融機関の名前を上げる。いくら必要か、いつ、どんな形で、を明確にする。
認可と規制;地元自治体や国の規制を調べ、どんな規制があり、どんな認可が必要なのか確認する。
財務計画;5ヵ年の財務計画を作成し、起業から初期段階までの損益計算書、バランスシート、キャッシュフロー計算書も添付する。(出口戦略も考慮)
まとめ;「エグゼクティブサマリー」(ビジネスプランの各項目を1つか2つの丈でまとめた1ページの資料)と「ミッションステートメント」(ビジネスの要点をまとめた)を作成する。
この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手にとってみてください。

著者:アンドリュー・O・スミス
出版社:SB Creative 2019年、11月
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アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書
フランチャイズビジネスとは;マクドナルドなど。本部となる「フランチャイザー」と、加盟店となる「フランチャイジー」が契約を結び、加盟金(ロイヤリティ)を支払うことで商標の使用権や商品・サービスの販売権を得られる仕組み
本部の「フランチャイザー」は明確なビジネスのコンセプトをもち、強固なブランドを築いて、全国規模で広告を展開、ベンダーとサプライヤーのシステムも確立されていて、店舗デザイン、出店場所のアドバイス、開店サポート(開店資金)なども提供される。開業後の継続的な支援。フランチャイズに加盟するにはかなりの費用がかかるが「フランチャイジー」は独立したビジネスとして所有しているかたちに。(ラリーフェルドマンのサブウェイは1500店舗の所有に)
副業〜一生食いっぱぐれない働き方ー:本業とは別に;自分の趣味・特技を活かして。副業を始める前に覚えておいてほしいことがある。それは、LLCを設立するということ。LLCにすれば有限責任になるので、何か問題が起こったときに自分の資産を守ることができる。収入を増やしてお金の安心を手に入れるいい手段ではある。それが新しいキャリアになるかもしれない。
不動産:昔から一つのビジネスとして人気を保っている。理由は3つ、入手しやすいこと、理解しやすいこと、資金調達の方法がいろいろあること。→長い時間をかけて富を築くことを目指している。
不動産業界は大きく3つに分けられる。住宅用不動産(一戸建てと集合住宅。売却や賃貸)、事業用不動産(オフィス、ホテル、ショッピングセンター等)、産業用不動産(工場、倉庫、物流センター等)。不動産業界で働く人はたいていこのうちどれか一つを専門にしている。
お金の面で不動産に関わる場合の3つの方法;デベロッパー(土地開発のアイデアから資金の調達、実際の建設までを行う存在)、オーナー(投資家であることが多く、所有する不動産の運営で限られた役割を担うことになる)、管理者(人間や事業体の場合。維持管理や運営を)。一つの組織が複数の役割を果たすことも。
不動産の魅力は最初の物件選びだけに労力を注げば、あとは基本的にそれほど手間がかからない。(ある程度の修繕)例えばディープレックス(2世帯が住める家)を買うと決めたとしよう。ひとつは自分たち家族が住み、もうひとつは賃貸に出す。まず物件探し、現在の収入を家賃収入の見込みからローンに払える金額を決め、リノベーション計画を立てて業者を探す。オーナーであり管理者となる。
資金調達のやり方;
どのビジネスにもお金が必要だ。ビジネスに使うお金は「資本」と呼ばれる。
手に入れる一つの方法が「デッドファイナンス」借金で資金を調達する→たいていは債券を発行し、決められた期日までに決められた利息をつけて返済する。金融機関に借りるのが一般的。ビジネスの融資を行う金融機関は、銀行、金融会社、保険会社など。(大きなビジネスは社債を発行し市場から直接資金調達も)
もう1つの方法が「エクイティファイナンス」(株式)。会社の自己資本という意味であり、この方法で集めたお金はすべて会社のものになる。出資者がお金を返してもらうことはない。出資者が受け取るのは、会社が利益を出した時の配当金だけだ。エクイティとは会社では「株式」と呼ばれ、共同会社やLLCでは「持分」といわれ、エクイティに投資した人は、自分の株式を第三者に売る事もできる。また公開会社(株式を一般に公開している会社)の株式であれば、市場で自由に売ることができる。
エクイティを発行した会社は、最初の投資額をそのまま持っていることができる。
公開会社の場合は、投資家、投資銀行、ヘッジファンド、年金基金、保険会社といった金融機関が、その会社の株式を購入する。
非公開企業も同じような投資家や金融機関から資金を調達するが、株式市場は通さない。それを専門に扱うファンドから資金を調達する事もある。
たいていのスタートアップ企業は、開業資金を自己資金でまかなっている(自分、家族、友人)。「エンジェル投資家」というのは一般的に、スタートアップ企業(開業初期)に投資する裕福な個人。
インターネットを使ったクラウドファンディングでお金を集める人も増えている。
べンチャーキャピタル(VC)とは会社の発展を通じて投資を行う。VCの出資を受ける企業の平均年齢は4歳。また、お金だけではなく人材やコンサルティングも提供して、小さな企業を大きく育てる働きもする。
その他は、機関投資家を対象にした「私募」やさらに会社が大きく成長した時は新規株式公開(IPO)も」選択肢になる
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著者:アンドリュー・O・スミス
出版社:SB Creative 2019年、11月
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アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書景気はどうすれば読めるのか
世の中の景気や経済状況がビジネスに大きな影響を与える。「経済」とはお金、ビジネス、雇用、支出、貯蓄、投資、生産に関わる全てのことが、どういう状態になっているのかということだ。
ビジネスは雇用の創出し、労働者は「消費者」となり、余った分は貯蓄に、それらが銀行からビジネスに貸し出され、ビジネスはそのお金で将来に向けた投資を行う。その「経済活動」が活発に行われていれば良好な経済。→雇用が増え、給料が上がり、ビジネスの利益が上がる。反対に悪い経済は経済が停滞すること。→儲からない、縮小、倒産、雇用減、失業者増、生活に困る、政治と家計の借金、党派の対立激しく。
国の経済活動を示すもっとも一般的な数字が「国内総生産(GDP)」=その国で1年で生産された全ての財(製品)とサービスの総額。
どんなビジネスでも、外国の経済情勢の影響を受ける。資材の調達、顧客、金融システムなどで外国と関わりがあるから。これを「グローバルエコノミー」といい、貿易、投資、ビジネスで繋がっているから経済状況で影響を受ける。アメリカは世界最大の経済大国、2位が中国、そして日本、ドイツと続く。EU圏をひとくくりに見るとアメリカと同じくらいの経済規模だ。
「景気がいい、悪い」とはどういうことか?;アメリカは1年で約18兆ドルの財とサービスを提供している(GDP)。政府は毎年3%かそれ以上の成長を目指している。(5400億ドルずつ増)一般的に経済が成長すると、雇用が増え、給料が上がり、人々の将来の見通しも明るくなる。(1〜2%成長は低成長、アメリカは年1%弱のペースで人口が増えている。ほとんどの人が生活を切り詰めなければいけなくなる)
経済を成長させるひとつの方法は生産性を上げること、(景気が悪くなると上げる努力をする)→資源をより効率に使って財やサービスを提供できるということ。だから生産性が上がると、経済全体が成長し、私たちの生活水準も向上する。(→効率化、自動化、IT化、ロボット化はこの意味でも効果)(ハンバーガー5つ作れたものが同じ労力で15個作れるようになった)
国境を超えたビジネス;国家間の貿易に関しての2つの考え方、「保護主義」(政府が国内で生産されたものを優先し、外国の製品やサービスの輸入(関税)を厳しくし値段を上げ売れにくくする)「自由主義」(規制をなくし、輸出入が自由に)専門家の間では、自由貿易のほうが全世界の利益になるという結論になっている→「比較優位(自分が1番得意なこと)」になる製品やサービスの生産だけに集中できるから。
為替手数料;国境を越えて製品やサービスを売買するときこの外国為替の取引が必要になり、コストがかかる。(為替リスク)
私見;資産運用(お金)の知識は大事;一時稼げても、知識がなければ食い物にされてしまうだけだから、刃を今のうちに研い(勉強)でおく必要がある。
4章、貯金と銀行の基本
お小遣いは、子供にお金の使い方を学ばせるという目的もある。
貯め方より使い方が重要
「貯金」はお金を使わないこと→お金を使う能力が手に入るということ。「貯金」の目的の1は将来の支出に備える。2、人生の目的を達成するため(学校、結婚、家)3、まさかの時に備える。4、人生における自立の実現のため(「貯金」は一つの習慣であり、人格の一部。人生をきちんと考え、計画を実行する粘り強さと自制心がある証拠だ。
どんな人でも貯まる貯金の仕方;①お金が入ったらすぐに別に②生活費のための口座と、貯蓄のための口座を分けて作る。
銀行は何のためにあるのか;➡️全ての銀行に共通するのは、個人やビジネスからお金を預かり、個人やビジネスにお金を貸すという機能(ローン=取引き手数料や利息で収益)顧客は預けたお金を電子取引できたり、小切手や預金を現金で引き出すことができる。
➡️最近はオンラインだけで業務を行う銀行も増えてきた(楽天銀行、ジャパネット銀行など)ATMの誕生で支店はいらないという流れが生まれ、スマートフォンの登場でその流れが決定的になった。
銀行口座;銀行と顧客の契約関係。預けるのは、安全性と支払いに便利だから。(利息がわずかにつく)
ATM;現金の引き出し、残高確認、振り込みができる。最近では携帯決済やネットバンキングがどんどん拡大しているので、いずれはATMも街中から消えるかもしれない(公衆電話のように)気をつけたいのがATMを使うときの手数料だ。手数料のルールをきちんと調べ、無駄なお金を払わないように気をつけよう。
デヴィットカード;たいてい銀行のキャッシュカードについている機能で、これで買い物をすると、その瞬間に自分の口座から代金が引き落とされるという仕組み。「プリペイドカード」はお金をチャージして使うもの。
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著者:アンドリュー・O・スミス
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アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書銀行以外の金融機関;
保険会社。保険とは災害や不幸な出来事に備えるための金融商品。住宅、自動車、家財、医療、死亡保険などの商品が存在する。金融商品の販売と、保険金の支払いに備えてかなりの資産を保有している。
証券会社;一般の私たちが株の売買をするときは、たいてい証券会社を通すことになる。証券会社の主な仕事は、株、債券、投資信託、国債などの証券の売買と、顧客や自分たちのための投資だ。また銀行と同じように、証券会社で口座を作ったり、お金を借りたりすることもできる。
クレジットカード発行会社;発行できるのは、銀行、小売店、石油会社、信販会社など。(平均3枚ほど持っている)
投資銀行;大きなビジネスや企業は、社債や株の発行、企業買収、金融工学などで特別な金融サービスを必要としている。その役割を担うのが投資銀行。
プライベートエクイティ・ファンド;富裕層、年金基金、基金、保険会社など、資金も知識も豊富な投資家からお金を預かり、運用する会社。公開されていない株を運用するのでこの名で呼ばれている。
ヘッジファンド;前項と同じような顧客から資金を集めて運用するが、デリバリティブや商品取引を駆使したより複雑で高度な運用を行う。市場が下落した時に利益が出るポジションを取るのでこう呼ばれている。
商工ローン;銀行と同じように、事業資金を貸し出すビジネス。支店を持たず、預金口座もない。
ファンドマネージャー;金融資産を運用するっ専門家。金融機関に所属して働くこともあれば、投資会社として独立して働くこともある。
銀行のサービスと手数料;銀行の収入源が手数料だけだったら儲からない。もうひとつは、顧客から預かったお金を事業に貸し出した利息も収入源。消費者であるあなたは、銀行の思惑をきちんと理解して、無駄な手数料を払いすぎないようにしたい。
モバイル決済;スマートフォンでの支払い。オンラインでの安全な支払い「電子のお財布」のようなシステム。最終的にはクレジットやデビットカードでの支払いとなる。オンライン決済で有名なPaypalも最近はスマホ(アプリ)でも使えるようになった。他のモバイル決済と同じような感じ(送金にも)
エレクトロニックバンキング;これらのあらゆることはコンピューターを使ったシステムがあるからできることだ。このようなコンピューターを使った銀行のシステムをこう呼ぶ。
預金保険;銀行が破綻しても顧客の預金を守るのか目的。各銀行が預金保険公社に保険料を支払い加盟している。ひとつの銀行につき日本の場合1000万円まで保証されるようになっている。これがあるおかげで、私たちは安心して銀行にお金を預けることができる。注意;保護されているのは預金のみ、投資信託や債権などはカバーされていない。
中央銀行;FEDはアメリカの中央銀行だ(1913年誕生)大きな権限を議会から与えられている。ワシントンD.CにあるFRBが連邦準備制度理事会が、全国の主要都市に拠点を置く12の連邦準備銀行を統括している。連邦政府に関わる銀行取引、および市中銀行と中央銀行の間の銀行取引を司る。
マネーサプライ;市場に出回っているお金のこと。FEDは連邦公開市場委員会(FOMC)を通してマネーサプライをコントロールする。その方法はそれぞれの銀行が保有する準備金の額を決める、FEDが貸し出すお金の利率を決める、国債を購入する、などがある
最後の貸し手;金融機関の破綻を避けるために、問題を抱えた金融機関にお金を貸すという役割。金融システム全体の崩壊を防ぐ。
銀行にお金を預ければ安全か?;アメリカの大恐慌「取り付け騒ぎ」銀行が危ないという噂が広がり、預金者が引き出しに殺到。銀行は全ての預金者の引き出しに対応するだけの現金は持っていないので、いずれ引き出しに応じられなくなる。悪循環で不安が広がり、経済が縮小し、銀行セクターが大混乱に。銀行は顧客から預かったお金の大半を、事業の融資や住宅ローンの貸し出しに使っている。実際、銀行が持っている現金「準備金」は預金全額の本の一部でしかない。現在も同じ状況ではあるが、預金保険ができたため、安心ができた。少なくとも取り付け騒ぎのリスクは完全に消えたと言っていい。
この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手にとってみてください。

著者:アンドリュー・O・スミス
出版社:SB Creative 2019年、11月
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アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書
5章、予算と支出の基本
6章、信用と借金の基本
7章、破産の基本
8章、投資の基本
9章、金融詐欺の基本
10章、保険の基本
11章、税金の基本
12章、社会福祉の基本
13章、法律と契約の基本
14章、老後資産の基本