【環境デザイン研究所】チラボン
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よりよく生きる

「サーチ・インサイド・ユアセルフ」人生を変える〜習慣の科学〜_05[瞑想]

投げかけ

「サーチ・インサイド・ユアセルフ」(己の内を探れ)

皆さんは「瞑想」と聞いてどんな印象をもたれるでしょうか?

「宗教?」「スピリチュアル?」

いいえマインドフルネス(瞑想)は「自己認識力」「創造性」「人間関係力」を高めるアプローチです。

瞑想には謎めいたところは少しもない。実のところ瞑想は単なる(ただの)心のトレーニングにすぎない。

今、マインドフルネスの効果が認識されるようになってきました。

興味を引かれる言葉

どんな人へ向けて

このように、このようなメリット、幸いです。

これから紹介する本は:内容要約

Googleという企業の素晴らしさと理念:世界中の情報を整理する。邪悪になるな。

今日私たちは検索をとおし知りたい情報に簡単に手が届くようになってきた。

その企業が取り入れているマインドフルネスを知りたい。

「サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)」とはGoogle独自の研修プログラム。これを開発した筆者が書いたのが本書。その内容を開発者自身が本書は、ビジネスパーソンや入門者にとってマインドフルネス実践バイブルともいうべき一冊

「この本とプログラムはGoogleの文化の最高の部分を表している」ーエリック・シュミット、Google会長

「時を超えた叡智のギフト、実用的で実証されたツール」ージョン・マッケイ、ホールフーズ創設者

「この本は人生を変える可能性をもち、幸福をもたらしてくれる」ートニー・シェイ、ザッポス社CEO

筆者紹介

チャディー・メン・タン

Googleでも類まれなエンジニアで、抜群の社会的知能を備え(見事なシステム分析力)と美しい心を兼ね備えている。ダニエル・ゴールマン

本書も「グーグルからの贈り物の一つとして世界へ分け与えればいい」

私が手にとった理由

目次

人生を変える〜習慣の科学〜_05[瞑想]

導入

マインドフルネス(瞑想)は「自己認識力」「創造性」「人間関係力」を高めるアプローチ

それでは参ります

筆者、メンは「SIY」プログラムを開発するにあたって協力者を選ぶにあたっても抜かりなかった。優れた人々、ノーマン・フィッシャー禅師、ミラバイ・ブッシュ、ジョン・カバットジンの専門の知識の助けを借りている。まとめあげたのはメンその人。

メンは協力者とともに、自己認識と健やかさと優しさと幸せに満ちた人生を創造するために、十分に検証された方法のなかから最善のものを入念に選んだのだ。

「メンは私と初めて会ったとき、自分の終生の目標は内面の平穏と思いやりを広げ、それによって世界に平和をもたらすことだと熱心に語った。」とちょっとぶっ飛んだ人のようです。

「彼は並のエンジニアではない、菩薩の化身だ。」ダニエル・ゴールマン

 

ジョン・カバットジンは

これは単なる本ではなくカリキュラムでもある。本書は具体的なエクササイズとガイダンスに沿って進むことのできる道筋であり、瞑想を通して他人や自分自身に関わるためのアプローチであり、それに体系的に取り組めば人生が一変し自由になれる。

だが、やらずにはいられないという実感が得られないなら、今はふさわしい時期ではないのかもしれない、、、。しかし種がまかれ、試してみるだけでもいいだろう。

世界を平和に向かわせるという彼の計画「彼はマインドフルネスと、世界平和のお膳立てをすることと、平穏を地球の(少なくとも人類の)基本設定モードにすることに、身も心も捧げている。

マインドフルネスをあまり真剣に捉えすぎるのは必ずしも得策ではないと心得ているよう、だに私には感じられる。だから彼はマインドフルネスにユーモアを添える。

それは、すでにあなたのものであるあなたの存在の全貌を、発見し、取り戻し、明らかにし、続いて体系的な修養と練習をとおして育み、それに磨きをかける。そうすれば、あなたの存在はあなたが最も愛するものや、あなたの想像力、生まれ持った創造性と相まって、お互いの健やかさと幸せのために、数多くの、巧みな形をとってこの世に現れるはずだ。

メンはGoogleで職場実験をしオープンソースの精神に乗っ取って本書を、世界中の人がこのプログラムを入手できるようにしようとしている。

その有用性や適合性に限界があるとしたら、実はそれはあなたの想像力と具体化能力の限界にすぎない。SIYのカリキュラムは、大海のように広大な瞑想の英知の実践に基づいていて、その練習をとおして、、、。マインドフルネス、愛情深い優しさ、思いやり、喜び、落ち着き、具体化された存在、EQをはじめ、私たちの頭、心、体の多くの根本的な面が育まれる

メンがはっきりと述べているように彼の目的は「すべての人が瞑想の恩恵を受けられるように」一生にわたって得られる恩恵を手に入れられるように。十分に検証されたカリキュラム。

その土台となっているのが最先端の科学であり、情動とEQ、楽観の重要性、、、、、躍進めざましい神経科学の研究だ。

情動の設定値が8週間のプログラムで、1万時間以上も瞑想を実践した修行僧と同じ方向へのシフトであった。

「逃避」ではなく、人と人とのつながりや頼り合いの経験への入り口、「自分の担う、ささやかではあっても決して無意味ではない世界の一部に対して責任を引き受けるとき、世界全体がすでに変化している。

イントロダクション

幸せの指数:左の前頭前夜の活性化の度合いで測れるという。喜びや熱意、活力(右の活性化はネガティブな情動)

世界一幸せな人とされた=マチウリカール

エンジニアの私はとても疑い深く、科学的な頭を持っているので、科学的基盤のないものを教えたら面目まるつぶれだ。だからSIYは科学にしっかり基づいている。

ですので、SIYは科学に基盤を置き、とても実践的で、理解できる言葉で表されている。SIYは2007年以来Googleで教えられている。多くの受講者にとって「仕事と私生活の両面で人生を変える経験」となった。自分のために質の高い時間を持つ重要性に気づいた人は、前より少ない仕事量で前より多くの業績を上げる方法を発見した。「相手の話を聞くのがずっと上手くなり、カットしなくなり、作り物と現実の見分け、、、」

私生活で心の平穏と幸せがずっと深まったという多くの人々

この知識と実践が受講者の創造性や生産性や幸せを高めるところを、私たちは目の当たりにしてきた。

集中力と創造性、情動のプロセス、成功に必要な楽観と回復力、共感の力、自信は鍛錬を積んだ心の中に自然に沸き起こるもの、他人に愛してもらいやすくすること。

このカリキュラムが禅堂に引きこもってやるものではなく、実社会の人たちのもの(7週間、合計20時間)

SIYのステップ

1、注意力のトレーニング(高度な認知的能力や情動的能力の基礎)

2、自己認識と自制(高い解像度で知覚し、第三者の視点から客観的に)

3、役に立つ心の習慣の創出(人と接する時に「この人が幸せになりますように」とまず反射的に思う習慣があったなら、とても建設的な協力関係につながる種類の信頼をあなたが生み出す)そうした習慣は、自分の意思で身に付けられる。

私たちはSIYを開発するために選りすぐりの科学データを集め、一流の人材を集結した。そして成功すること請け合いのカリキュラムを創り上げた。SIYによってあなたの人生も変わる。ほんとうに、根本から。

「ワクワクするような旅にあなたが乗り出すにあたって、この本は貴重な拠り所となると、私は自信を持って言える。あなたの旅が楽しく実り多いものとなりますように。そして、そう、その旅が世界の平和のためにもなりますように。」

1、EQとは何か?どうやって育めばいいか?

EQとは?→「心の知能指数』(情動的な能力?)

ガードナーは「人格的知能」(内政的知能+対人的知能)

リーダーシップの並外れた技能。メンは”汝を最適化する”ということ。

『自分自身と他人の気持ちや情動をモニターし、見分け、その情報を使って自分の思考や行動を導く能力』

情動:身体表出を伴うような(怒り、恐れ、喜び、怒り、恐れ、喜び、悲しみなど)一時的で急激な感情の動き。情緒

ゴールマンは5つの領域に分類(EQの構造)

1、自己認識ー自分の内面の状態、好み、資質、直感を知ること

2、自己統制ー自分の内面の状態、衝動、資質を管理すること

3、モチベーション(動機づけ)ー目標達成をもたらしたり助けたりする情動的な傾向

↑内省的知能

4、共感ー他人の気持ち、欲求、関心を認識すること

5、社会的技能ー他人から羨ましい反応を引き出すのに熟達していること

↑対人的知能

 

EQの恩恵、3つ

1、『職務遂行能力』

情動面での能力とは?楽観性?ポジティブ?意志?明るさのようなもの。優秀さの要因は知性や専門知識よりも情動面での能力の方が2倍も重要。

テクノロジー部門で業績の優れた人の特徴1、強い達成意欲と高い達成基準2、影響を与える能力3、抽象的思考力4、分析能力5、難題を引き受けるイニシアティブ6、自信

2、『抜群のリーダーシップ』

卓越した対人技能、協力を勝ち取る、苦渋の決断、信頼関係、

リーダーシップの専門家、ウォレス・バックマンの研究。アメリカ海軍の有能な指揮官「よりポジティブで、社交性に富み、情動表現が豊で劇的で、暖かくて愛想がよく、人懐っこく、民主的で、協力的で、人好き、「一緒にいて楽しく」感謝の念を表し、他人を信用し、穏やかすらある」

3、『幸せのお膳立てをする能力』

私メンはこれを一番重要だと思っている。

EQは、私たちが自分自身の持続可能な幸せのお膳立てをするのを助けてくれる技能をもたらしてくれる。

幸せとは?マチウ・リカール「ずば抜けて健全な心から起こる、好調の極みにあるという深い感覚・・・。」幸せはトレーニングすることで身につけることのできる技能だ。

幸せの基本設定値で幸せになれる。

EQはすべての人の個人的な幸せを実現するためのお膳立てにもなる。だから私はEQに心踊らせている。

どのように育む?

情動面での能力の範囲と深さを増す→トレーニングで

情動的な衝動から解放される。私たちが問題を起こすのは、情動に駆り立てられて行動を行動を起こすとき。情動的衝動に負けず、自分にとっても誰にとっても最善の分別ある行動が取れる。

これはトレーニングによって脳を意図的に変えられるということ。これを応用して私たちの人生の情動面を改善できる→脳は訓練できる。

1、まず注意力を鍛えることから始める。穏やかさや明晰さをもたらす強くて安定した鋭敏な注意は、EQを築き上げる土台なのだ。

「私たちには刺激と反応のには、反応を選ぶ私たちの自由と力がある。私たちの反応の中には、成長と幸せがある」ヴィクトール・フランクル。穏やかで明瞭な心は、私たちのためにその間隔を広げてくれるのだ。

注意力のこの特質を鍛える方法は「マインドフルネス瞑想」と呼ばれる。

ジョン・カバット・ジンの定義「特別な形、つまり意図的に、今の瞬間に、評価や判断とは無縁の形で注意を払うこと」

簡単に言ってしまえば「ただあるがままでいる時の心」評価や判断を下すことなく一瞬一瞬に注意を払いさえすればいい

ヴェトナムの有名な禅師、ハンは「自分の意識を今の現実に敏感に保つこと」

注意を統制する能力を伸ばせば→情動に対する反応の仕方に大きな影響を与えるという科学的な証拠→脳の扁桃体の反応、ストレスを感じた時扁桃体は敏感に反応を示す。生存に対する脅威には「闘争・逃走」に備えたフリーズモードにして、分別のある思考を損なう。注意力のトレーニングをするだけで、扁桃体のように原始的で重要な脳の部位を上手に統制できるようになれるのだから、素晴らしい。脳が自分の回路網をもっと活用し、情動をより効果的に管理するのを助けるらしい。

マインドフルネス(注意)を自分の体に向ける→「鮮明さ」と「解像度」

私たちは心よりも体で情動をより鮮明に経験できる。したがって、情動を知覚しようとしている時は、注意を心でなく体に向けた方が見返りは大きい。

さらに重要なのが、体に注意を向ければ、情動の「高解像度の知覚」が得られる。これは時間的にも空間的にも高度に洗練される。情動の湧き起こり、増減を見守ったりできる(スローモーション)。

情動を高解像度で知覚する能力を育むには→マインドフルネス(注意)を自分の体に向けることだ。例えば、自分の心を絶えず観察し、怒りが心に湧き起こる瞬間を捉えられるように、自分を訓練できるだろう。情動はとても強い生理的要素(体・心・行動)を伴うので、私たちは生理的レベルで処置をしない限り、EQを育むことは望めない。だからこそマインドフルネスをそこへ向けるのだ。

そしてまた重要なことは体を高解像度で知覚する能力を育むと役立つのは、「直感力」を強められるからである。直感の多くは体に由来する。直感が体で(先に)(手に汗など)経験される。直感(なんとなく)は大脳基底核(原始的)で言語をつかさどる大脳皮質とは全くつながっていない

だから直感は体や腹の底から感じられるものの、言葉ではなかなか言い表せないのかもしれない。

EQを育むためのアプローチはマインドフルネスから始まる。

2分でできるマインドフルネス

簡単に言ってしまえば「ただあるがままでいる時の心」評価や判断を下すことなく一瞬一瞬に注意を払いさえすればいい

たんに2分間、穏やかで一貫した注意を自分の呼吸に向ける。呼吸のプロセスに注意を払い、気がそれるたびに、そっと注意を向けなおす。(子供と初めて見るのもいい)

→頻繁にやれば、心に本来備わっている穏やかさと明瞭さが深まる。人生の一瞬一瞬を味わう道が開ける。私を含め多くの人にとって人生が変わるような練習になる。

ただマインドフルネスで難しいのは、より深め、強め、持続させること。

2、マインドフルネス瞑想の理論と実践

『命がかかっているかのように呼吸する』

瞑想には謎めいたところは少しもない。実のところ瞑想は単なる心のトレーニングにすぎない。

瞑想の科学的定義「実践者を特別な種類の心のプロセスに馴染ませるようにデザインされた、一群のトレーニング活動」

チベット語で瞑想は「ゴム」=「馴染ませる」「習慣付ける」という意味。パーリ語では「バーヴァナー」=「培う」(農作物を植えて育てる)という意味だ。古代社会においても瞑想は謎めいた魔法のようなものではなく、ただの心のトレーニングだった。→だからあなたが魔法のようなものを期待はしないで。

どんな心の能力を鍛えるの?「注意」と「メタ注意」

「注意」=心によって明瞭で鮮明な形で占有すること。と「メタ注意」=注意に対する注意(ほら、注意がそれたぞ)

集中力を保つ秘訣は「メタ注意」。自転車の走行時左右に常にバランスを取り合っているように。わずかな復元を繰り返す必要。メタ注意が強くなると、注意が外れてもすばやく頻繁に復元できる。結果的に常に注意を払っている状態を保てる。これが集中力。

瞑想の大きな秘密は、心がリラックスしていて、しかも隙のない状態に行きつけることだ。

注意とメタ注意が強くなると、おもしろいことが起こる。心がしだいに集中し安定するけれど、リラックスした形で」そうなるのだ。リラックスし、楽しみながら行き着くように。

練習を積めば、いつでも意のままに心をそういう状態にして、その状態を保てるようになる。しかも隙のない状態になれば、心の素晴らしい特質が3つ、自然に現れてくる。穏やかさと、明瞭さと、幸せだ。(ツボに澱(泥)を入れた時、揺すって、置く、透明に。そのような心の状態を表す古典的な例え)

幸せなのは心の基本設定状態

穏やかで明瞭な状態の心のもつ際だった特質は、「幸せ」が自発的に湧き起こる。心が自発的に自然に、喜びに満ち溢れるのだ。

それはなぜか?アランウォレックス「幸せなのは心の基本設定状態だから」心は穏やかで明瞭になると、基本設定に戻る。魔法など全くなく、心を自然な状態に戻しているだけだ。

これは私の人生を変えるような洞察の表れだった。つまり、幸せとは追い求めるものではなく、、、。自ら可能にするものであるということ。幸せは、ただあるがままでいることなのだ。この洞察が私の人生を変えた。

これまで世界中でさんざん幸せが追い求められてきたというのに、持続可能な幸せは、自分の呼吸に注意を向けるだけで達成できるということだ。人生とはおかしなものだ。

瞑想は運動のようなもの

瞑想はいわば心の運動だ。

運動と瞑想の類似点:抵抗(ストレス)を克服することで進歩する。

瞑想中にしばしば注意が呼吸からそれ、注意を向けなおすことを繰り返す。さまよいだした注意を戻すたびに、注意の筋肉に発達する機会をあたえている。

そしてどちらも人生のを大きく変えうるのだ。

運動すれば活力が増し、多くのことがこなせ、具合が悪くなる回数が減り、鏡に映る姿も見栄えがし、自分に多いに満足する。

瞑想も同じ。活力が増し、心穏やかで明瞭になり、喜びに満ちあふれ、具合が悪くなる回数が減り、微笑むことが増え、そのために社会生活が改善し、自分に多いに満足する。

マインドフルネス瞑想の練習

プロセスは意図から始まる。意図(瞑想をする)理由は?ストレスの低減、自分の健やかさを増すでもなんでもいい。私見→自己の最適化。健やかさ。思いやりの心を養うこと。世界平和のお膳立てをしたい。

次に呼吸をたどる。呼吸のプロセスにそっと注意を向けるだけでいい。息の出入りに目を光らせている門番のように。

心が集中して穏やかな気持ちになるだろうか?たいていの人は数秒だけ。そして、気が散った状態になる。練習積むとただひたすら呼吸とひとつに、フローの状態が長く続くようになる。

思いを巡らせたり、心配、空想、自己批判(基本設定)が現れたら、

第一に呼吸のプロセスに注意を戻し、たんに注意の集中を回復すること。

第二に、これは強力な心の「筋肉」を発達させている。ことを思い出す。

第三に、自分自身に対する態度を自覚すること。自分をどう思っているか?ひどい自己批判であれば→自分への優しさと好奇心に変えて欲しい。これ自体も瞑想。心の習慣を形作ること。自己嫌悪を克服。自分自身に対するやさしい態度。

それを禅僧は「老婆心」と呼ぶ。祖母が孫を思う心のように、何があろうと受け入れ愛してくれる。そんな愛情に満ちた祖母の目で自分を眺めるというのがこの練習だ。

そして最後に、自分の呼吸をたどるところに戻り、役立ちそうな時はいつも、自分の意図を思い起こす。

姿勢

実は瞑想は好きな姿勢でしてかまわない。座る、立つ、歩く、横たわる。どれでも。自分にあった瞑想の姿勢を選ぶとき、「隙がなく、しかもリラックス状態」を長時間保てる姿勢で。

何千年もかけて瞑想形によってすでに開発された姿勢「毘盧七支坐法」7点

1、「矢のように」背筋をまっすぐ伸ばす。

2、「蓮華座」に足を組む

3、肩の力を抜き、「ハゲワシのように」高く、引きぎみにする。

4、あごは「鉄のフックのように」心もち引く

5、目は閉じる。あるいは、虚空を見つめる。

6、舌は口蓋(上部)につける

7、口をわずかに開き、歯は噛みしめない。

ソギャル・リンポチェ「堂々とした山のように(になったつもりで)座るのだ」

イボンヌ「川の流れと山の安定感を同時に体現するのです」

気が散った時の対処法(音、身体的感覚、妄想)

1、認める。:ただ

2、評価も判断もせずに経験する。:ただ経験する。良い、悪いといった判断は下さない。かゆくて体をかきたくなったら、反応する前に5回息をしてみよう。刺激と反応のあいだに間を置く練習になるから。

3、反応する必要があっても、マインドフルネスは保ち続ける。:どうしても反応しなければならない時には、意図と動きと感覚の3つに対してマインドフルな状態を保ち続ける。(顔がかゆくてかきたくなったら、まずかゆい感覚に注意を向け、次にかこうという意図に注意を向け、最後に腕と指の動きと、顔をかいている感覚とに注意を向けるということ。それ以上でもそれ以下でもない。

4、放してやる:気を散らす原因が去りたがっているなら、放してやる。そうでなければ、放っておく。無理やり追い払うのとは違う。選択権を与える。相手がそこにとどまりたいかどうかを決めるのを、寛大に認め、去っていっても、とどまっていてもけっこう。相手がいるあいだ中、優しく寛大に扱う。これが放してやる練習。

最後に、この章でこれまで読んだことを何ひとつ思い出せないなら、幸い、ジョン・カバット・ジンがこの章全体を一文に凝縮してくれている。『命がかかっているかのように呼吸をする』

実践 始め方

2分から初めて見て延長してみる。「隙がなくリラックスもできる瞑想の姿勢で座ろう」

「優しい手法」=呼吸のプロセスに注意を向け、注意が逸れるたびに戻す

「もっと優しい手法」=とくに何をするでもなく、何かを「する」モードから「あるがままでいる」モードへ切り替える。この間を行き来してもいい。まずは10分程あるいは好きなだけでいい

エクササイズ

隙がなくリラックスできる姿勢で座る(堂々とした山のイメージ)→あなたの意図が湧き起こるように促す(練習を続ける励ましとなる)→(三回深呼吸)呼吸のプロセスに注意を向ける→穏やかで集中していたら、その心の中にとどまる(心を呼吸の上に置くような)。→気を散らすものが出たら→認め、判断なく経験し、放す。→動く必要の時、刺激と反応のあいだに間をあける→呼吸にそっと注意を戻す。→自己批判や自己評価が沸き起こったら、自分に向けた優しさに満ちた考えが浮かぶよう促そう→そして放っておく(終わりには、息を吸い込み→私は穏やかです。吐き→そして微笑みます。_「今のこの瞬間は素晴らしい」’(間)おつかれさまでした。

瞑想と科学との重要な共通点『探究心』その2つの側面(目的)

第一に「自己発見」:瞑想の伝統のほとんどは注意を鍛えることから始め、真の目的は悟りにある。注意という強力な特質を生み出すのは、自分の心と自分自身を洞察する力を伸ばせるようになるためだ。本当の目的は私たちの心という暗い部屋の中に光を当て、そう「サーチ・インサイド・ユアセルフ(己の内を探る)のを可能にすることだ。

第二に「内面の範囲を超え、外の世界にまで及ぶ」:瞑想する人は探究に慣れているので、科学的探究も気兼ねなく受け入れられる。ダライラマ「もし科学的分析によって、仏教の主張の一部が誤りであることが立証されるようなことがあれば、私たちは科学の発見を受け入れ、誤った主張は捨てなくてはならない」

瞑想による調査研究:一般社会人に8週間のマインドフルネス・トレーニング後、被験者の不安レベルがはっきり下り、ポジティブな感情と結びついている脳の部位の活動が大幅に上がり、免疫抗体を生み出す能力が上がった。また脳は刺激を効率的に処理できるようになっていた。(脳の作業効率のグレードアップの可能性を垣間見させてくれる)

仏教の瞑想の達人たちがガンマ波という脳波を生み出せることを示した。(効果的な記憶・学習・知覚)瞑想していない時でも活動は盛ん。→瞑想トレーニングをたっぷりやれば、何もしていない時でさえ、穏やかさ、明瞭さ、喜びという心の筋肉が隆々としていることだろう。

カバットジンの研究:乾癬という皮膚の病気の治療をマインドフルネスが大幅に早めることが明らかになった。これは実際に目に見流ことのできる結果だ。

3、マインドフルネスの恩恵を座った姿勢以外にも広げる

マインドフルネスを日常生活のあらゆる側面に広げる方法。

『座らないでやるマインドフルネス・エクササイズ』

近代の心理学の父、ウィリアム・ジェイムズ

 

「そして、さまよう注意を自発的に繰り返し引き戻す能力は、分別や人格、意志の根源にほかならない。それなしでは、いかなるものも自分の主とは言えない。この能力を育む教育は卓越した教育だろう。」

まさにマインドフルネスは「卓越した教育」であり学びうる最良のものだ。

それを日々の暮らしの中でその心を意のままに引き出せるようになって初めて、人生が変わる。それが次の大きな課題。

領域二つ、活動中に広げることと、自分に向けたマインドフルネスを他人に向けたものへ広げること。

マインドフルな状態にある時は、大地の上を歩くという単純な経験さえも美しい奇跡となりうる。青い空、白い雲、緑の葉、子供の好奇心に満ちた黒い瞳、自分自身、全てが奇跡なのだ。

一番単純なものは、どんな課題をしている時にも、「評価や判断」とは縁のない心をもって、一瞬一瞬の注意をすべて向け、注意がそれるたびに、ただそっともとに戻してやるだけ。瞑想の対象が呼吸ではなく、そのとき取り組んでいる課題である点だけが違う。

フォーマルな練習に私1番のオススメは「歩く瞑想」だ。また座ってと交互に。

『歩く瞑想』

シンプル:一瞬一瞬の注意を体の動きと感覚のひとつひとつに向け、注意がそれるたびに、ただそっともとに戻してやればいい。「立っている、上げている、動いている、向きを変えている」など

私は、オフィスでトイレの行き帰りに毎回やっている。心がリラックスしていると創造的な思考をしやすい。

他人に向けたマインドフルネス

評価や判断とは縁のない心を持って、一瞬一瞬の注意をすべて他の人に向ける。それたら戻す。普通の会話の時に、相手に話す時間をたっぷり与え、注意深く耳を傾ける練習をする。

エクササイズ

話し手:3分間、止められることなく話続ける。

聞き手(マインドフル・リスニング):注意を全て話し手に注ぎ、決して質問はしない。顔に表情、頷き「なるほど」「ごもっとも」とかは○、それ以外はしないこと。自分に言い聞かせる、相手は私にとってとても大切な人、私の注意を集め、時間を取る権利があるのだと。×誘導・導く。話すことがなくなって黙ってもそれにまかせる。あなたは相手に話す時間という貴重な贈り物を与えているのです。注意を全て向けるという贈り物を、6分間(交互に)与え合うだけで、友情を育むのには十分なのだ。

禅師のノーマン・フィッシャー「耳を傾けるというのは魔法だ。人が外界から脅威だと感じるものから親しい経験へ、友人へと変わる。耳を傾けることで、聞き手は穏和になり、一変する。」

自分の注意は、私たちが他人に与えることのできる最も価値ある贈り物だ。あなたの人生で気にかけている人がいたら、毎日必ず数分間でも注意をすベて彼らに向けて欲しい。彼らも花のように咲き誇るだろう。

マインドフルな会話:マインドフルなリスニングをマインドフルな会話にまで広げる

瞑想の達人ゲーリーフリードマンからの教え。鍵となる要素3つ。

1、マインドフルなリスニング注意という贈り物を話し手に与えること

2、「ルーピング」聞き手が話し手のことを完全に理解するまで「あなたはこういうことを言ったと思うのですが。」「そうなんだ」「いや、こういうことなんだ」のように理解するまで繰り返す。

3、「ディッピング」自分自身との対話=自分がどう感じているかを知ること。話し手に注意を全て向けつつ、自分自身の気持ちを完全に理解できるように。

(他人の話に注意を向けられない、気がそれるものに気づき、それを認める。これにも評価・判断はせず、耳を傾けている間にも自分に向けるマインドフルネスだと言える。)

日常でも試してみる:(完全に理解するために)「あなたの言っていることは、とても重要みたいだから、きちんと理解できているか確かめるために、こういいうことを言っていたんだって私が思っていることを行っていいかな?もしあっていたらそう言ってくれる?いい?。」

もしできるなら、話し手として「きちんと伝えそこねるといけないから、もし良ければ、わたしが話し終わったら、あなたが聞き取ったことを言ってみて欲しいんだけれど、やってみない」と

キーワードは「実践」です。マインドフルネスは運動と似ていて、頭で理解するだけでは不十分で、実践して初めて恩恵が得られる。

練習を継続する

続けられない人も多くいるが。運動と同じで最初は鞭打つが、2、3ヶ月し成果が見えるとおおいに満足する、そうなるともうやらずにはいられない。瞑想も同じで、続けるうちに、前より幸せで、穏やかで、情動の面で立ち直りが早く、活力に満ち、ポジティブなものを発散させているので人に好かれる。自分におおいに満足する。そこまでくれば、もうやらずにはいられなくなる。

継続のコツ 1、仲間を作る。2、めいっぱいやらないこと。(重荷になってはいけない)「瞑想は道楽」3、1日一息だけマインドフルネスな呼吸を、それを一生。

一生懸命やりすぎない、眠りも眠ろうとすると眠れないのと同じ、執着をしない。瞑想の指導者が、練習に何も期待しないように教え子にいう。結果にこだわっていたら、執着を捨てる心に差し支えるから。アラン・ウォレスは「瞑想前には期待を持っていい、だが、瞑想中には何も期待してはいけない」

心のリラックスを:深い集中はリラクセーションの上に築かれるのだ=軽さ

「喜びを持ってマインドフルネス」を:例えば、彼女と手を繋いでいる時、すやすや眠る赤ん坊を抱いているときの気持、経験や心や体に全て注意を向ける。なお楽しくなる。しかしこれはあくまで補足として、フォーマルな練習と組み合わせてね。

「スッカ」というサンスクリット語がある「至福」「心地よさ」「幸せ」がある。それは私に言わせれば、「エネルギー不要な喜び」それはいつもそこにあるのだから。これは持続性が高いが、静かな心にしかアクセスできない。

集中した注意(特定の対象に対する強烈な集中)と開放的な注意(心や五感を訪れるものはなんでも喜んで応じる注意)

これを交互にやってみよう:エクササイズ・まずリラックス→3分間、呼吸に注意を向ける。(前回と同じように)長い間をおく→開放的な注意3分間、自分が経験しているものや心に浮かぶものに注意を向ける。長い間をおく→集中した注意、3分→開放的な注意→心を落ち着け→お疲れ様でした。

メタ注意(客観的に)を持って:自分の注意の動きへの明瞭な意識を保つ(練習を積むことで)努力とリラクセーションのバランスが必要(弦楽器の貼り具合と同じように。)安らぎとフローに

赤ん坊が歩くのを覚えるときと同じ:「最初のアクセス」ある心の状態をなかなか持続できないところから「強化」するには長いプロセスが必要。特定の心の状態を意のままに引き出し、望み通りの強さで、望みの時間保てるようになるまで。進歩は指数関数的で、ある期間をすぎると上昇カーブを描く。変化の時は急に現れる。禅ではこれを「漸修頓悟」(ぜんしゅうとんご)という。停滞しているように思えても。

4、自信につながる自己認識

『自然でオーガニックな自信』

章全体をたったひと言に凝縮できるとしたら『明瞭さ』だろう。この章のテーマは「自分の内をのぞく」こと

自己認識を深めるのは、自分の内側の明瞭さを向上させるということだ。

明瞭さ:解像度(細かいところまでよく見える)と鮮明(明るさとコントラスト)は自分の情動を知覚する時の精度を高めるもの。現れたり消えたり、微妙な変化も捉える。

自己認識について

自己認識の定義:「自分の内面の状態、好み、資質、直感を知ること」ダニエル・ゴールマン

一瞬一瞬の経験の洞察、自分の長所や短所の理解、自分のうちにある知恵にアクセス。自己認識はEQの鍵を握る。自己認識は情動のプロセスに、思考する脳(大脳新皮質)を引き入れるからだ。(「相手を怒鳴りつけるか、思いとどまるか」など)情動生活をコントロールできるようになる上で必要なのは、情動経験に新皮質をかかわらせること。情動を目にできた瞬間、あなたはもうその情動の虜にはなっていない。

「情動的能力」:「学習した能力で、E Qに基づいており、仕事で抜群の実績につながる。」ダニエル・G

1、情動の自覚ー自分の情動とその影響に気づく。・明確に捉える。・自分を第三者の視点から眺められる。・情動経験について客観的になれる。⬇︎

2、正確な自己査定ー自分の長所と限界を知ること。正確な「自己客観性」。・自分の長所と短所に素直になれる。自分の優先事項と目標がはっきりしている。・ありのままの自分がしっくりくる。⬇︎

3、自信ー自分の価値と能力を強く実感すること。

「自己客観性」は誰にとっても役立つが、管理職はとくに得るところが大きいらしい。正確な自己査定ができる人が大抵すぐれた実績を上げていた。そういう人は、自分の能力や限界を自覚しており、フィードバックを求め、失敗から学び、改めるべき部分も承知しているし、自分の短所を補うような長所をもつ人と協力すべき時も心得ている。自分の長所も過大評価しない。

真の自信

自信とはうぬぼれとは違う。本当に自信があれば、人はエゴに対して柔軟になる。必要な時エゴを生かせるが、他人の話に耳を傾けて全く新しいことを学ぶためなら、必要に応じて抑え込むことができる。また、自己非難せずに自分の限界に気づくのには、深い自信を必要とする。

私:私の自信は自分のエゴやうぬぼれにの感覚に対してユーモアのセンスを持っているからだ(ユーモアとして扱う)。人と話している時はエゴを謙虚に縮ませ、ビル・クリントン元大統領に会う時は自分のエゴを十分に膨らませることができる。

持続しやすい自信は、深い自己認識と自分に対する赤裸々なまでの正直さからしか生まれてこない。→自分に対して隠すものが一切ないことを意味する。自分の最も神聖な志についても、最も邪な欲望についても。あるがままの自分に対してしっくりくるようになる。自分に関して、対処できないことがなくなる。これが自信の基礎。私たちは馬をじっくり眺めている調教師に似ている。

『自己認識とは・・・情動の嵐のただなかにあってさえ、自己省察を維持できる、偏りのないモードのことだ。』 ーーダニエル・ゴールマン

『マインドフルネスとは、特別な形で注意を払うことを意味する。それは、意図的に、今の瞬間に、評価や判断とは無縁に、注意を払うことだ。』 ーージョン・カバットジン

ふたりとも実質的に同じことを述べているではないか。

ボディ・スキャン情動は生理的経験なので、情動を高解像度で自覚するには、マインドフルネスを体に向けるに限る。

ジョン・カバットジンの「マインドフルネス ストレス低減法」講座の核心を成す練習のひとつだ。評価や判断とは縁のない、一瞬一瞬の注意を、頭のてっぺんからはじめ、足の親指の先まで下ろしてくる。大切なのは注意であって感覚ではない。

エクササイズ

1、注意を集中させる。2分間リラックスして座る。そして自然に呼吸し、穏やかな注意を呼吸へ向ける。

2、体をスキャンする。各1分➡️頭。頭のてっぺん、耳、頭の後ろ側に注意を1分間向ける。➡️顔。各部分に。➡️首と肩に。➡️背中と腰。➡️胸と腹。(内臓にも)➡️全身同時に

3、情動を探してスキャンする。➡️ポジティブな情動を経験する。「幸せ、喜びを感じた出来事、自信を感じた時の記憶」➡️その感情は体ではどのように感じられますか?顔では?首や、胸や背中では?呼吸はどうなっていますか?緊張のレベルに変化は? 3分間

4、元の状態に戻る。2分間

 

 

 

 

5、自己統制の力を伸ばす

『情動を馬のように乗りこなす』

 

 

 

 

6、セルフモチベーションの技術

『利益をあげ、海を漕ぎ渡り、世界を変える』

 

 

 

 

 

7、相手を理解し心を通わせることを通して共感を育む

『共感と、脳のタンゴ』

 

 

 

8、リーダーシップと社会的技能

『有能であって、しかも人に愛される』

 

 

 

9、SIYの裏話

『世界平和への3つの簡単なステップ』