【環境デザイン研究所】チラボン
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『私たちは子供に何ができるのか』著者;ポール・タフ 本の要約 子供の教育ー後編

こんにちは、環境デザイン研究所のチラボンです。

後編の今回のテーマは『私たちは子供に何ができるのか』就学期編です。(4歳頃〜)

紹介させていただく本は

『私たちは子供に何ができるのか』ー非認知能力を育み、格差に挑む

ポール・タフ著 出版:2017年

著者の意見や思想ではなく、科学的根拠や調査結果(データ)に基づいたもの。です

Amazonで調べる→私たちは子どもに何ができるのか――非認知能力を育み、格差に挑む

から紹介させていただきます。

その答えの1つとして

子供にとっての一生の財産となる「非認知能力」を育むことが大切と考えられるようになってきたことを前章でお話ししました。

『非認知能力』とは?

IQテストや学力テストでは測ることのできない、子供がより良い人生を歩む上で必要な「やり抜く力(グリッド)、好奇心、自制心、レジリエンス(しなやかな強さ)、楽観的なものの見方、誠実さ」といった数値では測れない気質。

また、その「非認知能力」は環境の産物である。

それらを育むために4、5歳〜の親の手を離れ始める頃からの環境について述べていきます。

人生を変える〜習慣の科学〜_07[子供・未来への投資]ー後半ー就学期編

結論からいいますと

➡️「自律性」「有能感」「関係性」この3つの促進環境を教師や大人がつくり出せれば、生徒のモチベーションはグッと上がる。

「非認知能力」は環境の産物である。

温かい、正面から向き合ったやりとり

生徒の学業での粘りは学校や教室の状況の変化に大きく左右される。

それでは、詳しく見ていきましょう。

12、学習のための積木

幼稚園:日本は4、5、6歳

多くの子供たちが日中の時間を親と過ごすよりも長く、担任や他の子供と過ごすようになるります。5歳以降は家庭より幼稚園や学校に影響を受ける

(私見:この年齢くらいからは、親が子供にしてあげられることは、良い環境を与えてあげることのみ)

問題行動の原因「態度が悪い」「モチベーションが低い」ように映る、集中力、作業記憶、認識力、柔軟性の問題は、ごく幼い時期に、過剰なストレスの緩衝材となってくれる人間関係のない環境で育った事による。せいかもしれません。

土台となるのが、ごく幼い時期に築かれる、アタッチメント、ストレス管理能力、自制心。

アタッチメントの補足をします。

アタッチメント(愛着)

1986年、ジャマイカでの最貧困層での30年にわたる調査で。親に有資格者の研究者の家庭訪問を週1回受けるグループと受けないグループで比較しました。ー子供と遊ぶ時間をもっと取るように。本を読み聞かせたり、歌を歌ったり、いないいないばあ遊びをしたりするように親に指導しました。大人になった彼らの年収は、家庭訪問を受けなかった子供よりも平均して25%高かったという結果が出ました。

指導には3つのターゲットがあり、1健康面への指導、2語彙や読み書きのスキル、3親子関係への指導でした

今では最も見込みの高いアプローチは、3つめの親子関係をターゲットにし、アタッチメント(愛着)であることがわかりました。とくに生まれて最初の12ヶ月のうちに温かく気配りの行き届いた子育てを経験した子供は、多くが親との強い結びつきを形成できました。経験者たちはこれを「安定したアタッチメント」と名付け、子供の心に安心感と自信が深く根付く「心の安全地帯」ができる。

これがあると、成長した時に思いきって世の中の探検へと乗り出して行けるようになる。そうした自信と自立は現実の世界で役立つち、幼児園では注意深く、物事に集中することができ、ミドルスクールでは好奇心とレジリエンス(しなやかな強さ)を示す。

貧困層の親に対してアタッチメントを育むアプローチを進める取り組みは比較的容易なのだそう。(対面での遊び、落ち着いた声でのやりとり、微笑み、温もりのある触れ合い)という良好な親子関係への指導です。

それができない1番の障害は、親自身のイライラ、睡眠不足、うつ気味の状態であったりする。心理面、感情面の支援も必要です。

プログラムを受けた里親の家庭では、子供たちは非常に高い割合で安定したアタッチメント(愛情)を示し、よりうまく自分の行動を制御できるようになった。

子供の頃の有害なストレスは、自制能力がうまく発達しない原因に。

たとえ逆境にあっても子供のためになるやりとりは行われている。親に、おなたの子供に対するこのやりとりはとても良かったと、うまくできないことばかり意識させるよりも、たった一つのプラスの瞬間に標準を合わせて伸ばす。ことで子供も変わっていく。

親のまちがいを正すのではなく、親の「良い行動」を伸ばせば、子供の自制心が育まれる。

また、「教科の指導法」でなく「落ち着いた雰囲気のつくり方」の訓練を受けた先生のクラスでは生徒の成績が劇的に伸びた

13、規律

逆境にいた子供たちが学校で一番必要としている能力は、ストレス反応から影響を受けているはずの能力、絆を作る能力、ストレスを調整する能力、何より自制する能力だ。

停学処分などで厳しい規律がある学校は、他の生徒の成績も悪かった

 

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手にとってみてください。

『私たちは子供に何ができるのか』ー非認知能力を育み、格差に挑む

ポール・タフ著 出版:2017年

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14、インセンティブ(賞罰による刺激)

わかってきたこと、教育における賞罰(報酬と罰則)(ご褒美をあげたりバツを与えたり)の効果には限界がある。特に強いストレスを受けてきた子供には、効果がない。

生徒へ成績に関する金銭的な報酬の実験も行われたが、効果は全くなかった。結果

15、モチベーション(動機)

低所得層の子供たちがもっと賢明に勉強して、学校で頑張り通せるようにするには、どういった動機付けが効果的なのか?また誰かに何かをさせるためには、どういう動機付けをすれば良いのか?

人間の行動の動機は生物学的な必要(褒美と罰)や自分の行動が生む表面的な結果ではなく、その行動によってもたらされる内面的な楽しみや意義を動機とし決断を下す。

デシとライアンの調査;人が求める3つの鍵「自律性」「有能感」「関係性(人とのつながり)」。この3つが満たされる時に限り、人は「内発的動機付け」を維持できると述べた。

物質的インセンティブ(賞罰による刺激)は長期にわたるプロジェクトへの動機付けとしては効果がなく、むしろ逆効果である。(私見:基本的に人はお金では動かないようにできているらしい。)ワクワクする遊びが報酬の導入によって「仕事」になってしまうと、報酬がもらえないならやらなくなる。小さい子供にも当てはまった。ご褒美を与えると、その時はするが、もともと熱心だった子たちにとって、ご褒美がもらえないとする価値のないものになってしまった。

人間は生まれながらの学習者で、子供たちは生まれつき想像力と好奇心を持っている

何かを学ぼうと思ったら、たくさんの反復練習を要する。それ自体が楽しかったり、満足できるものではない。何か別の結果のため行動が必要になった時「外発的動機付け」が重要となる。これをうまく自分のうちに取り込むよう仕向けられた子供は、モチベーションを徐々に強化していけるという。「自律性」「有能感」「関係性」この3つの促進環境を教師がつくり出せれば、生徒のモチベーションはグッと上がるというわけだ。

では、どうやったらそういう環境をつくりだせるのか?

「自律性」:を実感するのは、教師が「生徒に自分で選んで、自分の意志でやっているのだという実感を最大限に持たせる。ことで

「有能感」:生徒たちの現在の能力をほんの少し超える課題を与え、達成できることで。

「関係性」:を感じるのは教師に好感を持たれ、価値を認められ、尊重されていると感じる時である。

この3つの感覚にはご褒美を与えられるよりも、遥かに動機付けの効果があるという。

16、評価(どのように評価するか)

将来のチャンスを最も大きなものにする行動

➡️課題を粘り強くこなし、衝動をコントロールし、目先の楽しみよりももっと先の満足を選ばせたいなら。(「非認知能力」)➡️彼らにその少し難しい道を進ませるために、、、。

非認知能力というのは心の状態のようなものー環境に左右される複雑な土台ー

現在の教育制度が頼っているテストの得点での評価では明かに不十分な指標である。

ジャクソンの調査:生徒の非認知能力の代替尺度を確実に上げることのできる教師が一定数いることを発見した。

2つのタイプの教師:認知スキルを伸ばすことの得意な教師と、非認知スキルを伸ばすことに長けた教師。後者はそのことで報酬も特になく、気がついてさえもらえないことがほとんど。しかし、前者の生徒のテストの得点を上げる教師たちよりも高い確率で、大学に送り込み、生徒の将来の収入額を引き揚げていた

生徒の成功に大きく貢献していながら、現行の成績責任の尺度では評価されない教師がいる。

「非認知能力」=(「性格の強み」)を評価する新しい完璧な「ものさし」はあるのか

言えるのはどのようにという方法ではなく、大事なのは温かい、正面から向き合ったやりとりだとわかっている。そうしたアプローチはどんなふうに実行されようと、子供たちに深い、何よりも大事なメッセージを伝える。帰属意識、安全、安定、この世界の自分の居場所についての。乳幼児の脳の中では神経化学反応としてはっきりとした形を取る。

10歳児の脳には10ヶ月の乳児の脳に起こるほど影響は与えないかもしれないが、それでも生徒の心理に、行動に、深く響く。〜自分たちの成功を信じてくれる大人思いやりと敬意を込めて関心を向けてくれる大人から正しいメッセージを受け取れば〜しなやかに力強く生きていく素地は育まれる。

 

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手にとってみてください。

『私たちは子供に何ができるのか』ー非認知能力を育み、格差に挑む

ポール・タフ著 出版:2017年

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17、メッセージ

では、そのメッセージとはどういったものか?教師はどのように生徒にそれを伝えるか?

生徒は失敗に直面した時にメッセージを受け取る。自分のポテンシャル(潜在、可能性)についてのメッセージに、最も敏感になるのが失敗の瞬間であるという。

その失敗が自分の能力の最後の審判か?失敗は一時的なつまずきに過ぎず、学んだり改善したりするための貴重なチャンスであるというメッセージを受け取れば、挫折はその生徒をよりそれに打ち込ませる推進力になる。

ファリントン「非認知能力は個別の技能ではなく、子供たちが学習している子供の現場の状況に大きく左右される習慣や態度、ものの見方」であると説明している。

ではその現場の状況とは?何がポジティブな「学業のための行動」を生むのか?→「学業のの粘り強さ」→失敗からすぐ立ち直る力→ただ諦めず、問題を解くための新しい方法を探すような。

生徒の学業での粘りは学校や教室の状況の変化に大きく左右されるという多くのエビデンスがたくさんある。環境の影響を受けてグリッド(やり抜く力)を示すことはよくある。

「学業のための粘り強さ」の鍵となる4つの信念

①帰属意識:人間関係:私はこの学校に所属している。「自分はここで歓迎され価値を認められている」

②私の能力は努力によって伸びる「有能性」

③私はこれを成功させることができる「達成感」

④この勉強は私にとって価値がある。

18、マインドセット

属性に関する不安が引き金となって実力が発揮できないことがよくある(思い込み)例:アフリカ系だから他の生徒に少し劣っている。生徒は自分の能力に関する暗示的、明示的なメッセージに強く影響される。「知能とは持って生まれた財産であってほとんど変化しない」という考えを植え付けられた生徒たちは、凝り固まった心をもつようになり、難しい課題からは腰が引けてしまう。

「がんばれば知性は伸びる」というしなやかな心をつくるメッセージを取り込むと、生徒たちはより大きな課題、より難易度の高い問題に取り組むようになる。

自信のないアフリカ系の生徒の作文のフィードバックに「作文にコメントを書き込んだのは、君に大いに期待しているから、そして君がそれに答えられると思ったからです。」と「高い期待」を添削された生徒は、高い確率で書きなおそうという気持ちを引き出し、作文の質も高めた。先生のフィードバックは、生徒の積極性や成績に影響する

ポジティブな心のありように貢献する環境をつくろうとするとき、教育者が頼れる道具は2つそれは「人間関係」と「学習指導」である。

19、人間関係

教師が生徒と接するときにコミュニケーションの方法を変えることで、彼らが感じている脅威をやわらげることができる。

幼少期に有害なストレスさらされた子は過敏な闘争・逃走反応を持ってしまい、危険信号「脅威」を感じる。

問題児(逆境に育った)生徒の指導:教師たちは対立をやわらげるための行動管理のテクニックについての訓練を受け、帰属意識の持てる教室、集中できる教室の雰囲気をつくる戦略を教わる。➡️すると生徒の成績に目に見えて影響がでる。(教科指導に関する訓練は受けていない)

生徒に対してポジティブな反応を示す「ポジティブな感情に満ちた雰囲気」をつくり「自律性を求める生徒の気持ちを敏感に感じとる姿」を示す戦略を伝えた。➡️生徒への接し方が変わるにつれ、教室の雰囲気が改善し、テストの得点も伸びたのだった。

20、学習指導

最貧困地域での教育:バーガー「子供たちが性格を学びとるには、もっと自信を持ちなさいとか知的な胆力を持ちなさいと教えても”性格を教える”ことはできません

サポートを受けながら、思い切ってやってみることを継続的に強いられる必要があります。作業を親とともにこなしたり、グループで一緒に勉強したり、クラス全員の前で話をしたり、完成したものを発表したり。最初は困難を示すが、自分でやるようになる。そういうチャンスが性格を作り上げるのです。

意義のある難題に出会い、乗り越えることは、学業への前向きなマインドセット「やればできる」をつくる上で決定的な要素だ。そういう瞬間を経験するチャンスは、生徒たちは自らの体験によって、自分の脳が「努力や苦労を通じて育つことに確信を抱くようになるのだ。(私見:苦労を乗り越えたなんらかの成功体験が宝となる)

21、課題

知的な課題に粘り強く取り組み、苦労しながらやりとげる経験は、生徒たちに深い影響を与える幼少期の温かいやりとりと同程度の深度で影響を与える。

それは「有能感」と「自律性」という2つの感情を生み出す。

しかし多くの学校でこうした経験から遠ざける指導が行われている大半は基礎的なスキルのためにより多くの時間を費やしている。それに関する教師の講義、基礎的な読み書き計算、単純で繰り返しの多いもの→(ただの時間潰し)中流以上でも基礎の反復が多い。基礎的で面白くない授業➡️子供たちを成功から遠ざける。

必要なのは;応用的な問題解決、論理的思考、批判的思考のような分析スキル、本を深く読み込む能力、複雑な問題を解く能力を練習によって伸ばせるチャンスも少ない。自分が参加を求められる興味深い授業。興味を惹きつける授業がよい。

アメリカでは授業の96%が反復的な練習に時間を費やされている。

良い日本の数学の授業の例:子供に課題を与え考えさせる。博識な大人から丸ごと教わったのではなく、生徒同士の対話を通じて一から組み立てさせる。【41%基礎の反復、44%は創造的な思考・活動(新しいアプローチ)、15%新しい知識の活用という内容】になっていた。

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手にとってみてください。

『私たちは子供に何ができるのか』ー非認知能力を育み、格差に挑む

ポール・タフ著 出版:2017年

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22、より深い学習

以前・過去に求められた人材=経済の側面から見た【公立高校の役割】は事務仕事や繰り返しの多い機械的な仕事を素早くきちんとこなせる工場労働者を生み出すことだった。

21世紀に労働市場が必要としているのは、チームで仕事をする能力、人前でアイデアを提示する能力、効果的な文章を書く能力、深い分析思考をする能力、ある状況で覚えた情報やテクニックを見知らぬ新しい問題や状況に対して応用できる能力などです。

『ディーパーラーニング』の提唱者たちが奨励するのは、以下のような教育である。

探究型の指導ー教師がただ講義をするだけでなく、生徒に議論をさせること。

プロジェクト型の学習ーたいていはグループで仕上がるまでに何週間、何ヶ月もかかるような複雑な課題に取り組むこと。

実績重視の評価ー生徒たちを期末試験の得点で判断するのではなく、彼らが1年かけて築いた実績、プレゼンテーション、文章、芸術作品などで評価すること。

ディーパーラーニングの原則にのっとって運営されている学校は、同級生や教師からのフィードバック(批判・改良)を歓迎する気風がある。それを受けて改良を重ね、1年をかけて完成させる。そのことで「非認知能力」グリッド、レジリエンスが伸びる。それは裕福な地区の学校での導入がはるかに進んでいる。

将来の経営者層にふさわしい課題解決型の教育を受け、貧困層の多い学校に通う生徒たちは工場労働のようなブルーカラーの仕事を反映させたような、決まりきった作業・教育を与えられる。

学校間格差の調査で判明した事実。メータは、こうした格差の原因のいくつかは供給側にあると認めている。が分断の原因の大部分が需要側にあるとした。当の親たちが興味を示さない。

23、解決策

私見:低所得者層の格差をどうするかという視点で語られています:逆境に育つ子供たちによりよい環境をつくりだすプロジェクト。

現在アメリカでは、1500万人を超える子供たちが貧困ラインより下で生活、そのうち700万人近くが深刻な貧困の中で暮らしている。→家庭の崩壊、育児支援の余裕もなく、

貧困撲滅の戦略として最も効果的な手段→家で支えが得られるように親を手助けすることと、子供により良い教育を受けさせること。→親から良好な反応の得られる安定した環境で育ち、帰属意識と目的意識の持てる学校に通い、意欲をかきたて、支えてくれる教師の授業を受けられるなら。

話はわかりました。で、結局どうすればいいのですか?」この問いに対して3つの提案をしたい

第一に社会政策を変える:子供に十分な支援が与えられる環境を、貧困層の子供たちのために、凝り固まった学校や実践の多くを根本から見直し、作り直す必要がある。親の支援、幼少期のケアと教育のシステム作り、資金の捻出、どう管理するか、教員の養成方法、規律の教え方、学習評価の方法、学校経営の方法。

第二に私たちは行動を変える必要:根本的には個人の問題。親、教師、メンター、ソーシャルワーカー、コーチ。法律が整うまで待つ必要はない。子供たちの人生の軌跡は、大人にとっては、たいして重要でもないように見える些細な物事から変わりはじめる。親の声の調子、教師が付箋紙に書くメモ、数学の授業のやり方、難題に直面した子供の話を聞くために、メンターやコーチがほんの少し余分な時間をとることなど。

こうした個人的な行動が変化を生むこともある。そして個々の変化が国じゅうで共鳴することもある。

第三に私たちは考え方を変える必要がある:逆境にある子供たちを手助けして困難な環境を乗り越えさせるのは難しい。ひどく骨が折れ、気が滅入る、腹立たしいこともある。しかし「もっとうまくできるはずだ。子供たちの助けになりたい」と認識すること。言えるのはどのようにという方法ではなく、大事なのは温かい、正面から向き合ったやりとり

後書き

協力者への感謝、自分の子供を見ていると、子供時代が答えのない難題であると同時に、言葉で言い尽くせないほどの喜びであるー

 

私なりのまとめ:「非認知能力」を育むためには

まず、乳幼児期の3歳までがいろいろな発達面で重要で、子供に対する反応、(声をかけたり、やさしく接したり、泣いたときの反応)に平たい言い方になってしまいますが愛情を持って接すること。

また男性は女性の産後のストレスも考慮し、女性をサポートしてあげると心の余裕ができ、女性が子供に対しての愛情も増すと思う。父親ももちろん愛情を持って子供と接する。特にこの時期のストレスは子供の心と体(脳)の発達に大きく影響することが科学的根拠(エビデンス)によってわかっている。

=『三つ子の魂、百まで』(紫式部の書いた「源氏物語」一文だそうです)という言葉が日本にはありますが、まんざらでもなかったのですね。

また、

それ以降や、小学校くらいからは、できるだけ良い環境を子供に与えてあげること。(習い事、先生を選ぶ、学校を選ぶ、食事、習慣、読書、運動)

「自律性」:を実感するのは、教師や大人が「生徒に自分で選んで、自分の意志でやっているのだという実感を最大限に持たせる。ことで

「有能感」:生徒たちの現在の能力をほんの少し超える課題を与え、達成できることで。「私の能力は努力で伸びる」

「関係性」:を感じるのは教師や大人に好感を持たれ、価値を認められ、尊重されていると感じる時である。帰属感「自分はここで歓迎され価値を認められている」

これ(勉強)は私にとって価値がある。

この3つの感覚にはご褒美を与えられるよりも、遥かに動機付けの効果があるという。

言えるのはどのようにという方法ではなく、大事なのは温かい、正面から向き合ったやりとり(アプローチ)

大人のメッセージに最も敏感になるのが失敗の瞬間に失敗は一時的なつまずきに過ぎず、学んだり改善したりするための貴重なチャンスであるというメッセージを受け取れば、挫折はその子供をよりそれに打ち込ませる推進力になる。

生徒の学業での粘りは学校や教室の状況の変化に大きく左右される。よい教師、よい友達のいる、できるだけよい環境に投げいれる

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手にとってみてください。

『私たちは子供に何ができるのか』ー非認知能力を育み、格差に挑む

ポール・タフ著 出版:2017年

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本書ではー非認知能力を育み、格差に挑むーという視点の元、語られました。

 

その他の研究; 【子供の教育】には

1、読書がいい。読書は学ぶための基礎体力”学ぶ力”となります→国の文部科学相も推奨しており、「言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊なものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものです。」

2、早い時期から、社会性を身につけさせる

3、運動もよく。運動で脳が鍛えられることがわかってきました。(格闘技・相撲・柔道などもよい体が触れ合うようなスポーツは脳の発達に良い)他の動画で発信していますので見てみてください

4、なるべく早いうちからお金・経済活動に関わらせる。また、算数ができると将来お金に困らなくなる(将来を見通せるから)(読書力で数学力も上がる)という研究もあります。

今後、発信していきたいと思いますので、よろしければチャンネル登録、お願いいたします。

最後まで見ていただきどうもありがとうございました。