「共に支え合って暮らそうと決めた私たちなのに、どうしてこんなにコミュニケーションがうまくいかないのだろう・・・・」
本性は、夫婦やカップルが必ず出会うこのような問題について、日常的な夫婦関係とコミュニケーションの視点からその現実と取り組み方を伝えてくれる案内書です。

『夫婦・カップルのためのアサーション』: 自分もパートナーも大切にする自己表現
著者:野末 武義 2015/8/18 出版
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夫婦・カップルのためのアサーション: 自分もパートナーも大切にする自己表現本書を通して読者のみなさんが自分とパートナーの関係を見つめ直し、より親密なコミュニケーションができるようになることを願っております。
現在、結婚している夫婦を念頭に書かれていますが、これから結婚、または再婚を考えているカップルにとっても、現実的に起こりうることをあらかじめ知っておき心の準備をしておくことで、葛藤や問題が生じた時により冷静に対処することができます。
著者:野末 武義さん
非常に面倒くさいことの繰り返しが夫婦という関係だとも言えるでしょう。「めんどくさいな」と思いながらも、自分のこと、パートナーのこと、そして二人の関係を見つめ直し、少し前向きにパートナーとのコミュニケーションに取り組む気持ちになってくだされば、著者としてこんな嬉しいことはありません
家族関係のカウンセリングとアサーションという自己表現の支援を行ってきた、家族とコミュニケーションの専門家であり、とりわけ夫婦・カップル・セラピーには長年の研究と実績を持つベテランの臨床家です。
前書き;紹介文 平木 典子(統合的心理療法研究所所長)
本書は著者の経験をもとにした多数の日常的な例を活用しながら、夫婦関係とコミュニケーションをつないで整理し、説明してくれています。
地球規模の変化と不確実な今を生きる現代の夫婦・カップルにとって、本書に出てくる多くのカップルの経験や相談から得られるヒントは、互いを支え合い、自分たちにあった生き方を選ぶ大きな助けとなるでしょう
夫婦の行き詰まりを解決し、より親密で充実した関係をつくりたいと願うカップルはもちろん、結婚を考えているカップルにも一読をお勧めします。
(私見;年齢や出産による、女性のホルモンバランスの変化による感情の変化を知りたい。夫への愛情曲線)

女性の夫への愛情曲線で、出産前後(乳幼児期まで)の夫の自分に対して、また子育てに関して愛情を示し行動をしてくれたかで、夫への愛情の回復グループと低迷グループに別れてしまうというのです。
夫婦・カップルのためのコミュニケーション
はじめに
私たちは人間関係で葛藤が生じた時の話し合いの仕方を十分身につけて大人になるわけでも、結婚するわけでもありません。
いつもパートナーに合わせてばかりいると不満が募るでしょうし、自分の思うようにばかり進めていると、パートナーの愛情は冷めていくかもしれません。
「二人の関係が良い時もあれば、そうでない時もあるでしょう」
では、何が必要なのでしょうか?
自分のことを理解できていること、パートナーのことも理解できていること、そして建設的なコミュニケーションができていることが重要です。
夫婦間の問題は様々で、仕事と家庭の両立の問題、家事分担の問題、子育てに関する意見の違い、実家との付き合い方、浮気、セックスレスなど様々ですが、どのカップルでも起こりうる葛藤や悩みです。
これらの問題を解決するには、何よりも二人のコミュニケーションが重要です。それには多くの人が同意できることだと思いますが、実際にどうしたら良いのかとなると答えに窮してしまうのではないでしょうか。
そこで大切になるのが本書で取り上げる「アサーション」➡️「自分も相手も大切にする自己表現」なのです。
また、本書を読み進めていくうえで、心にとめておいてほしいことが「パートナーの問題を分析し、パートナーを変えようという気持ちで読まないで」いただきたいということ。かえって問題を悪化させることが時に起こります。
ジブリの宮崎駿監督が印象的なことを言っていました「大事なものは、たいていめんどくさい」というものです。非常に面倒くさいことの繰り返しが夫婦という関係だとも言えるでしょう。
「めんどくさいな」と思いながらも、自分のこと、パートナーのこと、そして二人の関係を見つめ直し、少し前向きにパートナーとのコミュニケーションに取り組む気持ちになってくだされば、著者としてこんな嬉しいことはありません。
1部 1章;夫婦・カップルの関係について理解する
結婚してから何十年にも及ぶ生活の中で、夫婦関係はどのような段階を経て変化していくのかその中でどのような危機に直面するのか、夫婦の親密さとは何か?また、夫婦関係で生じる悪循環、パートナーとの違いに悩む心理などについて見ていきましょう。
1、夫婦という関係の独自性;「特別な関係」とみなし期待や動機が大きい分だけそれがかなわなかった時の失望や落胆も大きいといえるでしょう。
①血縁のない他人同士の選択による関係;諸事情はあるかもしれませんが、結婚することを選んだのは自分であり、責任は自分にあります。そう考えなければ自分の人生を誰かに委ねきってしまうことになります。
期待や動機;結婚やパートナーに対する期待や動機があり、二人を結び付けています。二人の間で言葉で共有されているもの、自分の心の中に秘めているもの、無意識のもの、、、。
パートナーとの関係を継続していく意志とそれを可能にするコミュニケーションのスキルが必要になります。
②すべての結婚は異文化間結婚である;日本の家庭は、歴史的に見て夫婦関係よりも親子関係を中心に営まれてきました。欧米諸国は夫婦関係を中心。自分にとって当たり前で正しいことがパートナーにはそうでなかったり、
③夫婦がそれぞれ担っている役割;様々な人間関係の中で役割をになっています。夫・妻、父親・母親、息子・娘、兄弟・姉妹、職場の役割、友人関係。そのいずれもがストレス源になって夫婦の関係を脅かすことも十分起こるものです。
④幼い頃からの親との関係の影響;それが基本的な枠組みとなってパートナーと関わったり、両親を理想化していれば相手を比較してしまったり、アメリカの家族療法師フラモは「夫婦が離婚を考えているとき、本当に別れるべきなのはパートナーではなくて、心の中に生き続けている親であることがしばしばある」と指摘しています。
⑤自分と同じくらいの「心理的成熟度」の人をパートナーとして選ぶ。;
⑥パートナーの魅力が不満に変わる皮肉;例、高学歴で高収入→仕事が忙しく一緒に過ごす時間がない。自分を頼ってくれる→依存的で子供っぽい。原因はパートナーが変わってしまったのではなく、自分の見方や期待が変わってしまった事による。コインの表裏
この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手にとってみてください。

『夫婦・カップルのためのアサーション』: 自分もパートナーも大切にする自己表現
著者:野末 武義 2015/8/18 出版
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夫婦・カップルのためのアサーション: 自分もパートナーも大切にする自己表現夫婦関係における2つの危機
夫婦はそれぞれの段階で成長していかなければならない
危機とは危険とよりよくなる機会を含んでいる。
危機を乗り越えるには変化が必要;相手を変えようとするのではなく自分自身を少しだけでも変えてみると、二人の関係が変わる。なかなか容易なことでは在りませんが。
1、発達的危機;多くの夫婦が直面する予測可能な危機。
家族ライフスタイルにおける夫婦の発達課題
①結婚前の発達課題<自己の確立>;職業を選択し経済的自立。友人や恋人との人間関係を築く。親や実家からの心理的自立。心理的自立とは、親は親、私は私であって、自分の人生をどう生きるかは自分に責任があると引き受けることです。
②新婚夫婦の発達課題;<夫婦としてのアイデンティティの確立>「私たちは夫婦であり、お互いにかけがえのない存在だ。これから共に人生を歩んでいくのだ」これは容易なことではなく、双方ができていなくてはならない。
・夫婦としての家庭生活と友人関係や仕事とのバランスをとることが必要。
・二人の間での様々なルールづくり(日常生活での違い。TVをつける?セックスの頻度の理想、些細な違い)
・お互いにパートナーに適応すること(習慣、好み、価値観を理解し受け入れる)
・夫婦としての絆と実家との絆のバランスをとりながら、夫婦の信頼関係を強めていくこと
・子供について話し合っておくことも重要;もつか持たないか?いつ、何人欲しいのか?お互いの状況や考えや価値観を共有し、次の段階に進む準備を。
③乳幼児を育てる段階での発達課題;<子供にとって安心できる夫婦関係の構築>
多くの夫婦にとって、子供の誕生は幸福の象徴である一方で、アメリカのベルスキーとケリーの調査では、子供の誕生によって夫婦の関係が悪化したと感じている人は、5割にも達するという結果が出ているほどです。(統計では同居期間5年未満の夫婦の離婚が最も多い)
・”親”としての役割が増えるということ;二人がどのように子育てに関わるか?バランス
・子育てをしつつ夫婦の関係を保つこと;親と夫婦のバランス(浮気やセックスレスの原因にも。お互いの努力が必要)
・祖父母や親族との関係の調整;養育をめぐって葛藤や問題を抱えることも、時にはストレス。
・人間としての自分の親を見つめ直すこと;親の気持ちを知り、親と対等な関係に。
④学童期の子供を育てる段階での発達課題;(小学生)
・家族と社会との交流
・教育に関与すること
・子供の心身の健康な発達を促進すること。知識編重にならない子育て。
⑤思春期・青年期の子供を育てる段階での発達課題;
・進路や職業について考え選択すること
・中年期の危機を乗り越えること、親として夫婦が協力すること
・夫婦のアイデンティティの再確認。将来について考え始める
⑥子離れの段階での発達課題
・子離れに対する喪失感に耐え、受容すること
・親子関係中心から夫婦関係中心に移行(関係が良好でなかったら、、熟年離婚)原因は夫婦の葛藤が潜在的に強かった場合や、子育てに協力して取り組めてこなかったなど。夫婦中心の生活にストレスを感じている人の中には、大人になった子供の日常生活や結婚生活に過剰にかかわることで、自分たち夫婦の葛藤から目を背けそうとする人もいます。
・成人した子供を大人として尊重し、適切な距離を保つこと。
・老後の準備を始めること
・実家の親の介護や同居の問題に対処すること
⑦老年期の段階での発達課題
・生理的な老化を受け入れ対処すること
・近しい人たちの死別、喪失への対処
・自己の死への準備
・自分の人生の振り返りと統合
・夫婦がお互いに支え会う(ありのままの受容)(周りのサポートも必要)
家族ライフサイクルのそれぞれの段階で、夫婦としての発達課題をある程度乗り越え、スムーズに進められれば、、、。
例えば、新婚期に夫婦の絆を十分につくった上で子供を育てる段階に入った方が、親として協力して子育てに取り組むことができるだろう。またあまりに子育てに熱心になりすぎると、いつの間にかお互いを夫婦としてみることが難しくなることも。
2、状況的危機;一部の夫婦が経験する偶発的なもので予想できないもの。子供の死、障害、慢性疾患、失業、事故、災害、転勤、転居、転校なども
2章 二人の関係を育てるもの・妨げるもの
さて、長年にわたって夫婦が良好な関係を保ち続けていくために必要なことは一体なんでしょうか?ここでは「公平性」(ギブ&テイク)のバランスと「親密さ」というキーワードとして、考えていきたい。
1、夫と妻のギブ・アンド・テイクー公平性について
長年にわたって関係が良好な夫婦は、自分がパートナーから大切にされ愛されているということを実感しており、同時に自分もパートナーのことを大切にしようと日頃から小さな努力を積み重ねています。ギブ・アンド・テイクをきちんと認識していて、しかもバランスがとれています
パートナーからしてもらっていることを「(夫として、妻として)やるのが当たり前」と過小評価しがち。
二人の関係に不満や葛藤状態や良好な関係が続かない夫婦は多くの場合「give>take」(こんなに与えているのに返してくれない)と感じています。アンバランスになっている。また実際には公平なギブアンドテイクがされているにも関わらず、お互いそのことが見えず不満を抱いているということもあります。自分がgiveしていることは意識しやすく、もらっていることはなかなか気付きにくい。
夫は仕事が忙しく家事や子育てになかなか関われないが「いつもありがとう」という感謝の言葉をかけることを忘れず、正当に評価されればバランスが取れる。❌「僕は外で働いているんだから、君が家のことをやるのは当たり前だろう」という冷たい態度。子供もなんでもやってもらってあたりまえという傲慢な態度であれば、妻は「一体私の人生はなんだったの?」とうつの原因になることも。
難しいのはギブとテイクが個人の主観的な感覚や価値観に基づいていて、正解がないということ。年収1000万円でも友人と比べ満足できない妻、500万円でも給料日には「ご苦労様でした」と満足できる妻、
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『夫婦・カップルのためのアサーション』: 自分もパートナーも大切にする自己表現
著者:野末 武義 2015/8/18 出版
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夫婦・カップルのためのアサーション: 自分もパートナーも大切にする自己表現夫と妻を結びつける親密さ
米国の心理療法家レナーは親密さの定義を;「自分が自分らしくいられ、相手のその人らしさも承認できるような関係」そして、自分が自分らしくいられるためには「相手に対して重要な事柄を率直に語ることが必要」→「相手を変えたり説得したり直したりという要求を抱かずに、自分と異なる考えや感情や信念を持った他者と情緒的な関係をもてるということ。」独立した個人としての意識。いくつかの要素⬇︎
①楽しむこと;
自分自身の楽しみを大切にし、パートナーの楽しみを認め受け容れ、そして、二人が一緒に楽しめる時間も大切。時にはデートを。二人でいる時間を心地よく過ごせることは親密さの基盤である。
②お互いをケアすること:
世話をする、配慮する、いたわる、心配するといった様々な意味。パートナーにケアをしているか?それが伝わって認識されているか?共有(求められていない)できているか?
③二人の関係を守ること;
さまざまなものが二人の関係に割り込んできます。二人の親密さを保つためには、夫婦として一緒に過ごす時間や空間を確保したり、二人で話し合ってさまざまなことを決めていくなど自分たちの関係を守っていかなければなりません。
④自分とパートナーをありのまま受け容れること;
恋愛期間や新婚当初はお互いに相手の肯定的な側面に注目して、否定的な側面を見えていなかったりする。毎日生活を共にする中で見えなかったことが見えてくる。しかしここからが本当に親密な関係のスタート。
自分自身のよいところも改善すべきところも含めてありのママ受け入れることが大切。そしてパートナーのよいとことも変えてほしいところも含めてありのままを受け入れることが大切。言い換えれば、お互いに人間として完璧ではなく不完全だし、弱いところもあると認めて付き合っていこうとすることです。
⑤二人の関係に責任を持つこと;
夫婦間の葛藤や問題を全てを相手の責任にして、また反対に全てを自分の責任にして自分を責めるということは、決して珍しくはありません。多くの場合はどちらか一方のではなく、二人が関わり合っている中で次第に大きくなっていく。お互いに傷つけ傷つけられたことも直視し、相手の話に耳を傾け、冷静に話し合えるようになりたいもの。どちらかを悪者にして解決をしがち、それはかえって事態を悪化させることにもなる。
⑥謝ることと許すこと;
思わぬ言動、何気ないささいな言動が、パートナーを深く傷つけてしまうこともあります。お互いに話し合っていくなかで、謝ったり許したりすることができれば、二人の関係はより親密になるでしょう。
とはいえ、なんでもかんでも許せばよいというわけでもありません。暴力、浮気「もう二度としないから許してほしい」と言ったら、許せばよいのでしょうか?このような場合、簡単に許してしまうと、再び同じ問題を繰り返すことになりかねません。二人の関係を根底から脅かすこれらの行為は、された側の恐怖や怒りや悲しみが十分理解された上でないと、本当の意味での許しには到達しません。
⑦傷つきやいたみを分かち合えること;
傷付いたり、悲しみ、さみしさ、病めるとき、つらい時というような否定的な感情をパートナーに表現して共有できるかどうかも、親密さの一つの要素としてたいへん重要です。1番の理解者となり心の支えとなれれば。
母親としての自信喪失と自己嫌悪に陥っているつらい状況の時、夫は職場で心身ともに疲れ切っていてとにかく休みたいと思っており、妻をケアする余裕もないどころか、自分がケアされたいと思っている、こともある。それぞれがたいへんな状況に置かれてしまっていると、お互いに支え合うことが容易ではなくなる。
親密さへの恐怖
パートナーと親密な関係を築きたい、しかし現実にはそれを妨げるような心理が私たち自身の中にあることが指摘されています。それを親密さへの恐怖といいます。
1、依存に対する恐怖;
夫婦における親密さとは、お互いにパートナーを必要とし支え合うことです。それは健康な甘えや適切な依存と言い換えることもできます。「依存すること=弱いこと」と勘違いから、「依存することはよくない」「なんでも自分でやることが大切」「人を頼ることは弱いということだ」と強く信じている人は、パートナーに適切に依存できません。また、そのような人はパートナーの適切な依存を理解し受け止めることが難しくなります。また、受け入れすぎるタイプの人もいる(どちらかといえば男性に多い)
2、自立に対する恐怖;
1とは対照的に「自分は弱い」「人に頼ることが当然」「自分の人生に対して、自分で責任を負いたくない」など自立に対する恐怖を持っている人もいます。「受け身的」「自分が幸せになれるかどうかはパートナー次第」(どちらかというと女性に多い)
3、優しさに対する恐怖;
お互いの衝突に埋没してしまうカップル。パートナーの優しさが受け入れられない、自分が優しくすることに強い恥の感覚を感じたりします。表面的にパートナーにに見せる攻撃的な言動は、実は自分の本当の姿を隠すための鎧なのです。皮肉にもそれが安心材料となることも。二人の関係の中で優しさを実感することへの抵抗。(幼い頃から戦うことによって辛いことを乗り越えて、一生懸命生きてきた歴史が背景にあるのかも)ある種の「くせ」
4、感情に対する恐怖;
自分自身の感情に気づかなかったり、表現できなかったりする人も少なくありません。「自分の気持ちを聞いてほしいと思ったことがない」「パートナーの気持ちを聞いたからと言って何が解決するの?」と思っており、カップルの関係の中で、感情を過小評価している。(どちらかといえば男性に多い)育った環境で激しいケンカ、不安定な精神状態の人がいたなど自分の感情をシャットアウトし自分を守ろうとすることがよくあります。
5、怒りに対する恐怖;
パートナーから怒りを表現されることの恐れから、過剰な警戒心。また自分の怒りによって相手を傷つけるのを恐るあまり、適切に表現することができない。ため込むのもよくない。怒りを適切に表現する方法を身につける必要が後ほど11章で。
6、コントロールを失うこと、されることに対する恐怖;
時には煩わしさを感じることがあって当然。独立した個人であることを強く求める人は、干渉される、自由が奪われる、コントロールされる、自分らしさを失ってしまうという不安を無意識に感じるために、パートナーからの関わりを拒絶したくなります。(子供の頃に親が過干渉、過保護だったりすることが)
7、拒絶されること・見捨てられることに対する恐怖;
を持ちやすい人がいます。距離をとって自分を守ろうとするか、しがみつこうとする人の二つのタイプがある。(結婚前になんらかのつらい別れの経験があったり)
3章 夫婦・カップルを悩ませる自分と相手の違い
男性と女性は、コミュニケーションや対人関係のあり方など、さまざまな面で違いがあります。それらは、基本的な脳の機能の違いを基盤としつつも、文化的背景の違い、価値観の影響などを受けて形成されています。
この違いを知ることは、パートナーのことをよりよく理解できるようになるだけではなく、自己理解にもつながり、二人の間に起こる葛藤や衝突に対してより冷静に対処できる可能性が高まるでしょう。
夫と夫婦が一般的な男性の特徴や女性の特徴を理解していないために、多くの夫婦が共通して体験する葛藤や問題であるにもかかわらず、非常に深刻なものに発展してしまっていることが少なくありません。
1、問題や葛藤に直面したときの取り組み方の違い
二人の会話;妻「ねえ、私、頭が痛いの」 夫「じゃあ、頭痛薬を飲めば?」 妻「あなた、何もわかっていない‼︎(怒り)」 夫「???」
妻が期待していたことは、夫からの優しい言葉や心配やねぎらいの言葉を期待。
女性の人間関係維持思考:
家族、人間関係、組織などにおいて、お互いの人間関係を良好に維持しよういう思考をもった価値観であり言動。気持ちをわかり合うことによって、精神的に支え合うことを重視します。したがって、問題そのものが解決しなくても、支えられているという実感が心の安定につながります。
男性の問題解決思考:
人間関係や集団の中で、葛藤や問題を解決することを重要視する価値観であり言動です。相手の気持ちに女性ほど関心を示さず、問題を解決するために「どうしたらよいか」を考える傾向があり、問題がアドバイスによって望ましい方向に変化すれば、役に立てたと感じることができます。相手の気持ちを考慮しな い強い問題解決思考は、たとえその人の意見に正当性があったとしても、相手の心には届きません。
この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手にとってみてください。

『夫婦・カップルのためのアサーション』: 自分もパートナーも大切にする自己表現
著者:野末 武義 2015/8/18 出版
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夫婦・カップルのためのアサーション: 自分もパートナーも大切にする自己表現2、自分が悩みを抱えたときの対処の仕方の違い
女性(人間関係維持思考):
誰かとその悩みを共有し自分の気持ちやつらさをわかってほしいと思う。相談相手が自分の気持ちを理解してくれることで、自分の中にあった本来の力が発揮されやすくなります。
男性(問題解決思考):
自分の力でなんとか解決したいという気持ちが強い。悩みを誰かに打ち明けたりはしない傾向。その結果、自分を追いつめ、孤立してしまい、問題解決が困難になることも。
3、人間関係維持思考と問題解決思考のバランス;
誰でも二つの志向性は持ち合わせており、多くの人はどちらかに偏っています。お互いにその違いを認識しつつ、パートナーを変えようとするのではなく、歩み寄る姿勢が必要です。
先ほどの会話でいえば、夫はアドバイスする前に、頭痛を訴えている妻の気持ちを理解しようと話を聞くことを心がけることが必要でしょう。一方、妻の方も自分のためを思ってアドバイスしようとしていることを理解しつつ、自分は話を聴いてほしいということを落ち着いて伝えることが必要でしょう。
2、夫婦・カップル関係におけるジレンマと
心の成熟度が結婚相手の選択に影響する。
自己分化;私たちは、誰でも感情的な機能と知性的な機能をもっている。どちらかの機能しか使えない場合はその人の自己分化度は低いと考えられ、反対に両方の機能をバランスよく使える場合、その人の分化度は高いと考えられ、ストレスや不安に直面しても、より適切に対処できる可能性が高くなります。これを言い換えれば心理的に成熟しているともいえます。自己分化度が高いは高い人と、低い人は低い人を結婚相手として選択すると考えられています。
女性は感情優位、男性は論理優位になりやすい。双方がバランスをとり、歩み寄ることが必要
関係性と個別性の葛藤
関係性;パートナーと一緒にいたい、共有したい、絆を感じたいという欲求で、パートナーを求めようとする力が働きます。
個別性;一人でいたい、自由にしたい、自分らしくありたいという欲求で、パートナーから離れようとする力が働きます。
これもどちらが優位かは人によって決まり、このバランスがとれていると成熟度が高いといえる。一般的に女性は関係性に、男性は個別性に偏りがち。双方がどちらも大事と理解し、バランスをとりたい。
自尊心の問題;自己愛と自己卑下
健康な自尊心が育っている人は、他者を肯定的に評価し大切にできる。成熟
自己愛が強すぎるとパートナーを大切にできない。自己卑下になると服従的になってしまう。これもバランス。女性は自己卑下に、男性は自己愛に偏りがち。
自分自身を大切にしてくれるパートナーとして選択するためにも、まず自分自身を大切に思えるようになることが大切です。
4章 夫婦・カップルにおける悪循環
第2部 5章 アサーションについて知る
アサーションとは、1950年代にアメリカで生まれた「人間関係やコミュニケーションに関する考え方とスキル」で、1980年代初めに平木典子氏によって日本に紹介され、現在では一般市民、企業、教師、カウンセラー、看護師、福祉職、大学生、子供などを対象としたトレーニングが行われています。近年、ますます注目されるようになり、この言葉も知られるようになってきました。その考え方3つ
1、自分も相手も大切にする自己表現
2、相手を自分の思うとおりに動かすためのテクニックではない
3、聞くことも大切にする
6章 自己信頼を高めアサーション権を確信する
7章 ものの見方・考え方とアサーション
3部 8章 アサーティブな伝え方(アサーティブな自己表現を身につける)
9章 パートナーの話をアサーティブに聴く
10章 DESC法を使ってアサーティブに話し合う
11章 感情表現とアサーション
この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手にとってみてください。

『夫婦・カップルのためのアサーション』: 自分もパートナーも大切にする自己表現
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