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7つの習慣・第三部・公的成功 第7の習慣『刃を研ぐ』編 本のレビュー

こんにちは。『環境デザイン研究所』です。

今回は

「7つの習慣」スティーブン・R・コヴィー氏 の著書です。

世界発行部数:3000万部突破

 

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完訳 7つの習慣 人格主義の回復

著者;スティーブン・R・コヴィー

より

第5回目は公的成功の

第7の習慣の『刃を研ぐ』

バランスのとれた再新再生の原則

4、最新再生

最新再生? バランスのとれた再新再生の原則

6つの習慣を最新再生して磨きをかけ、真の自立、効果的な相互依存を実現できるように

第7の習慣は自分自身を充電する習慣である。

4-1. 第7の習慣「刃を研ぐ」

『ときに小さなことから大きな結果が生み出されるのを目にするとき、こう考えてしまう。小さなことなど一つもないのだ』 ーブルース・バートン

森の中で、必死に気を切り倒そうとしている人に出会ったとしよう。「疲れているようですね。いつからやっているのですか?」「もう5時間だ。くたくただよ。大変な仕事だ」

「それなら少し休んで、ノコギリの刃を研いだらどうです?そうすれば、もっとはかどります」とあなたは助言する。すると男は吐き出すように言った。「切るのに忙しくて、刃を研ぐ時間なんてあるものか。」

第7の習慣は、刃を研ぐ時間をとることである。

成長の連続体の図では、第7の習慣が第1から第6までの習慣を取り囲んでいる第7の習慣が身につけば、他のすべての習慣を実現可能にする

 

 

再新再生の4つの側面

第7の習慣は個人のPC(成果を生み出す能力)である。あなたの最大の資産、つまりあなた自身の価値を維持し高めていくための習慣である。あなたという人間をつくっている4つの側面(肉体、精神、知性、社会・情緒)の刃を研ぎ、再新再生させるための習慣である。

人間を形成する4つの側面の全てを日頃から鍛え、バランスを考え磨いていくこと。

そのためには私たちは「主体的」であらねばならない。習慣として身について意識せずともできるようになるまで、いわば「健康的な依存症」の域に達するまで、自分から主体的に実践しなければならないのだ。

「刃を研ぐ」ことは、自分の人生に対してできる最大の投資である。人生に立ち向かうとき、あるいは何かに貢献しようとするときに使える道具は、自分自身しかない。自分自身を道具にして成果を出し、効果的な人生を送るためには、定期的に4つの側面すべての刃を研ぐ時間をつくらなければならない

肉体的側面

運動、食事(栄養)、ストレス管理など
(私見;運動は肉体面ももちろんだが、なんと精神面も向上させ、知的側面・知性も伸ばす助けとなることがわかってきた。運動は最高のソリューション)

肉体的側面の刃を研ぐというのは、自分の肉体に効果的に気を配り、大切にすることである。体に良いものを食べ、十分な休養をとってリラックスし、定期的に運動する。

運動は第2領域に入る波及効果の大きい活動
ここでもやはり運動の効果が出てきた「ジョン・レイティー博士の『脳を鍛えるには運動しかない』で紹介したように、心拍計を使った、心臓血管の機能を高める有酸素運動である。理想的なのは持久力と柔軟性、筋肉の運動プログラムを勧めている。詳しくはそちらを見ていただきたいです。

「運動をせずにいて、良い(効果的な)時間など得られない」と考えるべし。多くの人は緊急ではないから、続けようと思ってもそう簡単にはいかないが、体調を整え、病気の予防にもなる。コビー氏も運動が欠かせないことを謳っています。

柔軟性にはストレッチを;運動前や、クールダウンとして
筋力をつけるには、筋肉に負荷をかける運動を(腕立て、腹筋、懸垂、ウエイトを使った)

<私見(本);運動は心肺機能を高め、体調を整え、病気を予防し、脳を育て(活発にし)、気持ちを前向きにしてくれ、(抗うつ薬の代わりにもなりえる)、生活リズムを整えてくれる、人間にとって必要不可欠な行動。人間は動くようにできている。>。

筋肉の強化には、筋肉繊維が破れて、神経がその痛みを感知するまで続けなくてはならない。そこまでやれば、肉体は自然と過剰反応して、その繊維は48時間以内に以前より強くなる。が一般的な方はここまでする必要はない。

これと同じ原則が、忍耐など情緒的な筋肉にも作用している。自分のそれまでの限界を超えるまで我慢し続けると、精神の筋肉作用が破れ、自然と過補償され、次にそれと同じ負荷がかかっても耐えられるようになる、精神力が強くなるのである。

多くの人はやり過ぎてしまうのはよくない。だから少しずつ始めるのがよい。続かない原因ともなる。

運動は応急処置ではない。長い目で見て大きな成果をもたらす第2領域の活動である。

少しずつ地道に続けていれば、心臓と酸素処理系統の機能が向上する。肉体の耐えられる負荷が大きくなり、普通の活動もはるかに快適にこなせるようになる。午後になっても体力が落ちず、新たなエネルギーが肉体を活性化する。

運動を継続することで得られる最大のメリットは、第一の習慣「主体性」も鍛えられることだろう。運動を行うことを妨げるすべての要因に反応せずに、健康を大切にする価値観に基づいて行動すると、自信がつき、自分に対する評価や自尊心、誠実さが大きく変わっていくはずである。

精神的側面

価値観の明確化と決意、学習、瞑想など

これは第2の習慣「終わりを思い描き、ミッションステートメントを描く」に深く関係し、あなたの中心、価値観を守り抜こうとする意志である。

精神的側面の再新再生を行うことは、あなたの人生に対してリーダーシップを与える。あなたを鼓舞し、高揚させ、人間の普遍的真理にあなたを結びつけてくれる源泉を引き出す。それを人はそれぞれ全く異なった方法で行う。

私の場合は毎日聖書を読み、祈り、瞑想することが再新再生になっている。聖書が私の価値観をなしているからである。聖書を読んで瞑想していると、精神が再生され、強くなり、自分の中心を取り戻し、人に仕える新たな決意が湧いてくる。

偉大な文学や音楽、また雄大な自然との対話から再新再生を見出す人もいるだろう。自然に抱かれると、自然の恵がひしひしと伝わってくるものである。都会の喧騒から逃れて、自然の調和とリズムに身を任せると、生まれ変わったような気持ちになる。

アーサーゴードンの小説;
彼はある時期、人生に行き詰まり、何もかもつまらなく無意味に思えた。熱意は失せ、執筆にもみが入らず、何も書けない日々が続いた。状況は日増しに悪くなるばかり。ある医師の診断を受けた。
「明日、あなたが子供の頃、1番幸せを感じた場所に行って過ごしなさい。誰とも話さず、本も読まず、文章も書かず、ラジオを聞くのもダメ」
自分の動機を見つめなさい」成功?名声?生活の安定?・・・。これらの動機では足りないのかもしれない。自分の息詰まっている原因もここにあるのでは?ゴードンは一瞬のひらめきで確信した、「動機が間違っていたら、何をやっても、どれも正しくはない。郵便配達員だろうと、美容師だろうと、保険の外交員だろうと、主婦であっても、自分が人のためになっていると思える限り、仕事はうまくいく。自分のことしか考えずにやっていると、うまくいかなくなる。これは万有引力と同じくらいに確かな法則なのだ」

k精神の再新再生には、時間を投資しなければならない。

どんなプレッシャーにも動じない禅僧は「私は座禅の場を離れない」と答えた。禅僧は朝早く座禅を組み、その時の平静な精神を一日中、どこにいても頭と心の中に置いているのである。

自分の人生を自分で導くために、リーダーシップを生活の中心におき、人生の方向、人生の究極の目的を見つめる時間をとると、他のあらゆるものすべてに影響を与え、それによって私たちの精神は再新再生され、新たな気持ちになれるのである。

私が人生のミッションステートメントを大切にしている理由もここにある。自分の中心と目的を明確にし、ステートメントにしておけば、たびたびそれを見直し、決意を新たにできる。精神を再新再生する毎日の活動の中で、その価値観に沿ってその日行うことを思い描く。

宗教家のデビット・O・マッケイは「人生の最大の闘いは、日々自らの魂の静けさの中で闘われるものである」と教えている。あなたがこの闘いに勝ち、心の中の葛藤を解決できれば、平穏な気持ちになり、自分が目指すものを見出せる。そうすれば公的成功は自然とついてくる。自分の力を生かせると思う分野で他者の幸福のために貢献し、他者の成功を心から喜べるようになるのである。

知的側面:

読書、視覚化、計画立案、執筆など

ほとんどの人は学校を卒業するなり、知性を磨く努力をぱたっとやめてしまう人は少なくない。真剣に本を読まなくなり、自分の専門外の分野を探究し知識を広げようとせず、分析的に考えることもしなくなる。文章を書くこともしない。自分の考えをわかりやすく簡潔な言葉で表現する能力を試そうともしないのだ。その代わりにテレビを見ることに時間を使っているのである。

テレビの弊害;
質の高い教育番組や娯楽番組、生活を豊にしてくれたり、自分の目的や目標に役立つものもあるだろう。しかしその一方で、時間と知性の浪費にしかならない番組、ただ漫然と見ていたら悪い影響しか及ぼさないような番組もたくさんある

ある調査では、ほとんどの家庭で週に35時間〜45時間もテレビがついているという。テレビを見ると、そこから流れてくる価値観にいとも簡単に引き寄せられる。実に巧妙に、知らず知らずのうちに、私たちを強烈に感化しているのである。連続ドラマにハマったり、テレビをつけっぱなしにする「テレビ中毒」は依存症の一種でもある。

テレビ(Tutubeやその他のエンターテイメントもそうだが)を賢くみるには、第3の習慣に従って自分自身をセルフマネジメントしなければならない。自分の目的のためになり、自分の価値観に合う番組、適切な情報を得られ、楽しめて、インスピレーションを刺激してくれる番組を選ぶようにする。わが家ではテレビの時間は週に7時間まで、1日平均1時間ほどである。時間は貴重な資源なのだ。自分のミッションを果たすために使える資源を最大限に活用しなければならない。

継続的に学ぶこと:

知性を磨き広げていく努力をすることは、知的側面の再新再生には不可欠である。
知性を鍛え、自分の頭の中のプログラムを客観的に見つめることはとても大切である。
より大局的な問題や目的、他者のパラダイムに照らして、自分の人生のプログラムを見直す能力を伸ばすことこそ教育の定義だと私は考えている。
ただ訓練を重ねるだけでは視野が狭くなり、その訓練をどのような目的で行うのか考えることができなくなる。だからいろいろな本を読み、偉人の言葉に接することが大切なのだ。

 日頃から知識を吸収して知性を広げていこうと思ったら、優れた文学を読む習慣を身につけることに勝る方法はない
これもまた波及効果の大きい第2領域の活動である。読書を通じて、古今東西の偉大な知性に触れることができる。ぜひ1ヶ月に一冊のペースで読書を始めてみて欲しい。それから2週間に一冊、1週間に一冊というようにペースをあげていくと良いだろう。「本を読まない人は、読めない人と何ら変わらない」のである。
優れた古典文学や自伝、文化的な視座を広げてくれるもの、現代の多様な分野の書籍を読むことによって、自分のパラダイムが広がり、知性の刃を研ぐことができる。本を読むとき第5の習慣「まず理解に徹しよう」と思いながら読むのがいい。

文章を書くことも効果的な手段;自分の考えを明確にし、相手からわかってもらえるように論理的に述べる訓練になる。(本を読んだならアウトプットをしよう)

スケジュールを立てたり、何かを企画すること;ステートメントや最優先事項を優先することに関わる知性の再新再生になる。

「肉体、精神、知性」の最初の3つの側面の刃を研ぐ努力を、私は「毎日の私的成功」と呼んでいる。あなたの内面を磨く時間を毎日1時間とることを勧めたい。これから一生、毎日1時間でよいから、ぜひそうしてほしい。
それはあなたが下すすべての決断、あらゆる人間関係に影響を与えるだろう。1日の残り23時間の質と効果が向上し、睡眠の質までよくなりぐっすりと眠って肉体を休められる。長期的に肉体、精神、知性を日々鍛え、強くし、人生の難局に立ち向かい乗り越えられるようになるのだ。

米国の宗教家フィリップス・ブルックス「大きな悲しみや誘惑にぶつかったとき、惨めな敗北を喫するか、栄光の勝利を手にするか、それは、決まりつつある。人格をつくるには、コツコツと努力を重ねていく以外に方法はないのだ。」
(私見;「今」というのは毎日であり、努力というと大変ですごいことのように思ってしまうが、習慣化すれば努力を努力と思わずにできるし、なくてはならないもの(やらなくてな何か心地の悪いもの)になってしまう)

社会・情緒的側面

奉仕、共感、シナジー、内面の安定など

この側面は第4、5、6の習慣、人間関係におけるリーダーシップ、共感による相互理解、創造的協力の原則を中心としたものと関係するものである。

訓練は必要、公的成功のスキルを身につけていなければならない。

ある協力しなければいけない場面。しかし私たちはものの見方が違い、あなたと私は違うメガネをかけている。第4のWin-Winの習慣の実践「あなたと私では、この問題に対する見方が違うようですね。よく話し合って、お互いに満足できる道を探しませんか?どうでしょう?」次に第5のまず理解に徹するを実践「最初にあなたの考えを聞かせてください」と。次に何を答えようかと考えながら聞くのではなく、隅々まで理解し、それを正確に説明できるくらい理解する。今度はあなたがわかってもらえるように自分の考えを述べる。お互いに満足できる解決策を求めようと決意をもち、お互いの観点を深く理解できれば、私たちは第6のシナジーを創り出す習慣に進むことができる。第3の案を見つけるために

公的成功(第4、5、6の習慣)にいくには心の安定を自分自身の内面から得ていなければならない心の安定は自分の内側から生まれる
心の奥深くにある価値観と一致する習慣を日々実践する誠実な生き方から。内から外へ。
自分の価値観に誠実に生きることが、自尊心を呼び起こす源だと私は確信している
心の平和は、自分の生き方が正しい原則と価値観に一致していて初めて得られるものであり、それ以外はないのである。

心の平和を得られること
本当の自分を見せて、他者と創造的に協力し、相互依存の習慣を実践して、新しいものを見つける体験
・人に奉仕し、人の役に立つこと;他の人たちの人生が豊かになるように奉仕すること。目的は人に働きかけ、良い影響を与えることであって、認められることではない。あなたの仕事が創造力を発揮し、世の中に貢献していると思える時にも心の安定が得られるはずだ。

人生の意味や目的を見出すことがいかに重要であるか力説したのは、ヴィクトール・フランクル。それによって自分の人生を超越し、自分の内面にある最高の力を発揮できるのである
ハンス・セリエ博士(ストレス研究で名高い)は「健康で幸せに長生きする鍵」は世の中に貢献し、人のためになり、自分の気持ちも高揚する有意義な活動に身を捧げ、人の生活に喜びをもたらすことだと述べている。博士の座右の銘は「汝の隣人に愛されるように努めよ」であった。

人生の真の喜びーバーナード・ショー(英国の劇作家)
自らが大切だと信じる目的のために働くこと。

他者への脚本づけ

ほとんどの人は、自分の周りの人たちの意見やものの見方、パラダイムに脚本づけされている。そのような社会通念の鏡に映った自分の姿が本当の自分だと思っている。

私たちは他者に対して、そこにどんな姿を映しあげているだろうか?
「ラマンチャの男」娼婦の女性の中にある、美しく気高いものを見いだし、女性を変えていく話。
その人の人生に計り知れない影響を及ぼしている。相手の内面に眠っている潜在能力が見える人は、記憶よりも想像力を使う。相手にレッテルを貼ろうとせず、会うたびに新鮮な目でその人を見ることができる。そうしてその人自身が自立し、深い満足感をもち、豊かで生産的な人間関係を育てていけるように手助けするのである。
ゲーテは次のような言葉を残している
「現在の姿を見て接すれば、人は現在のままだろう。人のあるべき姿を見て接すれば、あるべき姿に成長していくだろう」

再新再生のバランス(常に新しく新陳代謝を)(継続的改善)

自分自身を再新再生するプロセスを行うためには、肉体、精神、知性、社会・情緒の4つの側面すべてにわたってバランスよく刃を研がなくてはならない。どれか1つでもおろそかにしたら、他の3つの側面に必ず悪い影響が及ぶ

これは個人に限らず組織でも同じ、組織の場合でいえば、
・肉体的側面   =「経済性」
・知的側面    =「人材を発掘して能力を開発し、有効に活用すること」
・社会・情緒的側面=「人間関係やスタッフの処遇」
・精神的側面   =「組織の目的や貢献、組織としての一貫した姿勢を通して存在意義を見出すこと」
これら4つのうち1つでも刃が鈍っていたら、組織全体に悪影響が波及していく。(組織の効果性と成長を妨げる抑止力として働く)

最新再生のシナジー

バランスのとれた最新再生そのものが、シナジーを創り出す。
第7の習慣「再新再生」は、他の6つの習慣すべてを再新再生させるプロセスなのである。

肉体的側面を再新再生する活動は(運動、食事(栄養)、ストレス管理など)
・あなたの自信を強くし、自覚と意志主体性を向上させる。(第1の習慣)
周りの環境から影響を受けるのではなく、自分から働きかけ、どんな刺激に対しても反応を自分で選択できるのだ。(毎日の私的成功の1つ1つが、心の安定口座への預け入れになる)

精神面を再新再生する活動は(価値観の明確化と決意、学習、瞑想など)
・あなたのパーソナルリーダーシップを育てる。(第2の習慣)
・記憶だけに頼らず、想像力を働かせ、良心に従って生きる能力が向上する。
・あなたの内面の奥底にあるパラダイムと価値観を深く理解し、正しい原則を内面の原則に据え、自分の人生のミッションを明らかにし、正しい原則と一致した生活を送れるように人生の脚本を書き直し、内面の強さの根源を生かして生きていけるようになる。(心の安定口座への預け入れになる)

知的側面を再新再生させる活動は(読書、視覚化、計画立案、執筆など)
・あなたのパーソナル・マネジメント能力を高める(第3の習慣)
・1週間や1日の計画を立てることで

毎日の私的成功』は、「7つの習慣」を身につけ実践する鍵である。
繰り返しになるが、毎日少なくとも1時間、肉体、精神、知性の刃を研ぎ、日々私的成功を重ねていくことは、あなたの影響の輪の中でできる努力である。この毎日の1時間は、「7つの習慣」を生活に根づかせ、原則中心の生き方をするために必要な第2領域の活動に投資する時間なのである。

毎日の私的成功』は、「毎日の公的成功」の土台にもなる
内面がぐらつかず安定していてこそ、社会・情緒的側面の刃を研ぐことができる。自分の内面をしっかりとしたものとすることで、豊さマインドのパラダイムを通して他者を見られるようになり、他者を本気で理解してシナジーを創り出し、Win-Winの解決策を見つける努力ができるようになり、相互依存の現実の中で第4、第5、第6の習慣を実践する土台ができるのである。

(「毎日の私的成功」肉体、精神、知性を鍛えるための具体的実践方法はやはりキーストーンハビッツとなる『運動・瞑想・読書』である。これプラス計画とスケジューリング)

上向きの螺旋

再新再生は、成長と変化を繰り返しながら、螺旋階段を登るようにして自分自身を継続的に高めていく原則である。

この螺旋階段を確実かつ継続的に登っていくためには、再新再生に関するもう1つの側面について考える必要がある。それは人間だけに授けられた能力の一つ、良心である。両親とは、正しい原則に近づかせてくれる持って生まれた才能なのだ。真に主体的で非常に効果的な人間になるためには良心を鍛えなくてはならない。

良心を鍛えるには?➡️良心に誠実であることを常に心がけなければならない。精神を鼓舞するような書物を定期的に読み、崇高な思いを巡らせ、そして何より、小さくか細い良心の声に従って生きなければならないのである。より高い集中力、バランスの取れた自制心が必要である。
鍛えられれば➡️私たちは自由、内面の安定、知恵、力を得て、正しい道を歩んでいくことができる。

下品なもの、猥褻なもの、卑劣なものばかりに接していたら、心に邪悪がはびこって感受性が鈍り、善悪を判断する人間本来の自然な良心が追いやられ、「バレなければかまわない」というような社会的な良心が植え付けられてしまう。

私たち人間は、自覚を持ったなら、自分の人生を方向づける目的と原則を選択しなければならない。その努力を怠ったら、刺激と反応の間にあるスペースは閉ざされ、自覚を失い、生存することと、子孫を残すことだけを目的に生きる下等動物と同じになってしまう。これは生きているのではなくただ「生かされている」だけである。それは人間だけに授けられた能力は自分の中でただ眠っていて、それを意識することもなく、動物のように刺激に反応して生きているにすぎなくなってしまう。

上向きの螺旋階段を登るには近道はなく、種を蒔いたものしか刈り取れず、「学び」「決意し」「実行し」、さらにまた「学び」「決意し」「実行し」て行かなくてはならないのだ。

自分の生き方を正しい原則に近づけるほど、判断力が研ぎ澄まされ、世の中の仕組みがよく見え、私たちのパラダイムも正確になっていくのである。

再び、インサイドアウト

自分の内面から力を得るインサイド・アウトの原則

ハワイの図書館で、私のその後の人生を大きく変えることとなった本の文章の一節に出会った。私は何度もその文章を読んだ。簡単に言えば
「刺激と反応の間にはスペースがあり、そのスペースをどう使うかが人間の成長と幸福の鍵を握っている」ということだった。
(→刺激を受けたとき、あなたがどう感じ、どう反応するかは、その人次第で変わる➡️自分の将来は自分で決められる
その考え方が私にそれほど大きな影響を与えたか、とても言葉では言い表せない。
➡️自分の将来は自分で決められるという自己決定論は今まで教育で受けてきたが、自分の中で信じられないほど強烈な力で私の脳裏に刻まれた。「自分の中で革命が起きた」ような感じだった。私の人生のパラダイムそのものが大きく変わりはじめ、まさに自分が自分を観察していた。刺激と反応の間にあるスペースに立ち止まり、自分を取り巻くさまざまな刺激を見つめ始めた。そうするうちに、自分の反応は自分で選べるという自由の感覚が私を満たした。まさしく選択の自由なのだった。

それから間もなく、私と妻は深く充実したコミュニケーションをとるようになった。
いつも昼過ぎオフィスワーク(執筆活動)を終わらせ、ホンダのバイクを走らせ、妻と子供を迎えに行き、静かな砂浜でピクニックをした。
その砂浜と島から海に流れ込んでいた小さな川が子供たちの大のお気に入りだった。子供たちがそこで遊んでいる間、妻と私はゆっくり話ができた。ハワイで過ごしたその1年間、私たちは毎日たっぷり2時間いろいろな話をして、誰にも想像できないほどお互いを理解し、信頼を深めたのである。家族のこと、将来の計画・・・。

しかしコミュニケーションが深まるにつれ、お互いの内面の世界を話すようになった。どんな育てられ方をしたのか、どのような脚本に沿って生きてきたのか。あるいは心情や自己不信。このような会話に深く入り込んでいるとき、私たちは自分自身の内面を、そして相手の内面を見つめていた。私たちは刺激と反応のスペースを意識して使い始めた。するとそのとき、自分たちがどのようにプログラミングされているのか、それらのプログラムが自分のものの見方にどんな影響を与えているのかを考えるようになった。
心の奥底の傷つきやすい部分に足を踏み入れ、そして出てきたときは、まるで心が癒されたような気持ちになったものだ。
お互いに助け合い、支え合い、励まし合い、相手の話に共感していたからこそ、お互いにこの自己発見のプロセスを作り上げ、導きあった。

私たちの間には2つの不文律ができた
・『検索し探ろうとしないこと』ー相手が脆く傷つきやすい部分を話し始めたら、質問せず、ただひたすら共感して聴くことにした。相手を検索して探るのは、その人の心の中にズカズカと入っていくこと、そこは不安や恐れに満ち、先が見えず、本人でも簡単には進んでいけない領域もある。相手の気持ちを尊重して、相手が自分のペースで打ち明けるのを待つことにした。
・あまりにも心が痛むような話になったら、その日の会話はそこでいったん打ち切りにして時間をおく。ー翌日に前日の続きでもいいし、相手がその話を続けてもいいと思えるようになるまで待つことにした。

ハワイを後にするとき、この習慣を続けることを決めた。
お互いに愛情を持ち続ける鍵は、話をすることだ。それも感情について話すことが大切だと私たちは思っている。妻と私は今も毎日会話の時間をとる。(出張しているときは出先から毎日数回は妻に電話する。心の故郷に戻り、幸福、心の安定、大切な価値を毎日手にするのである)

世代を超えて生きる

私たち夫婦は、あの素晴らしい1年を通して、刺激と反応の間のスペースをうまく使うことを学んだ。それによって、人間だけに授けられた4つの能力を発揮し、自分の内面から力を得るインサイド・アウトの原則を身につけたのである。

私たちも以前はアウトサイド・インで日々の生活を送っていた。外から働きかける力に頼っていたのである。自分たちの態度や行動をコントロールすれば、お互いの違いを乗り越えられると思っていた。それはしょせん鎮痛剤を飲むような応急処置であって、痛みの根源を完全に取り除けるわけではない。私たちがそれぞれに持つプログラムを見つめ、それを自分たちで書き換え、深いコミュニケーションという第2領域の重要な活動に意識的に時間を割き、「根」を育てたから実ったのである。

私たちは、私たち両親から強い影響を受けている、両親から与えられた脚本が自分の人生にいかに大きな力をを持っているかを理解できたら、次の世代の子供たちに正しい原則を伝え、模範を示す決意を新たにすることができたのである。

「子供たちに後々まで遺してやれるものは2つしかない。1つは”ルーツ”であり、もう1つは”翼”である。」

流れを変える人になる

子供たちに「翼」を与えるというのは、前の世代から引き継いできた悪い脚本、効果的とはかけ離れた生き方を乗り越える自由を与えることだと思う。「流れを変える人」になること。

実りのない生き方の脚本を次の世代にそのまま手渡すのではなく、その脚本を変えるのである。脚本を書き直し、その過程で人間関係を育てていくのだ。

自分の両親のことも愛し、許し、まだ健在であるなら、まず両親を理解する努力をして、関係を築き直す道を歩み始めることもできる。
あなたの家族に何世代にもわたって受け継がれてきた悪い流れを、あなたの代で止めることができるのだ。あなたは流れを変える人となり、過去と未来をつなぐ人となる。あなた自身が変わり流れを変えれば、その後に続く何世代もの人々の人生に大きな影響を与えられる。

アンワル・サダト「あの孤独な場所で人間の本質を深く見つめ、自分自身の思考構造そのものを変革できない者は、決して現実を変革することはできず、したがって、決して進歩することもないのである。」

根本的な変化はインサイド・アウトから始まる。根っこに働きかけなければならないのだ。自分の根本的な考え方を見つめ、自分の人格を形成し、世界を見るときのレンズとなっているパラダイムを変えなければ本当の変化は生まれない。

哲学者、アンリ・フレデリック・アミエル「人間は道徳的真理を頭で考え、理解することができる。だがそれは私たちのてからするりと逃げていくことがある。人生の目的は神と一体化することなのである。そうなって初めて、真理は二度と私たちのもとから逃れない。」

自分自身と一つになること、愛する人たちや友人、同僚と一つになることが「7つの習慣」の最高で最良、もっとも実りのある果実である。そのためには、誠実な人格を築き、愛と奉仕の人生を送らなくてはいけないことは言うまでもないが、それは容易なことではない。
だがそれは決してできないことではない。人生の中心に正しい原則を置き、他の中心から生まれたパラダイムと決別し、無益な習慣の安心領域から出ることによって実現するのである。

間違うこともあるだろう、気まずい思いをすることもあるだろう。だが、毎日の私的成功を積み重ね、インサイド・アウトの生き方を一歩ずつ進んでいけば、結果は必ずついてくる。種を撒き、辛抱強く雑草を抜き、大切に育てれば、本当の成長の喜びを実感できるようになる。そしていつか必ず、矛盾のない効果的な生き方という最高の果実を味わえるのである。

最後にエマーソンの言葉を借りよう
「繰り返し行うことは、たやすくなる。行う行動の質が変わるのではなく、行う能力がますのである。」

人生の中心に正しい原則を置き、行うことと行う能力のバランスを考えて努力を続けていくと、効果的で有益な、そして心安らかな生き方ができる力がついてくる。それは私たち自身のためであり、私たちの後に続く者たちのためであるのだ。

人間である以上、完全無欠な存在にはなれない。正しい原則に従って生きる努力をするほどに、人間は天賦の才能を発揮でき、この世に授かった命を余すところなく生きられるのである。
私は今も、この本に書いたことを実践するために必死に努力している。このような努力には価値があるし、必ず満たしてくれる。それは私の人生に意味を与え、人を愛する力、奉仕する力、挫折しても何度でも立ち上がる力を与えてくれる。

私がよく受ける質問

出版されてから、さらに認識を深めたこと

①、原則と価値観の違い

原則とは:自然の法則です。私たちの外に存在する独立したもの、そして私たちの行動の結果を最終的に決めるものです。

価値観とは:私たちの内面にあり、主観的なものです。自分の感情をもっとも強く動かすものが行動を導くのです。
原則を自分の価値観にできば理想的です。そうであれば、今欲しい結果を手にし、将来はさらに良い結果を得ることができます。私はそれを「効果性」と定義しています。

価値観は人間の行動を支配し、それに対し原則は行動の結果を支配します。原則は私たちの外に存在する独立したものなのです。原則を意識していようがいまいが、受け入れていようがいまいが、原則は働いています。行動の結果を決めるのは価値観ではなく原則です。だから原則を自分の価値観にし、原則を大切にすべきなのです。

私は、謙虚さはあらゆる美徳の母だと信じています。謙虚であれば、物事を支配しているのは原則であって、自分ではないと言えます。だから原則に従うことができるのです。(傲慢な人は、物事を支配するのは自分だと考えます。)

②世界の6大宗教のどれにも「7つの習慣」に述べられてる原則が見られる。
原則の普遍性が「7つの習慣」を支えているのだと確信しました。実際、これらの宗教圏で講演するときは、その宗教の経典から引用することもよくあります。中東でも、インド、アジア、オーストラリア、南太平洋、南米、ヨーロッパ、北米、アフリカ、世界各地でそうしてきました。原住民族の文化圏でもそうします。だから基本の原則の話は誰の心にも響くのです。

正義やWinWinの原則は誰もがうちに持っている感覚です。責任の原則、目的意識の原則、誠実さ、他者を敬う気持ち、協力、コミュニケーション、再生は、誰もが理解できる道徳観です。これらは普遍の原則なのです。しかしその原則をどう実践するかは文化圏によって異なり、それぞれの文化圏が普遍の原則を独自に解釈しているのです。

③組織において「7つの習慣」がどのような意味を持つか?
「7つの習慣」に書いてあるのと同じ基本の原則が組織の中にも働いていて、それが効果を左右していることがわかりました。

④「7つの習慣」を教えるときは、どの習慣から始めてもかまわない。
どれか1つの習慣を教えて、そこから他の6つの習慣に結び付けていくことも可能です。全体が部分に、部分が全体に含まれているのです。

⑤コミュニケーションや信頼関係など、人間関係に問題を抱えているなら、アウトサイドの問題にインサイド・アウトのアプローチで取り組めば非常に効果的です。先に第4、5、6の習慣を教えることもあります。

⑥相互依存は自立よりも10倍は難しいものです。他者と創造的に協力し成功するためには、感情面でも知性面でも自立し、内面が安定し、自分を律することができなくてはならないのです。
Win-Loseの態度をとる相手に対してWin-Winを考えます。心の中では自分を理解してほしいと叫んでいるのに、まず相手を理解することに徹します。妥協するうが簡単なのに、より良い第3の案を探す努力をします。

⑦第1の習慣から第3の習慣までは「約束をし、それを守る」という1言で言い表せるでしょう。(それは、自分との約束である)=私的成功
第4〜第6の習慣までは「問題に他者と一緒に取り組み、協力して解決策を見つける」と言い換えることができます。=公的成功

⑧『7つの習慣』は新しい言語です。
「あれは預入だったろうか、それとも引き出し?」「これは反応的な行動か、それとも主体的な行動か?」「これはシナジーだろうか、妥協だろうか?」「この状況はWin-Winなのか、Win-Loseなのか、それともLose-Winなのか?」「最優先事項を優先するのか、優先しなくていいことを優先するのか?」「手段を思い描くことから始めるのか、終わりを思い描くことから始めるのか?」といった問いかけを自分にも、他者にもすることができるのです。これらの言葉で表現される原則と概念を深く理解し、実践することによって、根本から文化が変わった組織や家庭の実例をたくさん知っています。

⑨誠実さは忠誠心より大事です。というより、誠実は忠誠心の最高位のかたちであります。
誠実とは、原則を中心にして生活することです。中心に据えるのは、他人でも組織でもありません、家族ですらありません。あくまでも原則です。
正しいと思うことをせず、他人や組織に忠誠であることを優先していたら、誠実とは言えません。
ある意味では、第1から第3の習慣は「誠実さ」を表し、第4から第6の習慣は忠誠心を表しています。誠実であれば、いずれは他者の忠誠心を得られます。しかし忠誠心を先に求めれば、それと引き換えに誠実さを捨てることになるでしょう。好かれるよりも信頼される方がよいのです。人を信頼し、尊重することこそが、愛を生み出すのです。

⑩「7つの習慣」を日々実践するのは、誰にとっても大変なことです。私も悪戦苦闘の毎日です。完全には習得できない人生の原則だと思います。もうそろそろ到達かと思ったら、道はまだまだ続いているというような感じです。知れば知るほど、自分にはまだわかっていないことが多いのだと思い知らされるのです。

7つの習慣の中で身につけるのが1番難しいのはどれですか?
第5の習慣ですね。まず理解に徹する、「聴く」ということが難しい。とても疲れているときや、自分が正しいと確信しているときなどは、本気で相手の話を聴こうとしてもできません。聴くふりをすることさえあります。理解しようと思って聴いているのではなく、どう返答しようか考えながら聴いているのです。これではいけません。私自身「7つの習慣」の全部を実践するのは大変です。悪戦苦闘の毎日です
そしてどの習慣にも螺旋階段のようなレベルがあります。例えば第1の習慣「主体性」ではまず「刺激と反応の間にあるスペースを意識でき」→仕返しはしない、やり返さない選択ができる→許しを求める→他人を許せる→親を許せる→他者に腹を立てないことを選択できるようにレベルがあります。

・日頃からフィードバックを受けることを心がけ、思い描いた終わりに到達できるように軌道修正するのです。

なぜ7つなのですか?何か神聖な意味などあるのですか?:
神聖な意味などありません。私的成功の習慣が3つ(選択の自由、選択=あなたがどんな価値観を選ぶか、行動=その価値観に従って生活すること)に公的成功の習慣が3つ(尊重、理解、創造)、その次が他の6つの習慣を再新再生する習慣、全部で7つになったことは単なる偶然です。

今執筆している(当時)「第8の習慣 効果から偉大へ」という本は、新しい時代が求めているものを(遂行)この新しい現実の世界で生き残り、成功し、イノベーションし、卓越した成果をあげ、リーダーシップを発揮するには、効果性を土台として、もっと高いレベルに到達しなければなりません。

新しい時代が求めているのは、「遂行」です。明日への情熱的な希望、意味のある貢献、そして偉大さです。

これらの原則のどれ一つとして、私が考え出したものではありません。私個人が高い評価を受けるべきではないことを強く自覚しなくてはなりません。謙虚な人間と見られたいから行っているのではありません。私は皆さんと同じように真実を追求し、理解したいと思う一個人です。私は師ではありません。そのように呼ばれたくもありませんし、弟子が欲しいとも思いません。私は、人々が自らの心の中にすでに持っている原則を師とし、両親に従って生きられるように促しているだけなのです

人生をやり直せるとしたら、実業家としての自分をどう変えたいですか?:
そうですね、もっと戦略的に、先を見て主体的に行動を選択したいですね。自分の行動を戦略的に選択する。つまり、その瞬間に受けるプレッシャーに対応するのではなく、長い目で見て主体的に行動すれば、いずれ大きな果実が得られると私は確信しています。自分の人格と能力の両方を深く見つめる。トレーニングや能力開発研修も大切ですが、自分の行動は自分で選択するほうがはるかに重要なのです。

人生をやり直せるとしたら、親としての自分をどう変えたいですか?:
日頃から打ち解けて話す時間をもっと持ち、親として子供たちの成長の段階に合わせて、理にかなった健全なWin-Winの合意を見出せるように、それにふさわしい関係を築く努力を日頃からもっとすべきだと思っています。私は仕事で家をあけることが多いので、つい甘やかしてしまいLose-Winの関係になってしまったりします。

テクノロジーはビジネスの環境をどう変えていくでしょうか
スタン・デイビスが「インフラストラクチャーが変わると、何もかもが揺れ動く」と行っています。全くその通りだと思います。技術的なインフラは良い流れも、悪い流れも加速させます。ですので、そのテクノロジーをコントロールする人間性が重要になるのです。それをどう利用するかは文化的な背景を踏まえて決めていかなくてはならず、そこには必ず人間性が求められるのです。

この本の世界的な広がりに驚いておられますか?
イエスでもあり、ノーでもあります。これほどまでに世界的な現象になるとは、、、。予想していませんでした。しかし、この本に書かれていることは25年にわたってテストし、効果を確かめました。そもそも原則に基づいているのですから、うまくいくと確信していました。それらの原則は私が考え出したものではありません。普遍の原則なのです。

「7つの習慣」を子供たちに教えるにはどうしたらよいでしょう?
アルベルト・シュバイツアーは子育てには3つの基本ルールがあると言っています。第1に、手本を示す。第2に、手本を示す。第3に、手本を示す。私もそのようにしたいと思いますが、とてもそこまでいきませんね。
そこで私が考える3つのルールは「第1に、手本を示す。第2に愛情深く思いやる関係を築く。第3に、「7つの習慣」の基本的な考え方を子供の言葉でわかりやすく教える。」というものです。

この本を大切な人に勧めるにはどのようにすればいいですか?
あなた自身が信頼される人格を磨いて、その人との信頼関係を築く。あなたがどれだけその人のことを思っているかが本人に伝わること。そうして、この本がどのように役立ったか話して聴かせれば、耳を傾けてくれるはずです。

経歴をお聞かせください。
若い頃は父の家業を継ぐものだと思っていましたが、しかし、ビジネスよりも教えることやリーダーを育てる仕事の方に面白みを感じました。ハーバード・ビジネス・スクールで学んでいた時、組織で働く人間に強く興味を持ったのです。大学で教え、コンサルティングも行ったりする中で、リーダーシップとマネジメントの総合的な能力開発プログラムの開発に関心を持ち、やがて「7つの習慣」となり、それを組織に応用していくうちに、原則中心のリーダーシップの概念に発展していきました。私は大学を辞め、あらゆる組織の経営者のコンサルティング、トレーニングを専業にする決心をしました。

成功の方程式があると主張する人に対して、どう思われますか?
2つあります。まず、原則あるいは自然の法則に基づいた主張であるなら、私もそれを学びたいですし、他の人たちにも推薦したいと思います。次に、基本の原則や自然の法則を違う言葉で表現している場合もあるでしょう。

ジェームス・スキナー「日本ほどポテンシャルを感じる人々を私は他に知りませんし、それと同時に、日本人ほどその素晴らしさを発揮できずに苦しんでいる人々を私は知りません。あなたは、この厳しい激流の時代を乗り越える力を持っています。しかし、まだその力を引き出すことができていないのであれば、まさに今、「7つの習慣」の原則の力を生かす時なのです。あなたの人生を大きく輝かせ、さらにその先の日本を、そして世界を大きく輝かせることを願っています。」

 

この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手に取り読んでみてください。

 

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完訳 7つの習慣 人格主義の回復