こんにちは。『環境デザイン研究所』です。
「7つの習慣」スティーブン・R・コヴィー氏 の著書から
今回は「3つ目の習慣、最優先事項を優先する」に入っていきましょう
原書:1989年
この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手に取り読んでみてください。

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完訳 7つの習慣 人格主義の回復
2-3. 第3の習慣「最優先事項を優先する」
あなたはどのように毎日の時間を過ごしているでしょうか?
あなたの時間の使い方を分析し、あなたにとって本当に重要なことに時間を使おう。と言うようなことです。
正しい時間の使い方→自分自身を効果的にマネジメントする方法を見ていきましょう。
『大事を小事の犠牲にしてはいけない』
あなたに二つの質問をします
『①現在はしていないが、日頃から行っていれば、あなたの私生活に大きくポジティブな結果をもたらすと思うことを一つあげるとしたら?紙に書き出して見てください。』
(・良きパートナーを見つけ結婚+子育て→そのために鍛えておくこと→人間性、コミュ力、思いやり、女性を理解する。
(私見)=よい習慣を身につけること(8つ)学習(読書)、運動、瞑想、食事の改善、睡眠の質、エネルギー(時間の使い方)、人格の形成、夢の設定
『②同様に、あなたの仕事や専門分野で、ポジティブな結果をもたらすと思うことを一つあげるとしたら?』
(・大学院にいくこと)重要ではない?
(私見)=旅をし(アウトプット)デザインの種を育てる(意識的にいろんなものを見て歩く)庭園、自然、建築、アート、芸術
・動画制作・発信がイン・アウトプットを含めすべて兼ね備えた方法である。(インプット・アウトプット、資産化、自己のブランドにもなっていく、編集技術も大事))
プップっプップー(効果音)
考えていただけましたか?
第二の創造である物的想像のための習慣が第3の習慣「最優先事項を優先する」→これは第1と第2の習慣の土台が不可欠となる。まだ見ていない方は1章、2章からご覧ください。
リーダーシップ(方向性)は「右脳」の活動。(技術ではなくて芸術であり哲学を土台に)
次にその答えにふさわしい生き方ができるように、自分自身を効果的にマネジメントすることが必要なのだ
マネジメントとは:左脳にある効果的な自己管理の側面を使い、実践していくこと。
右脳でリーダーシップ、左脳でマネージメント
a. 意志の力
意志とは:決断し選択し、決めたことに従って行動する能力。(他に影響されず)
「誠実さ」とは自分に約束しそれを守る能力→最優先事項を優先できること
自分を大切にし、自分を裏切らないこと。自分自身にどれだけ価値をおいているか。「言行一致」 誠実さは人格主義の根本をなし、主体的な人間として成長するために欠かせません
リーダーシップは「優先すべきこと」は何か?を決めることであり
マネジメントは最優先事項を優先すること。自分を律して実行すること。
規律とは、自分を律すること。哲学、正しい原則、自分の価値観、、に従って行動すること 自分の内面奥深くにある価値観に従い自分を律している。(感情や衝動に流されない)自分の価値観を優先できる意志と誠実さを持っている。=マネジメント
E・N・グレー氏「成功の共通点」彼は成功者に共通する要素の探究をライフワークにしていた彼が
努力、幸運、人間関係のテクニックは重要ではあるが決定的な成功要因ではなく、これらの要因を超越する1つの要因にこの「最優先事項を優先する」を上げています。
「成功者の共通点は、成功していない人たちの嫌がることを実行に移す習慣を身につけているということ・・・・(彼らにとっても必ずしも好きでやっているわけではない)」感情を抑え、最優先事項を優先するには、目的意識と使命感が要る。 優先する必要のない物事に「ノー」とはっきりと言えるためには、あなたの中に燃えるような「イエス」(大切にすべきものの自覚)がなければならない。
b. 時間管理
時間の本質を一言で言うなら「優先順位をつけ、それを実行する」に尽きる。
原始の時代から→農業革命→産業革命→現在は情報革命の時代。一つの波が押し寄せる度、社会も人間も大きく進歩してきた。
1世代:優先順位のないto doリスト。2世代:前もって計画は立てる、スケジュールを守るのみ
時間管理の第3世代の現代→「優先順位づけ」と「価値観の明確化」が必要になってきている。長期>中期>短期の目標の具体的にスケジュールを計画→人間的豊かな時間の喪失。
第四世代のネオ:新しい波→時間を管理するのではなく自分自身を管理すること。人が満足できるのは期待したことを、期待した通り達成できたとき。モノや時間には重点を置かない。人間関係を維持し、強くしながら、結果を出すことである。原則中心の生き方。
c. 第2領域を広げる

時間管理のマトリックス
第一領域;緊急で重要なこと
第2領域;緊急ではないが重要なこと
第3領域;緊急であるが重要ではないこと
第4領域;緊急ではなく重要でもないこと
これに沿ってあなたの使っている時間・スケジュールを当てはめて見てください
緊急 | 緊急でない | |
---|---|---|
重要 | 第1領域 期限のある仕事 危機への対応 差し迫った問題 物販・梱包配送:定収入の確保 | 第2領域 予防、PCを高める活 人間関係づくり、新しい機械を見つけること、準備や計画 心身をリラックスさせること 習慣:食事、運動、学び、人間関係、準備や計画、心身のリラックス、新しい機械を見つけること、 |
重要でない | 第3領域 飛び込みの用事・多くの電話・メールや報告書 多くの会議・無意味な接待や付き合い 期限のある催し物 梱包配送:定収入の確保 | 第4領域 とるに足らない仕事、雑用、多くの電話、暇つぶし、 多くのメール、快楽だけを追求する遊び |
緊急の用事はたいていは目に見える。早くやれ、と私たちを急き立てて、何としても私たちを引き込もうとする。緊急の用事ができると俄然張り切る人も少なくない。緊急の用事の中には、楽しいこと、簡単にできること、面白いこともたくさんあるからだ。しかしほとんどは重要なことではない。
第1領域は大事ではあるが、多くの人がここに1日中使っている。常に締め切りに追われている人のようになり、そればかりに時間を使っていると、どんどん大きくなり、やがてあなたを支配してしまう→ストレスがたまる、燃え尽きる、危機管理、火消しに奔走する。彼らが唯一逃げ込める場所は、緊急でも重要でもない第4領域である。
第3・4領域にばかり時間を使っていると→根本的に無責任な生き方になる、他者や社会に依存して生きることに。効果的な人は3、4を避けようとし、第2領域の活動『緊急ではないが重要なこと』に時間をかけ、生活の中で第1領域が占める割合を小さくしていく。
私たちは、緊急の用事には受動的に反応する。だが緊急ではないが重要なことをするには、率先力と主体性がいる。
機会をとらえたり、物事を実現させたりするには、能動的に動く(act)ことが必要なのだ。第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」が身についておらず、何が重要なのか、人生において追求する結果をはっきりと思い描けていない人は、緊急の用事ばかりに簡単に反応し、人生の目的からそれていってしまう。

図のように、第2領域の活動に時間をかけ、生活の中で第1領域の占める割合を小さくしていく。
先ほど聞いた2つの質問は第2領域であろう。それを実行すれば、私たちの生き方ははるかに効果的になる。
みな、大事だということはわかっているが、緊急なことばかりに追われている場合が多い。(例、有益な人間関係を築くこと→勤務時間の1/3を関係作りに使うと改善されていった)ポジティブなエネルギー。良い人間関係や目的の達成のために。マネージャー達は警官達のようにテナントを見張る立場ではなく、問題を解決する協力者となった。
第2領域は効果的なパーソナルマネージメントの鍵を握る領域である。この領域に入るのは緊急ではないが重要な活動である。たとえば、人間関係を育てる、自分のミッションステートメントを書く、長期的な計画を立てる、身体を鍛える、予防メンテナンスを怠らない、準備する、など。こうした活動はやらなければいけない、とても重要だとわかっていても、緊急ではないから、まだ手がつかず、ついつい後回しにしてしまうことばかりだ。効果的な生き方のできる人は、これらの活動に時間をかけているのである。自分の能力を伸ばす第2領域の活動に。
その結果得るものは;ビジョン、視点、バランス、規律、コントロール、危機が少なくなるといったこと。先を見て考え、問題の根っこに働きかけ、危機に発展する前に対処するのだから、第1領域の危機や問題は管理できる範囲まで減っていき、たとえ問題が発生してもすぐに解決できるようになる。
時間管理の世界ではこれをパレートの法則といい:活動の20%が結果の80%を生む。のである。
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bここから
d、「ノー」というために
第2領域に使える時間をつくるにはまず第3領域、第4領域の時間を削るしかない。(それには「ノー」をいう必要がある。)
第2領域の予防や準備の活動に力を入れていれば、緊急で重要な活動の第一領域は徐々に小さくなっていくが、最初からこの領域を無視するわけにはいかない。とりあえずは、第3、第4領域から第2領域の時間を捻出するしかない。
第2領域の活動には主体的に取り組まなくてはならない。さもないと、第1や第3領域にすぐに飲み込まれてしまう。第2領域の重要な最優先事項に「イエス」を言うためには、他の用事がいくら緊急に見えても、「ノー」と言うことを学ばなければならないのだ。
重要な仕事を抱えていたらこのように「サンドラ、本当に素晴らしいプロジェクトだと思うわ。きっとやりがいがあるでしょうね。声をかけてくれて嬉しいわ、光栄よ。でもね、いろいろと事情があって、どうしても都合がつかないの。今回は遠慮させていただくわ。でも、あなたが声をかけてくださって、本当に嬉しいのよ。ありがとう」このように。
自分にとって1番重要なこと、最も大切にすべきことを決めたら、それ以外のことは勇気を持って、明るくにこやかに、弁解がましくなく「ノー」と言えなければならない。
ためらわずに「ノー」と言うためには、それよりも強い「イエス」、もっと大事なことが、あなたの内面で燃えていなくてはならない。多くの場合「最良」の敵は「良い」である。緊急な用事が「良い」ものであっても、それを端から受け入れていたら、あなたにとって「最良」のものに手が回らなくなる。あなたにしかできない貢献ができなくなるのである。
誰でも、多くの物事に対して「イエス」か「ノー」を選択している。正しい原則を生活の中心に置き、人生のミッションを自覚していれば、そのつど効果的に判断する知恵を持てるようになる。
「計画に従って行動するように自分を律することができない」という根本的な問題は、「優先順位」が頭と心に深く根付いていないことだ。要するに第2の習慣がしっかりと身についていないのである。
第2領域を重視するパラダイムは、原則中心の考え方から生まれる。建築の世界には「形態は機能に従う」という言葉がある。それと同じで、マネジメントはリーダーシップに従う。あなたの時間の使い方は、あなたが自分の時間や優先すべきことをどうとらえているかで決まる。
しかし、第2の習慣「終わりを思い描くことから始め」ミッションステートメント(自己憲法)を定め、原則を生活の中心に置いていなければ、その努力を続ける土台がない事になる。第2領域を重視するパラダイムは、原則中心の考え方から生まれる。それができていてば、あなたにとって第2領域は、自然と喜んで時間をかけたい場所になるはずだ。
自分の中で大きな「イエス」か赤々と燃えていれば・・・。

e. 第2領域に入るために
実践→スケジューリング
第4世代へ:原則中心の生きかたができ、第2領域に入って、自分に最も重要なことを自分自身で管理するパラダイムと実行を与え得てくれる。
(私見)→自分は今、第2領域を広げた時間管理になってきていると思う。何をすれば効果的であるかが見えてきたのは本当にラッキーなこと。良い『習慣』を身につけること
f、第2領域ツール
ツールとは手帳のようなもの→自分のミッションステートメントを書いたスケジュール帳
正しい原則の中心に従い、個人的なミッションを認識し、緊急の用事だけでなく、自分にとって重要なことにも目を向けて生活し、P(成果)とPC (成果を生み出す能力)(自分に磨きをかけること)のバランスを取りながら、PとPC の両方を高めていくことである。
第2領域のための時間管理ツール
時間管理ツールって何?:(手帳などスケジュール表)自分のミッションステートメントを書き込む欄、自分の役割を書く、それぞれの役割りの短期目標と長期目標も書き込めるように。
・一貫性:あなたのビジョンとミッションにそって
・バランス:人生全体のバランスが取れるように。本当に効果的な人生を生きるにはバランスが不可欠。健康、家族、仕事、人格。例えば仕事で成功しても破掟した夫婦関係であったり、人格ができていても病気になってしまっては元も子もない。➡️生活のバランスを確立し、維持するための工夫が必要である。
・第2領域へのフォーカス:1週間単位で計画を立てるのが1番よいと思う。(危機的な事柄を予知・予防)優先順位を、優先すべきことをスケジュールにする。
・人間関係重視:スケジュール、効率化だけでなく人間関係にも配慮しつつ、
・柔軟性:あなたがツールを使うのであって、使われてはいけない。柔軟に
・携帯性:持ち運び、身近に、新しいチャンスの時どちらを選ぶかの判断。
第2領域は効果的なセルフマネジメントの鍵を握っている。
g、第2領域をセルフ・マネジメントする
私がこの本で書きたいことは、効果的な人生を生きるための原則であり、それを実践する方法ではない。
第2領域を中心にして計画を立てる時は、次の4つのステップを踏む
1、役割を明確にする
第一段階では、あなたの重要な役割を紙に書いてみよう。夫・妻、母親・父親、息子・娘、叔父として、教会、コミュニティ活動での役割。おおげさに考えなくても次の1週間だけを考えればいい。
2、目標設定
それぞれの役割でこれからの1週間で達成したい重要な成果を1つか2つ考え、それを目標として書き込む。(第2領域の活動に関係するものにする)
3、スケジューリング
決めた成果を念頭に置いて、仮にあなたの目標がミッションステートメントの第一稿を書くことだとしたら、日曜に2時間あてたいというように。役割を明確にして目標を設定、決まった日に割り当てる。(肉体、知性、精神を鍛えるというのは刃を研ぐに含まれる)第2領域の活動を中心に。自発的な生活を心から楽しむことができる。自分の人生のあらゆる役割で重要な目標を達成するために、主体的に1週間の計画を立てたのだと自覚できているからなのだ。
4、1日単位の調整
毎朝、数分間スケジュール表を見直す。→予定外の対応、有意義な経験に対応できる。個人のミッションステートメントが意識できていれば、右脳の働きで優先順位が無理なくすんなりと決まる。
原則を中心にし、第2領域に焦点を合わせて1週間の計画を立てる。→原則中心の生き方、第2領域を重視して生活することによる劇的な効果は、私自身、身をもって体験しているし、他の人でも見てきた。だから本当に人生が変わる。そう自信をもって断言できる。ポジティブな方向へ飛躍的に変わるのだ。1週間の目標が正しい原則という大きな枠組みの中に入っていて、個人のミッションステートメントに一致している人ほど、効果的な人生に近づいていくのである。
第2領域に生きる
第1の習慣「主体性」が「あなたがプログラマーである」、第2の習慣「終わりを思い描くことからはじめる」が「あなたがプログラムを書く」ことだとすれば、この第3の習慣「最優先事項を優先する」は「あなたがプログラムを実行する」あるいは「プログラムどおりに生きる」ことである。プログラムどおりに生きるには、意志、自制心、誠実さ、決意がいる。あなたのもっとも深い価値観にしたがって生きる覚悟も必要である。(人との関係は効率よりも第2の習慣を念頭に。)
長期的な計画; ミッションステートメント➡️役割➡️目標
1週間の目標; 役割➡️目標➡️計画
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完訳 7つの習慣 人格主義の回復
第4世代の利点
第3世代の時間管理ツールは、人間よりもスケジュール優先、自主性が奪われ、「効率重視」。第四世代のツールは自分自身を効率よく動かすのではなく、自分自身が効果的に生きることが何よりも重要であるという認識に立っている。
第4世代のツールは「効率」も取り入れながら、第2領域(緊急ではないが重要なこと)の活動に自然と時間を使うように働きかける。それは原則を理解し、原則を中心において生活できるようになり、目的と価値が明確な形で示され、それにしたがって日々の決断を下せるようになる。バランスの取れた人生を生きられる。第4世代のツールは、ロードマップではなく、コンパスなのである(羅針盤)。
第3世代より優れている点5つ
・原則中心であること:本当に重要で効果的なことは何かという視点に立って時間を使う考え方、パラダイムを、自分に植え付けられる。
・良心に導かれていること:自分の内面の奥深くにある価値観と調和を保ちながら、自分の能力を最大限に発揮できる計画を立てることができる。
・価値観や長期的な目標を含めて、自分だけに与えられたミッションを明確にできること。:はっきりとした目的意識を持てる。
・人生における自分の役割が明確になることで、バランスのとれた生き方ができるようになる。:そして毎週、それそれの役割の目標を定め、活動の予定を組む。
・1週間単位のスケジュールによって視野が広がること。:1日でなく。1週間単位で対局的に物事をとらえられる。
P(成果)とPC(成果を上げる能力)を高めるための:デリゲーション(仕事を任せる)
何かを達成するには=自分の時間を使って実行するか、人に任せるかのどちらか。
大事なのは自分の時間を使うときは効率性を考え、人に任せるときは効果性を考える。
デリゲーション(人に任せる)を嫌がる人は多い。自分でやった方がうまくできる、時間もかからない、と言って。しかし人に効果的に任せることができれば、自分の能力を何倍にも生かせるのである。
確かな技術や知識を持っている人に仕事を任せれば、その間にあなたは自分にとってもっと重要な活動にエネルギーを注ぐことができる。個人であれ組織であれ、デリゲーションこそが成長をもたらすと言っていい。
アメリカの実業家J・C・ペニーは「生涯で最良の英断は、自分一人の力ではもう全てを切り盛りすることはできないと悟ったときに、手放したことだ。」この決断があったからこそ、何百もの店舗と何千人のスタッフを擁する大手デパートチェーンに成長した。
マネージャーとして働くか、一スタッフとして働くか。
一スタッフ:自分の手で。望む結果を得るために。皿洗い、図面を引く建築家、秘書。1時間働いて一単位の結果を生産する。
マネージャー:人やシステムを使って生産体制をつくり、望む結果を得るひと。チームをとりまとめてプロジェクトをまとめる建築家。うまくデリゲーションできれば、同じ1時間の労働で10単位、50単位、100単位の結果を生産できる。マネジメントとは基本的に、テコの支点をずらすことだ。つまり、効果的なマネジメントの鍵を握っているのは、デリゲーションなのである。(私見;レバレッジ)
デリゲーションには基本的に2種類ある
使い走りのデリケーション;「これを取ってこい、これをやれ、あれもしろ」と仕事のやり方をいちいち指定して管理。結果に対する責任も自分で背負うことになる。ほとんどのスタッフはこのパラダイムで仕事をしているし、多くの人が普段やっている。しかし、任せた人間の行動にいちいち目を光らせるとなれば、そう何人もマネージメントできるものではない。だから、出せる結果はたかが知れている。
使い走りのマインド「どうしたらいいのか指示をください。そのとうりにやりますから」
全面的なデリケーション;相手の自覚、想像、良心、意志を尊重してデリケーションする。手段ではなく結果を重視する。手段は自由に選ばせ、結果に責任を持たせる。初めは時間がかかるが、その時間は決して無駄にはならない。全面的なデリゲーションを続けていれば、テコの支点が向こうにずれていく。テコの作用がまし、大きな力になる。
全面的なデリゲーションを行うには、次の5つを明確にし、何が期待されているのかをお互いに理解し、納得しなければならない。
①望む結果;何を達成しなければならないかをお互いにはっきりと理解する。(どうやっての手段ではなく結果について)いつまでにの期限も決めておく。
②ガイドライン:守るべき基準やルール(制約)があれば、明確にしておく。失敗する可能性の高いところがわかっているなら、最初に教えておく。(自分や他の人がした失敗を無駄にせず)ガイドラインの範囲内で必要なことを自由にやらせることが大切だ。
③リソース;望む結果を達成するために使える人員、資金、技術、組織、リソースを明確にしておく。「あなたのボスは私ではなく、あなた自身だよ」
④アカウンタビリティ;成果を評価する基準を定め、仕事の進捗の報告を求める時期、評価を行う時期を具体的に決めておく。
⑤評価の結果;金銭的、精神的報酬が期待できるのか、仕事が拡大するチャンスがあるのか、組織全体のミッションに影響する結果なのかどうかを明確にする。
信頼ほど人のやる気を起こさせるものはない。信頼されていると思えば、人は自分の最高の力を発揮する。だがそれには時間と忍耐が要る。信頼に応えられるレベルにまで能力を引き上げる訓練も必要だ。どちらにも収穫がある。効率ではなく効果を。
コビー氏が息子スティーブにデリゲーション(任せた)した時の例です
家族会議を行ったとき、私と妻の仕事の多さを知った私の息子は「庭の手入れをする」と申し出てくれた。
私は①望む結果:として、隣の家の庭に連れていき、うちの庭も緑色できれいな芝生にしたいんだ。
②ガイドライン:どうやってグリーンにするかはお前の自由だ。どんな風にやってもいいけれど、緑色のペンキを塗るのだけはやめておくれよ。
③リソース:父さんだったらどうするか、教えてあげようか?「うん、教えて」父さんだったらスプリンクラーのスイッチを入れるね、でもお前はバケツを使って水を運んでもいいし、ホースを使ってもいい。お前の好きにしていい。芝生が緑になればいいんだから。「私も時間がある時には手伝うよ」と
④アカウンタビリティ:成果を評価する基準と時期。「きれい」というのは散らかっていないということだ。紙くずやひも、小枝とかいろんなものが芝生の上に散らかっていないことだ。どうだ少しやってみよう・・・。お前がこの仕事を引き受けるなら、父さんはもう何もしないよ。スティーブンを信頼して、この仕事をやれると信じて任せるんだよ。」さてお前のボスは誰かな?」「父さんでしょ?」「いや父さんじゃない、お前が自分のボスになる」「お前が父さんのボスでもあるんだ。」
そして週に二回、一緒に庭を見てまわろう。
⑤評価の結果:「庭がどんな風になっているか、お前が父さんに報告するんだ。どうなっていればいいんだっけ?」「緑色できれい」「そのとおり!」
その時は小遣いの話は特にしなかったが、このような責任の遂行に報酬をつけることに、私としてはなんら異存がなかった。
最初は簡単ではなかった、もう我慢できない。いっそのこと使い走りのデリゲーションに戻ろうか?「スティーブンここにきてすぐにゴミを拾いなさい」という言葉をグッとこらえた。息子の本心からの決意を尊重し、それが約束だったから。
徐々にそこは彼の庭、彼が責任を持つ庭となった。
その年の夏、息子はほとんど自分の力だけで庭を手入れした。私が手入れしていた頃よりも緑濃く、綺麗に片付いていた。今日たちがゴミを落とそうものなら、厳しく叱ったりしていた。
このようなアプローチは、デリケーションの完全に新しいパラダイムとなる。人間関係を変えるほどのパラダイムシフトに。任された人は主体的に、「望む成果」を達成することを決意し、良心に従って、正しい原則に調和しながら、成果を出すため創造力も引出される。相手の能力によって、設定を応用する。(未熟ならガイドラインを増やしたり、能力の高い人であれば干渉を減らしたり)
効果的なデリゲーションは、おそらく効果的なマネジメントの最も適切な先行指標となる。それは個人および組織の成長に欠かすことのできない基礎となるものである。
この本の紹介は私のフィルターをとおしたスキミング(拾い読み)が入っていますので、あなたも是非、この良書を手に取り読んでみてください。

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完訳 7つの習慣 人格主義の回復
第2領域のパラダイム
効果的なマネジメントの鍵
緊急度ではなく、重要度のレンズを通して物事をみられるようになる➡️第2領域のパラダイムを理解し、自分の内面に根づかせれば。
あなたの内面の奥深くから生まれる優先順位にしたがって、毎週の計画を立て、実行できるようになり、言行が一致するようになる。→自分自身の力で自分の人生を効果的にマネジメントできるようになる。
興味深いことにこの「7つの習慣」はどの習慣も第Ⅱ領域に入る。人間にとって根本的に重要なこと。これらの習慣を日頃から実践すれば、私たちの人生は大きく変わる。驚くほど実用的な違いを人生にもたらすのだ。
第3の習慣; 最優先事項を優先する 実践編 まとめ
1:第二領域を広げるとは、緊急(今すぐ必要)ではないが重要(現在はしていないが、私生活あるいは仕事に大きな影響を与えると思う活動)であることを紙に書いて、決意して実行する。ということ
2、自分がどの領域に時間を使っているかを、時間管理のマトリックスに当てはめてみる。時間の使い方に満足できるか?何を変えればいいか?を考える。
3、人に任せられそうな仕事をリストアップし、それそれの仕事を任せる相手の名前も書く。そしてデリゲーションするにあたって必要なことを考えておく。
自分の第2領域の時間を確保するためにも、本書は効果的な人への任せ方(デリゲーション)を解説してくれていますので、その動画も別にアップしておきます。確かな技術や知識を持っている人に仕事を任せれば、その間にあなたは自分にとってもっと重要な活動にエネルギーを注ぐことができるのです。人に任せることも重要なことの一つです。
4、来週の計画を立てる;来週の自分の役割と目標を書き、その目標の具体的な行動計画を定め、実践、評価する。
5、1週間単位の計画を立てることを決意し、計画を立てる時間をスケジュールに組み込む。
6、自分の第四世代の時間管理ツールを作る。(ミッションステートメント、1週間ごとの役割、目標、スケジュール)
7、???「職場で実践する第Ⅱ領域の1日」(付録B)を読み、第2領域のパラダイムのインパクトを深く理解する。
そしてこれが、スケジュール帳の見本例になります。
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完訳 7つの習慣 人格主義の回復
次回はいよいよ「公的成功」の領域に入っていきます。ですがその前に、本当の意味での「自立」という土台があって初めて効果的な「相互依存」が築けることを、心に留めておきましょう。私的成功は、公的成功に先立つということを。