【環境デザイン研究所】チラボン
〜よりよいライフスタイル、知恵の一助になれれば幸いです〜
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1 「マインドセット」とは何か? あなたは成長していける人?

成功を分ける心の持ち方

こんにちは、こんばんは【環境デザイン】研究所です。

今回はこちらの本より紹介します。

・マインドセット「やればできる! 」の研究
著者:キャロル・S・デュエック 出版社:草思社
https://amzn.to/2Jblz0I

スタンフォード大学発の世界的ベストセラー! ! 学業・ビジネス・スポーツ・恋愛・人間関係……、成功と失敗、勝ち負けは、“マインドセット”で決まる。 20年以上の膨大な調査から生まれた、「成功心理学」の古典的名著、

「自分の能力、才能に自信が持てない方」、
また、「才能や能力は生まれつきのものなのかと気になっている方」、
「自分の『成長』や、そのほかの人の『成長』を、願ってやまない方」
また「教育者」
「その分野のトップランナーは何が違うのか?」
そんな方々にオススメの書籍です。

本書では
自分や我が子、子どもたちの可能性を最大限に引き出すにはどうすればいいのか?

あなたがもし可能性を発揮できずにいるとしたら、その原因の多くは”マインドセット”にあると言ってよいでしょう。と言うのが20年以上の膨大な調査・研究を重ねてきた、著者キャロル・デュエック博士の言葉です。

本書のタイトルである「マインドセット」というのは「心の持ち方」、自分自身の能力への「考え方」といったものです。

本書では「硬直マインドセット」と「しなやかなマインドセット」があると紹介されています。この2つの「心の持ち方」の違いで、これから成長し、伸びていける人かそうでない人かがわかります。またそれを知ることで、自覚し変えていくことへのきっかけにもなると思います。この「マインドセット」心の持ち方、考え方、信念は、人生を大きく左右するものです。この考え方が、人生のありとあらゆる部分にまで浸透しています。
とても興味深く、勇気を与えてくれる、ワクワクするような書籍です。

以前、ポール・タフ著の「私たちは子供に何ができるのか」という本の要約で
子供にとって一生の財産となる、【非認知能力】を育むことが大切とお伝えしましたが、
非認知能力とは
→IQテストや学力テストでは測ることのできない、子供がより良い人生を歩む上で必要な

やり抜く力;グリッド、好奇心、自制心、楽観的なものの見方、誠実さ、レジリエンス:しなやかな強さ、内発的に物事に取り組もうとする意欲などの大切さを紹介しましたが、(何か抽象的でモヤモヤしたものが残った感じもしましたが、)今回はもっと具体的に「非認知能力を育むにはどうすればいいの?」という問いに、踏み込んでいきたいと思います。
まさに非認知能力というのは今回紹介するこの「しなやかな心の持ち方(マインドセット)で培われるものではないかと思っています。

 

信念の力を証明する。その信念とは何か?〜成長についての研究

キャロル・デュエック博士の20年にも及ぶ、成功・成長への道が、この〇〇分間で触れていただけます。
キャロル・デュエック博士

スタンフォード大学心理学教授。パーソナリティ、社会心理学、発達心理学における世界的な権威。イエール大学で心理学博士号を取得後、コロンビア大学、ハーバード大学で教鞭を取り、現在に至る。人間の思考様式の関心は30年来で、モチベーション、人間関係、メンタルヘルスに関する研究で大きな業績をあげてきた。

人間の信念(マインドセット)は、本人が意識してるといないとにかかわらず、その人がどんなことを望むか、そして、その望みがかなうかどうかに大きく影響しています。

自分の性格だと思っているものの多くが、実はこの心のあり方(=マインドセット)の産物なのである。あなたがもし可能性を発揮できずにいるとしたら、その原因の多くは”マインドセット”にあると言ってよい
マインドセットについて説明し、それを生活に役立てる方法を示した書籍はこれまでになかった。本書を読めば、たちどころに理解できるようになるだろう。
 学問、芸術、スポーツ、ビジネスの分野で偉大な功績をあげた人と、あげられなかった人とでは、いったいどこが違うのか。自分のパートナー、上司、友人、わが子がなぜあんなふうに振る舞うのか?自分や我が子の可能性を最大限に引き出すにはどうすればいいのか?

各章の末尾と終章には実生活での役立て方、つまり、あなたの人生を支配しているマインドセット(心のあり方)を認め、その働きを理解し、変えたい場合にそれを変えるにはどうすればいいかが記されている。

成長について研究することが、結果として、私自身の成長を促すことにもつながった。読者の皆さんにとってもそうあって欲しいと願ってやまない。 キャロル・デュエック博士

それでは見ていきましょう!

1章 マインドセットとは何か?

私の人生を変えてしまうような出来事。人は失敗した時にどうするか?ということにかねてから興味のあった私は、子供たちに難しい問題を与えて、それと取り組む様子を観察することにした。ある10歳の男の子が、手を揉み、唇を舐めながら、元気にこう言った。「ぼく、なかなか解けない問題って、だいすき!」もう一人の子は、汗ばむ程夢中になりながら、目を輝かせて、「このパズルやると頭が良くなるよ、きっと」といったのです。どうなっているの、この子たち、私はそれまでずっと。成功か失敗か、その二つにひとつしかないと思っていた。まさか、つまずきそのものを楽しむ人間がいるなんて。

人生の重要な局面で、進むべき道を示してくれる人が「人生の師」だとしたら、この子たちこそが私の師であった。このつまずきを天からの贈り物にしてしまう「マインドセット」とは、どのような心の持ち方なのだろう。
この子たちは、努力すれば頭が良くなることを信じている。そして実際、どんどん賢くなっている。つまずいても落ち込んだりしない。落ち込まないどころか、そもそもつまずくことを失敗とは考えておらず、何かを学びとるチャンスだと思っている。

人間の能力は学習や経験によって伸ばせるものなのか、それとも石版に刻まれたように変化しないものなのかという議論は、今に始まったことではない。

しかし、今、あなたがどちらの説を信じるかによって、あなたの未来は大きく変わってくる。知的能力や人間的資質は磨いて伸ばせるものなのか?、それとも、どうにも変えようのないものなのか?。

あなたのマインドセットはどちら?

知能
①知能は人間の土台をなすもので、それを変えることはほとんど不可能だ。
②新しいことを学ぶことはできても、知能そのものを変えることはできない。
③知能は現在のレベルにかかわらず、かなり伸ばすことができる。
④知能は、伸ばそうと思えばかなり伸ばすことができる。
あなたはどちらの考え方に近いだろうか?①と②は硬直マインドセット③と④は成長マインドセット
影響:知能=知的能力に影響
(「知能」を「芸術的才能」「運動能力」「ビジネススキル」に置き換えて考えてみよう)

人間的資質
①どのような人間かはすでに決まっており、それを根本的に変えることはできない。
②現在どのような人間であっても、変えようと思えばかなり変えることができる。
③物事ややり方は変えることができても、人となりを本当に変えることはできない。
④どのような人間かという基本的特性は、変えようと思えば変えることができる。
どちらですか?①と③は硬直、②と④は成長マインドセット
影響;人間的資質=頼りがい、協力的、思いやり、社会的スキルに影響

硬直マインドセットの人は、自分が他人からどう評価されるかを気にするのに対し、成長マインドセットの人は、自分を向上させることに関心を向ける

自分にはどちらの「マインドセット」も混在しているような気がすると、思われた方もいるのではないでしょうか?。例えば「運動能力は伸ばせると思うが、頭がよくなるとは思えない、芸術的才能は・・・」などなど。ぜひ最後までご覧になってみてください。

人間は一人ひとり違う(差がある)

人の能力は生まれ持ったものなのか?(フィジカルや遺伝子)
それとも生まれ育った環境や体験、教育や学習方法に起因するのか?(環境)
このことは昔から人が戦わせてきた議論である。

そのいずれでもないというのが今日の大多数の専門家の見解である。
生まれか育ちか?遺伝子か環境か?ではなく、受胎後、その両方がたえず影響を及ぼしあいながら人間は成長していく
それどころか、著名な神経科学者、ギルベルト・ゴットリープによると「遺伝子は環境に作用しあうだけにとどまらず、(遺伝子)自らがうまく機能するように環境からの働きかけを求めさえする」という。
また、生涯学習し続ける能力や脳の発達の余地は、従来考えられていたよりも大きいことがわかってきた。

もちろん人間はみな独自の遺伝的資質を持つ。初めのうちは生得的な気質や適正に左右されるかもしれないが、やがて経験や訓練は努力が大きくものを言うようになる。
先頭を切って走り出した者(才能のある人)が、必ずしも最終的な勝者になるとは限らないのである。

(私見;50:50ではないか)

2つの信念『マインドセット』

20年にわたる私の研究からわかったことだが、どちらの説を信じるかによって、その後の人生に大きな開きが出てくる。自分が望む人間になれるかどうか、自分にとって意義のある仕事(成功)を成し遂げられるかどうかが、それで決まるかもしれないのである。

自分の能力は石版に刻まれたように固定的で変わらないと信じている人
硬直マインドセット=fixed mindset(フィックスト・マインドセット)」の人
固定型マインドセット
→は、自分の能力を繰り返し証明せずにはいられない。
とりあえず、人間としてまともであることを示したい。自分の有能さを示すことに心を奪われている。自分の知的能力や人間的資質を確認せずにはいられない人たち、しくじらずにうまくできるだろうか、賢そうに見えるだろうか?、バカと思われはしないか?認めてもらえるだろうか?、突っぱねられやしないか?、負け犬になりはしないか?といつもびくついている人。(私見→チキン・リトル。失敗を恐れる人々)このような傾向が見られます。

これはアドラー心理学の言う「承認要求」を求めてしまう人、と共通するかもしれません。

それに対して
人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができると言う信念
しなやかマインドセット=growth mindset(グロース・マインドセット)」の人
成長型マインドセット
→持って生まれた才能、適正、興味、気質は1人ひとり異なるが、努力と経験を重ねることで、誰でもみな大きく伸びていけると言う信念である。

実は、ダーウィンもトルストイも、幼少期には周囲から凡庸な子だと思われていた。歴史に名だたるゴルファー、ベン・ホーガンも、子供の頃は運動神経が鈍くてまるでさまにならなかった。20世紀を代表するアーティストといわれる写真家、シンディ・シャーマンは、初めて受けた写真の授業で単位を落としている。往年の大女優、ジェラルディン・ペイジも、君には才能がないから女優の道はあきらめなさいと諭された経験がある。
才能は磨けば伸びるという信念が、どれほどの情熱を生み出すか、お分かりいただけたと思う。

その気になれば能力は伸ばすことができるのに、なぜ、現在の能力を示すことばかりにこだわって時間を無駄にするのだろう。なぜ、ぶつかり合う中で自分を成長させてくれる友人やパートナーを求めずに、ただ自尊心を満たしてくれる相手を求めてしまうのだろう。なぜ、新しいことに挑戦せずに、うまくできるとわかっていることばかり繰り返すのだろう。

思いどおりにいかなくても、いや、うまくいかない時にこそ、粘りづよい頑張りを見せるのが「しなやかマインドセット(しなやかな心の持ち方)」の特徴だ
人生の試練を乗り越える力を与えてくれるのは、このマインドセットなのである。

同じ出来事なのに結末が大きく異なる

中間試験の成績がかなり悪かった、駐車違反のチケット、友達にも電話でそっけなくあしらわれてしまう。
「なんて惨めな人生」「人生不公平、コツコツ地道に努力しても、報われないよ」「何も手に付かない」「引きこもる」(=硬直マインドセット)

最終試験ではないのだ、大きな自動車事故を起こしたわけでもないのだ、そっけない感じがしただけ、完全に拒否されたのではない。
『もっとしっかり勉強しなくては。車を止めるときは注意しよう。友人はあの日、何か嫌なことでもあったのかもしれないな」(=成長マインドセット)

嫌なことがあれば、誰でもみんな落ち込む。けれど、マインドセットがしなやかな人は、自分をダメと決めつけてサジを投げたりしない。苦境に追い込まれても、失敗を恐れずに試練に立ち向かい、コツコツと努力を積み重ねていく。

自己洞察力ー自分の長所と限界を把握しているのは?

最近の研究で
自分の業績や能力に見当違いな評価を下すのは、硬直マインドセットの人たち
自分の能力を正確に評価できたのはしなやかなマインドセットの人たち。
能力は伸ばせるものと信じていれば、現時点での能力についての情報を、たとえ不本意であってもありのままに受け入れることができる。学ぶことに重点をおくなら、効果的な学習をするためには、現時点での能力についての正確な情報が必要になる。(わかっていることと、わかっていないことの境界線をわかっていることが科学、わかっているということ)

硬直マインドセットでもう伸ばしようのない能力と思うと、都合の良い結果ばかり目を向け、都合の悪いことは無視し、受け止め方がどうしても歪んでしまい、いつの間にか本当の自分を見失ってしまうのだ。

マインドセットをしなやかにするには? 例

外国語を習おうと決心し、ある講座を受講し始めた、数回目のレッスンで教室の前に呼ばれ、講師の先生から次々と質問を浴びせらせる
・自分を硬直マインドセットにしてみようー大勢に見られている自分が恥ずかしくないように対処したい。もっと緊張してきて、頭が真っ白になってしまう。自尊心が危機にさらされて動揺してしまう。人の目が気になる。
・自分を成長マインドセットにしてみようー自分の成長の機会だととらえ、下手くそだけど、自分を誇大せず、なんとか頑張ってみる。そして自分ができていないことに気付き、次に向けて頑張る。あなたは初心者、先生は学ぼうとするあなたに力を貸してくれている。緊張がほぐれていくのを感じよう。心が開かれていくのを感じよう。
マインドセットは自分で変えることができることができるのだ。

Q:両方のマインドセットが半々という人もいるのでしょうか?私の中には両方が混在しているような気がするのです。

A:ほとんどの人が両方のマインドセットを併せ持っています。単純に2つに分けて説明しているのは、話をわかりやすくするためにすぎません。
同じ人でも分野ごとにマインドセットが異なる場合もあります。私自身はどうも、芸術的才能に対してはコチコチ、知能についてはしなやかな考え方ををするようだ。また、性格は変えようがないけれども、創造力は伸ばせると思っているふしがある。

能力は伸ばせると信じている分野の能力は、実際に伸びていくことが、私たちの研究からわかっています

次回を見たくなるような、魅力的なフレーズをいれる。

 

失敗を恐れずに、生き生きと、素直に生きられるように

最後まで見ていただき、ありがとうございました。

次回も詳しく、もっともっと具体的な「しなやかなマインドセットの育み方」「ではどのようにすればいいの?」の問いに、踏み込んでいきたいと思います。是非是非ご覧ください。

2章 マインドセットでここまで違う

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3章 能力と実績のウソホント

 

4章 スポーツ ーチャンピオンのマインドセット

 

5章 ビジネス ーマインドセットとリーダーシップ

 

6章 つきあい ー対人関係のマインドセット

 

7章 教育 ーマインドセットを培う

 

8章 マインドセットをしなやかにしよう

マインドセットをしなやかにするプログラム